ドリームインキュベータ(DI)の年収は?有報の平均年収推移と職位別レンジ
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ドリームインキュベータ(DI)は東証プライム上場企業(証券コード4310)であり、有価証券報告書で平均年間給与を開示しています。2026年3月期の平均年間給与は約1,221万円(提出会社ベース、平均年齢34.6歳)。非上場が大半の戦略コンサル業界にあって、年収水準を公式データで追える希少なファームです。本ページでは平均年収の複数年推移、職位別レンジの目安、報酬を規定する事業構造まで整理します。
この記事のポイント
- ✓有価証券報告書の平均年間給与は2026年3月期で約1,221万円(提出会社ベース、平均年齢34.6歳・従業員198名)
- ✓2025年3月期は約1,217万円。直近は1,200万円台で推移しているが、2023年3月期は1,700万円台と突出した年もあり業績連動の影響が大きい
- ✓新卒初任給は公式開示で大学卒600万円/年、大学院卒620万円/年(2026年度実績)
- ✓職位別レンジの目安はビジネスプロデューサー約600万〜1,200万円、マネジャー約1,300万〜1,800万円、シニアマネジャー以上約2,000万円超(公開集計値ベースの推定)
- ✓MBB(マッキンゼー約1,639万円、BCG約1,399万円)には及ばないが、日系上場コンサルの中では高水準
ドリームインキュベータの平均年収(有価証券報告書ベース)
ドリームインキュベータは東証プライム市場に上場しているため、有価証券報告書で「従業員の状況」として提出会社(単体)の平均年間給与を毎年開示しています。口コミサイトの集計値に頼らず、公式データで年収水準を確認できる点が、非上場が大半の戦略系ファームとの大きな違いです。
有価証券報告書によれば、2026年3月期の平均年間給与は約1,221万円、平均年齢34.6歳、平均勤続年数3.8年、従業員数198名(提出会社ベース)です。2025年3月期は約1,217万円・平均年齢34.81歳・191名でした。
平均年間給与:約1,221万円(2026年3月期・有価証券報告書、提出会社ベース/平均年齢34.6歳)。前期2025年3月期は約1,217万円です。
「単体198名」と「連結222名」の違い
会社概要に記載されている従業員数は連結222名(2026年3月末現在)ですが、有価証券報告書の平均年間給与は提出会社(単体)の従業員を対象とした数値です。連結には海外現地法人や子会社の人員が含まれるため、平均年収の計算対象とは範囲が異なります。
本ページで扱う平均年間給与は、いずれも提出会社ベースの数値です。ベンチャー投資先企業の従業員は含まれません。
日本の平均年収との比較
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収は545万円です。ドリームインキュベータの約1,221万円は、この2.2倍前後に相当します。
しかも平均年齢は34.6歳と若く、20代後半〜30代前半の層が中心となってこの平均を形成している点が特徴です。年齢に対する報酬水準という観点では、国内でもかなり高い部類に入ります。
平均年収の推移 — 業績連動で大きく振れる
上場企業であるドリームインキュベータの強みは、平均年収を複数年で追える点にあります。有価証券報告書に記載された提出会社ベースの平均年間給与を並べると、次のようになります。
| 決算期 | 平均年間給与 | 従業員数(単体) | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 2019年3月期 | 約1,151万円 | 105名 | 約34.3歳 |
| 2020年3月期 | 約1,035万円 | 92名 | 約35.1歳 |
| 2021年3月期 | 約976万円 | 90名 | 約36.0歳 |
| 2022年3月期 | 約1,086万円 | 96名 | 約36.1歳 |
| 2023年3月期 | 約1,776万円 | 120名 | 約37.1歳 |
| 2024年3月期 | 約1,274万円 | 194名 | 約36.0歳 |
| 2025年3月期 | 約1,217万円 | 191名 | 約34.8歳 |
| 2026年3月期 | 約1,221万円 | 198名 | 約34.6歳 |
各期の有価証券報告書「従業員の状況」に記載された提出会社(単体)の数値です。単位未満は四捨五入しています。
2021年3月期の底と、2023年3月期の突出
推移を見ると、2021年3月期の約976万円が直近8期の底、2023年3月期の約1,776万円が突出したピークになっています。上場コンサルの中でもこれほど振れ幅の大きい会社は多くありません。
ドリームインキュベータはコンサルティングフィーだけでなく、ベンチャー投資(インキュベーション事業)の売却益が損益に大きく影響する事業構造を持ちます。投資先の売却が実現した期は利益が跳ね上がり、業績連動の賞与を通じて平均年間給与にも反映されると考えられます。2023年3月期の水準は、こうした一時的要因が重なった結果と見るのが自然です(要因の内訳は開示されていないため、あくまで推定です)。
従業員数が倍増しても水準を維持
もう一つ注目すべきは人員の増加です。2022年3月期の96名から2024年3月期には194名へと、単体従業員数がおよそ倍増しています。一般に急拡大期は若手比率が上がり平均年収が下がりやすいのですが、同社の平均年間給与は1,200万円台を維持しています。
実際に平均年齢は2023年3月期の約37.1歳から2026年3月期の約34.6歳へ低下しており、組織が若返ったうえでこの水準を保っている構図です。採用時の提示水準そのものが引き上げられている可能性があります。
職位別の年収レンジと初任給
ドリームインキュベータは職位別の給与レンジを公式には開示していません。ただし新卒初任給は募集要項で公開されており、ここが年収カーブの出発点になります。
公式開示されている初任給
公式の新卒採用募集要項によれば、2026年度の初任給実績は大学卒600万円/年、大学院卒620万円/年です。加えて「会社業績により決算賞与あり」と明記されています。
新卒1年目から年収600万円台という設定は、国内の戦略系ファームの中でも高い水準です。中途入社の場合は前職の経験・職位に応じた個別提示となるため、この初任給は下限の目安として捉えるのが妥当です。
職位別レンジの目安(推定)
公式サイトの採用ページでは、キャリアパス上の職位としてメンバー層、シニアプロジェクトリーダー、マネジャー、シニアマネジャー、ディレクターが示されています。大手口コミサイトの公開集計値をもとにすると、職位別の年収レンジは概ね次のように整理できます。
| 職位 | 年収の目安(推定) | 主な役割 |
|---|---|---|
| ビジネスプロデューサー(メンバー層) | 約600万〜1,200万円 | 調査・分析と構想づくりの実務 |
| シニアプロジェクトリーダー | 約1,200万〜1,400万円 | 論点の設計とチームの牽引 |
| マネジャー | 約1,300万〜1,800万円 | プロジェクト統括とクライアント折衝 |
| シニアマネジャー・ディレクター | 約2,000万〜2,500万円 | テーマ開拓と組織・案件の統括 |
| 執行役員・役員クラス | 非公開(さらに上位の水準とされる) | 全社経営・投資判断への関与 |
初任給を除き、公式開示値ではありません。大手口コミサイトの公開集計値をもとにした目安であり、レンジには幅があります。実際の提示額は経験・評価・入社時職位により大きく変動します。
平均1,221万円が意味するもの
有価証券報告書の平均年間給与が約1,221万円で平均年齢34.6歳ということは、組織の中心層がすでに1,000万円を超える水準にあることを示唆します。上の推定レンジと突き合わせると、シニアプロジェクトリーダーからマネジャーにかけての層が平均を押し上げていると考えるのが自然です。
逆に言えば、メンバー層で入社した場合の初年度年収は平均値より低くなる可能性が高く、「平均年収=自分の想定年収」と読み替えるのは適切ではありません。
他ファームとの年収比較
ドリームインキュベータと併願されやすい戦略系・日系総合系・ハイブリッド型のファームと並べると、報酬水準の位置づけが見えてきます。
| ファーム | 平均年収の目安 | 分類・備考 |
|---|---|---|
| マッキンゼー・アンド・カンパニー | 約1,639万円 | 戦略系(MBB) |
| ボストン コンサルティング グループ | 約1,399万円 | 戦略系(MBB) |
| ベイカレント | 約1,349万円 | 日系総合(有報開示) |
| ドリームインキュベータ | 約1,221万円 | 戦略×投資のハイブリッド(有報開示) |
| フロンティア・マネジメント | 約1,171万円 | 再生系(有報開示) |
| 経営共創基盤(IGPI) | 約1,000万〜1,200万円 | 戦略×再生×投資のハイブリッド |
| PwCコンサルティング | 約1,000万円 | BIG4系 |
| デロイト トーマツ | 約950万円 | BIG4系 |
| アクセンチュア | 約866万円 | 総合系 |
上場企業(ベイカレント、ドリームインキュベータ、フロンティア・マネジメント)は有価証券報告書の開示値、その他は口コミサイト等の集計値です。平均年齢や職種構成が異なるため単純比較には適しません。
MBBとIGPIの間に位置する
報酬の絶対額では、創業者の出身母体であるBCG(約1,399万円)やマッキンゼー(約1,639万円)には届きません。一方で、同じく戦略と投資を組み合わせるIGPI(約1,000万〜1,200万円)やBIG4系ファームと比べると、同等かやや上位に位置します。
ただしドリームインキュベータの数値は有価証券報告書の開示値であり、口コミ集計値との比較では性質が異なる点に注意が必要です。開示値は賞与・各種手当を含む実支給額の平均であるのに対し、口コミ集計は投稿者の自己申告に基づくため、母数と算出基準がそろっていません。
平均年齢を揃えて見る
ドリームインキュベータの平均年齢は34.6歳です。年齢構成の若さを考慮すると、同年齢帯で比較した場合の水準は表の順位以上に高いと考えられます。ベイカレント(約1,349万円)との差も、職種構成や年齢構成を揃えれば縮まる可能性があります。
年収比較は「絶対額」「平均年齢」「開示か集計か」の3点をセットで見ることが重要です。
報酬水準を規定する事業構造
ドリームインキュベータの年収を理解するには、同社が「コンサルティングフィーだけで成り立つファームではない」という点を押さえる必要があります。
ビジネスプロデュース × インキュベーション
同社の事業は、大企業や官公庁を巻き込んで新事業・新産業を構想し実行まで伴走する「ビジネスプロデュース」と、ベンチャー企業へ投資・育成を行う「インキュベーション」の2本柱です。前者はプロフェッショナルサービスの対価、後者は投資回収による利益であり、収益の性質がまったく異なります。
2026年3月期の連結業績は売上高約86.9億円、営業利益約17.9億円(決算説明会資料)で、ビジネスプロデュース事業が売上高約67.8億円(前期比+24%)と大半を占めます。一方で投資先の売却が実現した期にはインキュベーション側の利益寄与が大きくなり、全社利益が跳ね上がります。
この構造が、前掲の平均年収推移で見た振れ幅の源泉です。安定的なコンサルフィーに、投資成果という変動要素が上乗せされる報酬モデルと理解しておくとよいでしょう。
少数精鋭であること
単体198名・連結222名という規模は、数千名を擁する総合系ファームとは前提が異なります。大量採用でレバレッジをかけるモデルではないため、一人あたりの生み出す付加価値が高く、それが報酬水準に反映されていると考えられます。
同社は中期的に2030年3月期の売上高110億円以上・営業利益率15%以上を目標として掲げ、人材への投資強化を方針に挙げています。人員拡大と報酬水準の両立が続くかは、今後の開示で追うことができます。
給与・福利厚生制度で公開されていること
報酬の全体像を見るうえでは、給与以外に公開されている制度も確認しておく価値があります。公式の募集要項で明示されているのは次の内容です。
- •初任給は大学卒600万円/年、大学院卒620万円/年(2026年度実績)
- •会社業績により決算賞与あり(募集要項に明記)
- •借上社宅制度、慶弔見舞金制度、就業不能所得補償制度
- •従業員持株会、健康管理(人間ドック補助)、入社準備金前借制度
- •語学研修支援制度、AI研修、メンター制度、論理力強化研修などの育成プログラム
上場企業ならではの制度
従業員持株会が用意されている点は、上場企業ならではの特徴です。株価という形で会社の成長が個人の資産に反映される仕組みがあり、非上場ファームにはない報酬要素と言えます。
なお、中途採用の募集要項では給与について「当社規定による」とのみ記載されており、具体的な提示額は選考過程で個別に示されます。
数字を読むうえでの注意点
本ページの数値は2026年8月時点で確認できる公開情報をもとにしています。有価証券報告書由来の数値と、口コミ集計由来の推定値が混在している点にご留意ください。実際の条件は選考過程で提示されるオファー内容をもとに判断してください。
- •有価証券報告書の平均年間給与は提出会社(単体)ベースであり、連結従業員全体の平均ではない
- •投資成果により期ごとの利益変動が大きく、平均年収も年により大きく振れる
- •職位別レンジは公式開示ではなく、公開集計値をもとにした推定である
- •中途入社時の提示額は前職の職位・経験・専門性により個別性が高い
- •初任給以外の金額は、いずれも保証された水準ではない
よくある質問
- Q. ドリームインキュベータの平均年収はいくらですか?
- A. 有価証券報告書によれば、2026年3月期の平均年間給与は約1,221万円(提出会社ベース、平均年齢34.6歳、従業員198名)です。前期の2025年3月期は約1,217万円でした。上場企業のため公式データで確認できます。
- Q. 平均年収はどのように推移していますか?
- A. 2021年3月期の約976万円を底に、2022年3月期約1,086万円、2023年3月期約1,776万円、2024年3月期約1,274万円、2025年3月期約1,217万円、2026年3月期約1,221万円と推移しています。2023年3月期が突出しているのは、ベンチャー投資の成果を含む業績が賞与に反映されたためと考えられます(要因の内訳は開示されていないため推定です)。
- Q. 新卒の初任給はいくらですか?
- A. 公式の新卒採用募集要項によれば、2026年度の初任給実績は大学卒600万円/年、大学院卒620万円/年です。加えて会社業績により決算賞与があると明記されています。
- Q. 職位別の年収はどのくらいですか?
- A. 公式開示はありませんが、大手口コミサイトの公開集計値をもとにした目安では、ビジネスプロデューサー(メンバー層)約600万〜1,200万円、シニアプロジェクトリーダー約1,200万〜1,400万円、マネジャー約1,300万〜1,800万円、シニアマネジャー・ディレクターで約2,000万〜2,500万円とされます。あくまで推定値です。
- Q. マッキンゼーやBCGと比べて年収は高いですか?
- A. 絶対額ではマッキンゼー(約1,639万円)やBCG(約1,399万円)には及びません。一方でIGPI(約1,000万〜1,200万円)やBIG4系ファームと比べると同等かやや上位です。ただしドリームインキュベータの数値は有価証券報告書の開示値であり、口コミ集計値との単純比較には適しません。
- Q. なぜドリームインキュベータの年収は公式に分かるのですか?
- A. 同社が東証プライム市場に上場しており(証券コード4310)、有価証券報告書で「従業員の状況」として平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数を開示する義務があるためです。非上場が大半の戦略系ファームの中では例外的に透明性が高いと言えます。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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