フロンティア・マネジメントの年収は?有価証券報告書で見る平均年収の推移と職位別レンジ
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フロンティア・マネジメントは東証プライム上場企業であり、平均年間給与が有価証券報告書で毎年開示されています。コンサルティング業界では非上場ファームが多く、年収の話題は口コミサイトの集計値に頼りがちですが、同社については公式開示の実数を年度ごとに追える点が大きな特徴です。2025年12月期の平均年間給与は約1,171万円。本ページでは直近8期の推移と、その背後にある事業構造の変化まで整理します。
この記事のポイント
- ✓2025年12月期の平均年間給与は約1,171万円(有価証券報告書・提出会社ベース、平均年齢37.2歳)
- ✓直近8期はおおむね1,170万〜1,400万円のレンジで推移。最高は2018年12月期の約1,398万円
- ✓2024年12月期・2025年12月期は2期連続で低下しており、構造改革(人員適正化)局面と重なる
- ✓口コミサイトの集計値として広く引用される「約971万円」と有報開示値には差があり、集計基準が異なる点に注意が必要
- ✓職位はアソシエイト/アソシエイト・ディレクター/ディレクター/シニア・ディレクター・マネージング・ディレクターの4階層(公式求人情報)
平均年収は約1,171万円(2025年12月期・有価証券報告書)
フロンティア・マネジメントは東京証券取引所プライム市場に上場しており(証券コード7038)、有価証券報告書の「従業員の状況」で提出会社の平均年間給与を毎期開示しています。2025年12月期(第19期)の開示値は11,709千円、すなわち約1,171万円です。
同時に開示されている属性は、従業員数327名、平均年齢37.2歳、平均勤続年数3.2年。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれると注記されています。
平均年間給与:約1,171万円(2025年12月期・有価証券報告書の提出会社ベース。賞与および基準外賃金を含む)
この数値の性質
コンサルティング業界では非上場ファームが大半を占め、年収に関する情報は口コミ投稿の集計値に依存しがちです。これに対し同社の数値は法定開示であり、算出基準(賞与・基準外賃金を含む、提出会社の就業人員ベース)も明示されています。年収比較の材料としての確度は、業界の中では高い部類に入ります。
ただし「平均」である以上、職位構成の影響を強く受けます。同社は中途採用中心で平均勤続年数が3年前後と短く、シニア層と若手層の比率が採用状況によって動くため、平均値は毎期それなりに振れます。
日本の平均年収との比較
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収は545万円です。同社の約1,171万円は、その2倍強に相当します。平均年齢が37.2歳と若い点を踏まえると、年齢に対する水準はさらに高いと評価できます。
平均年収の推移(直近8期)
上場企業である利点を活かし、有価証券報告書で開示されてきた平均年間給与を時系列で並べると次のようになります。従業員数・平均年齢もあわせて見ると、水準の変動要因が読み取りやすくなります。
| 決算期 | 平均年間給与 | 従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年12月期 | 約1,398万円 | 164名 | 38.5歳 | 3.0年 |
| 2019年12月期 | 約1,240万円 | 177名 | 38.9歳 | 3.2年 |
| 2020年12月期 | 約1,217万円 | 226名 | 38.7歳 | 3.6年 |
| 2021年12月期 | 約1,233万円 | 256名 | 38.0歳 | 3.2年 |
| 2022年12月期 | 約1,258万円 | 304名 | 37.8歳 | 3.0年 |
| 2023年12月期 | 約1,269万円 | 328名 | 37.5歳 | 3.1年 |
| 2024年12月期 | 約1,210万円 | 388名 | 37.4歳 | 3.0年 |
| 2025年12月期 | 約1,171万円 | 327名 | 37.2歳 | 3.2年 |
いずれも各期の有価証券報告書「従業員の状況」の提出会社ベースの開示値(千円単位を万円に丸めています)。平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。
上場直後の2018年が最高水準
最も高いのは2018年12月期の約1,398万円です。同社は2018年9月に東証マザーズへ上場しており、この期の従業員数はまだ164名。少数のシニア中心の構成だったことが平均値を押し上げていたと考えられます。
その後、従業員数は2018年の164名から2024年の388名へと2倍以上に増えました。若手・中堅の採用が進むほど平均年齢と平均給与は下がりやすくなります。2019年以降の水準がおおむね1,200万円台前半で安定していたのは、この構成変化と昇給が相殺した結果と読むのが自然です。
2024年・2025年の2期連続低下
2023年12月期の約1,269万円をピークに、2024年12月期は約1,210万円、2025年12月期は約1,171万円と2期連続で低下しました。この間、同社は業績面で厳しい局面にあります。有価証券報告書によれば、2024年12月期はM&Aアドバイザリー事業の売上が低迷し、2025年12月期はコンサルティング系事業の売上が低迷したことなどにより、2期連続で営業損失を計上しています。
同社は2025年2月に「構造改革プラン」を策定し、フロント部門の再編と人的資本の集約、コーポレート機能の統合・合理化などを進めました。提出会社の従業員数は2024年12月末の388名から2025年12月末の327名へ減少しており、有価証券報告書には人員適正化のための人員削減による減少と明記されています。
平均年間給与の低下は、こうした人員構成の変化と業績連動部分の影響が重なった結果と考えられます。年収を検討材料にする場合、この局面をどう評価するかが判断の分かれ目になります。
平均年齢は一貫して37〜38歳台
8期を通じて平均年齢は38.9歳から37.2歳へと緩やかに低下し、平均勤続年数は一貫して3年前後です。中途採用を主軸とするプロフェッショナルファームに典型的な数字で、同一企業で長く勤め上げる前提の給与カーブではない点は押さえておく必要があります。
「約971万円」という数字との差をどう読むか
同社の年収を調べると、有価証券報告書の開示値とは別に、約971万円(中央値約977万円)という数字を目にすることがあります。これは大手口コミサイトの公開集計値であり、法定開示の平均年間給与とは性質が異なります。
差が生まれる主な理由
どちらが正しいというより、測っているものが違うと理解するのが適切です。同社は上場企業として実数を開示している数少ないファームなので、水準を把握する目的であれば有価証券報告書の数値を基準にし、口コミの集計値は職位別の肌感覚を補う参考として扱うのが実務的です。
なお本サイトの他ページの比較表では、業界横断の比較可能性を優先して口コミ集計値ベースの数値を併記している箇所があります。本ページの数値は有価証券報告書の開示値であり、そちらとは基準が異なる点にご留意ください。
- •口コミ集計は投稿者の自己申告であり、回答時期・在籍時期・職位構成が揃っていない
- •有報の平均年間給与は賞与・基準外賃金を含む支給総額ベースだが、口コミでは基本給や理論年収など回答者ごとに解釈が分かれる
- •有報は提出会社の就業人員全体(管理部門を含む)の平均で、集計母数と対象範囲が異なる
- •口コミの集計値は過去数年分の投稿が混在するため、直近期の実態と時点がずれやすい
職位体系と職位別年収の目安
同社の公式な中途採用情報では、コンサルティング部門の職位が下からアソシエイト、アソシエイト・ディレクター、ディレクター、シニア・ディレクター/マネージング・ディレクターの4階層として説明されています。役割の説明も公開されています。
| 職位 | 公開されている役割 | 年収の目安(本サイト推定) |
|---|---|---|
| アソシエイト | リーダーの指揮のもとで調査・分析を担当 | 約600万〜900万円 |
| アソシエイト・ディレクター | 1つのモジュールまたは小規模プロジェクトをリード | 約900万〜1,300万円 |
| ディレクター | プロジェクトの遂行リーダー | 約1,300万〜1,800万円 |
| シニア・ディレクター/マネージング・ディレクター | クライアントとの関係構築・案件開拓 | 約1,800万円〜 |
職位名と役割は公式の中途採用情報にもとづきます。年収の目安は公式開示ではなく、有価証券報告書の平均年間給与と一般的な職位構成から本サイトが推定したレンジです。実際の提示額は経験・専門性・部門により個別に決まります。
レンジ推定の前提
同社は職位別の給与テーブルを公開していません。上表のレンジは、提出会社の平均年間給与が約1,171万円(2025年12月期)であること、平均年齢が37.2歳であること、公開されている4階層の職位構造を踏まえた推定です。目安として扱い、実際の条件はオファー内容で確認してください。
公式の求人情報では給与は「応相談」と記載されており、職位・経験に応じて個別に決定される運用であることがうかがえます。
部門による違い
同社の中途採用は、SOC(ストラテジー&オペレーション・コンサルティング)、SCT(スペシャライズド・コンサルティング&トランザクション)、PMG(プリンシパル・マネジメント)、M&Aアドバイザリーというフロント4部門で行われています。
このうちM&Aアドバイザリー事業は、有価証券報告書でも「業務の性質上、成功報酬の割合が高くなる傾向」があると説明されています。案件の成否が収益に直結する領域であり、報酬の変動性という観点ではコンサルティング系部門と性格が異なります。
他ファームとの年収比較
事業再生・M&A領域で併願されやすいファームと並べると、水準の位置づけが見えてきます。ただし上場企業の有報開示値と口コミ集計値が混在するため、単純な優劣比較には適しません。
| ファーム | 平均年収の目安 | 分類・数値の性質 |
|---|---|---|
| アリックスパートナーズ | 約1,500万〜1,800万円 | 事業再生系(外資)・公開集計値 |
| マッキンゼー・アンド・カンパニー | 約1,639万円 | 戦略系(MBB)・公開集計値 |
| ボストン コンサルティング グループ | 約1,399万円 | 戦略系(MBB)・公開集計値 |
| ベイカレント | 約1,349万円 | 日系総合・有価証券報告書開示値 |
| フロンティア・マネジメント | 約1,171万円 | コンサル×FA×再生・有価証券報告書開示値(2025年12月期) |
| 経営共創基盤(IGPI) | 約1,000万〜1,200万円 | 戦略×再生×投資・公開集計値 |
| PwCコンサルティング | 約1,000万円 | BIG4系・公開集計値 |
| デロイト トーマツ | 約950万円 | BIG4系・公開集計値 |
有価証券報告書開示値以外は大手口コミサイト等の公開集計値をもとにした目安であり、公式開示ではありません。平均年齢・職種構成・集計基準が異なるため、横並びの比較には限界があります。
再生系ファームの中での位置づけ
同じ事業再生領域で比較されるIGPI(約1,000万〜1,200万円)とはほぼ同水準、アリックスパートナーズ(約1,500万〜1,800万円)に対しては一段低いという位置づけになります。ただしアリックスパートナーズは日本の在籍者数が数十名規模とされ、集計母数が小さいため数値の確度は同列に扱えません。
BIG4系のコンサルティング・FAS部門と比べると、フロンティア・マネジメントの水準は上回るとみられます。日系の独立系ファームとしては高い部類です。
「開示されている」こと自体の価値
比較表の中で有価証券報告書に基づく数値はベイカレントと同社だけです。他社の数値は推定を含むため、水準そのものより「毎期検証できる実数が公開されている」という点を評価材料に加える考え方もあります。実際、同社は2018年から8期分の推移を追うことができ、業績局面と報酬の連動まで確認できます。
報酬水準を規定する事業構造
同社の報酬を理解するには、収益構造を押さえる必要があります。同社は経営コンサルティング単体のファームではありません。
コンサルティング×M&Aアドバイザリー×再生支援
有価証券報告書によれば、同社グループの事業は「コンサルティング・アドバイザリー事業」と「投資事業」の2セグメントで構成され、前者はさらに経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業、その他事業に区分されます。通常は別々のプレイヤーが担う機能を同一組織に束ねている点が、創業以来の設計思想です。
2025年12月期の実績では、コンサルティング系事業(経営コンサルティングと再生支援)の売上が6,893百万円、M&Aアドバイザリー事業が1,578百万円。M&Aアドバイザリー事業は連結売上高の11.7%を占めると開示されています。
成功報酬と固定費のバランス
M&Aアドバイザリー事業は成功報酬の比率が高く、案件の成否が業績を大きく動かします。一方でプロフェッショナルの人件費は固定費です。この非対称性が、2024年・2025年の営業損失や、それに続く構造改革の背景にあります。
報酬水準を検討する際は、この収益構造が個人の年収にどう波及しうるかを踏まえておくと判断しやすくなります。
投資事業という第4の柱
2022年4月に設立された連結子会社フロンティア・キャピタルを通じて、同社は直接投資と経営人材派遣を行っています。2025年12月期までに累計8件の出資を実行し、投資先の1社を連結子会社化しました。助言に加えて資本を投じる領域を持つ点は、報酬というよりキャリア機会の広がりとして評価されることが多い要素です。
数字を読むうえでの注意点
本ページの数値は2026年8月時点で確認できる公開情報にもとづく整理です。最新の開示内容は同社のIR情報でご確認ください。
- •有価証券報告書の平均年間給与は提出会社(単体)の就業人員全体の平均であり、コンサルタント職に限定した数値ではない
- •平均勤続年数は3年前後で、長期勤続を前提とした給与カーブとは構造が異なる
- •2024年・2025年は2期連続の営業損失および構造改革の局面にあり、平均値はその影響を受けている
- •職位別レンジは公式開示ではなく本サイトの推定であり、実際の提示額は個別性が高い
- •口コミサイトの集計値(約971万円など)は算出基準が異なるため、有報開示値と直接比較できない
よくある質問
- Q. フロンティア・マネジメントの平均年収はいくらですか?
- A. 2025年12月期の有価証券報告書によれば、提出会社の平均年間給与は約1,171万円(11,709千円)です。同時に開示されている従業員数は327名、平均年齢37.2歳、平均勤続年数3.2年で、平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。
- Q. 平均年収は上がっているのですか、下がっているのですか?
- A. 直近では下がっています。2023年12月期の約1,269万円をピークに、2024年12月期が約1,210万円、2025年12月期が約1,171万円と2期連続で低下しました。同期間は2期連続の営業損失と構造改革(人員適正化)の局面にあたります。なお最高値は上場直後の2018年12月期で約1,398万円でした。
- Q. 「約971万円」という数字を見かけますが、どちらが正しいのですか?
- A. 測っているものが異なります。約971万円(中央値約977万円)は大手口コミサイトの公開集計値で、投稿者の自己申告を集計したものです。一方、有価証券報告書の平均年間給与は賞与・基準外賃金を含む支給総額を提出会社の就業人員全体で平均した法定開示値です。水準の把握には有報の数値を基準にするのが確実です。
- Q. 職位別の年収はどのくらいですか?
- A. 同社は職位別の給与テーブルを公開していません。公式の中途採用情報ではアソシエイト、アソシエイト・ディレクター、ディレクター、シニア・ディレクター/マネージング・ディレクターの4階層が示されています。有報の平均値と職位構造から推定すると、アソシエイト約600万〜900万円、アソシエイト・ディレクター約900万〜1,300万円、ディレクター約1,300万〜1,800万円、シニア・ディレクター以上約1,800万円〜が目安ですが、いずれも本サイトの推定です。
- Q. IGPIやアリックスパートナーズと比べて年収は高いですか?
- A. IGPI(約1,000万〜1,200万円)とはほぼ同水準、アリックスパートナーズ(約1,500万〜1,800万円)に対しては一段低い位置づけです。ただしIGPIとアリックスパートナーズの数値は非上場企業に関する口コミ集計値であり、有価証券報告書の開示値である同社の数値とは確度が異なります。
- Q. なぜ平均年収が公式に開示されているのですか?
- A. 同社が東京証券取引所プライム市場の上場企業(証券コード7038)であり、有価証券報告書で従業員の状況を開示する義務があるためです。2018年9月に東証マザーズへ上場し、2020年9月に市場第一部、2022年4月にプライム市場へ移行しています。コンサルティング業界では非上場ファームが多いため、実数の推移を追える点は同社を検討する際の情報上の利点です。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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