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リブ・コンサルティングの評判は?三位一体モデルの強み・弱みと大手ファームとの違い

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リブ・コンサルティングは「中堅・ベンチャー企業向けのファーム」として語られがちですが、2025年12月の上場で開示された数字を見ると、その理解は半分正確で半分不正確です。2025年12月期の単体売上構成比は中堅中小43%・大企業33%・ベンチャー24%。大企業向けが3分の1を占めており、同社自身は3つの顧客層を横断する「三位一体モデル」を最大の差別化要因として説明しています。本ページでは、公開された一次情報をもとに強みと留意点を整理します。

この記事のポイント

  • ✓2025年12月期の単体売上構成比は中堅中小43%・大企業33%・ベンチャー24%。中堅・ベンチャー専業ではなく3層を横断する構造
  • ✓業績は2025年12月期に連結売上高61.0億円(前期比22.8%増)、営業利益8.3億円(同105.5%増)、営業利益率8.2%→13.7%へ改善
  • ✓顧客満足度は2025年で90.3%、2023〜2025年累計で「4:満足」以上が90.8%。累計支援プロジェクトは1万件超
  • ✓留意点は上場直後の成長投資局面であること、代表者への依存を自らリスクとして開示していること、女性管理職比率9.3%など組織面の余地
  • ✓船井総研とは顧客層の重なりがありつつ、支援の型(プロジェクト型か月次支援型か)と大企業比率が異なる

評判の前提 — 「三位一体モデル」という構造

同社の評判を理解するには、まず事業構造を押さえる必要があります。同社は大企業・中堅中小・ベンチャーという3つの顧客層すべてを対象とし、そこで得た知見を相互に転用することを差別化要因として掲げています。

区分構成比備考
中堅中小企業向け43%SMB事業本部。創業以来の主戦場
大企業向け33%エンタープライズ事業本部。売上1,000億円以上の企業
ベンチャー向け24%ベンチャー事業部。外部調達しIPOを目指す企業
ビジネスコンサルティング86%戦略×ハンズオンの伴走型(連結・売上高比率)
IT・DXコンサルティング14%PM・PMO支援、SFA・CRM導入支援等

2025年12月期 通期決算説明資料に基づきます。顧客属性別構成比はリブ・コンサルティング単体、事業別売上高比率は連結での算出です。

「クロスポイント」による知見の転用

同社は決算説明資料で、大企業・中堅中小・ベンチャーという異なるプレイヤーが交差する点を「クロスポイント」と呼び、独自の提供価値として説明しています。ベンチャー支援で培った事業検証のスピードを大企業の事業開発に持ち込む、大企業の知見をもとに中堅中小向けの業務効率化・DXパッケージを開発する、といった具体例が挙げられています。

有価証券報告書でも、電気自動車社会の到来に備えた大手保険会社向けの戦略立案において、全国のカーディーラーとの接点を持つ強みを活かした事例が示されています。単一の顧客層に特化するファームでは作りにくい価値提供の形です。

グループで実行まで完結させる体制

同社グループは、営業代行を担う株式会社プルーセル、Salesforceの導入・活用支援を担う株式会社Goofy、コンサルティング業界特化型の人材事業を営む株式会社Flow Group、ベンチャー投資を行う株式会社Impact Venture Capital、タイでのコンサルティングを担うLiB Consulting (Thailand) Co., Ltd.で構成されます。

マーケティング戦略の立案を本体が行い、Salesforceによるシステム化をGoofyが担い、実際のセールス活動をプルーセルが引き受ける、という一貫支援が可能です。「提案で終わらない」という主張が組織構成に裏づけられている点は、同社の説明の一貫性を支えています。

業績から見る評価 — 上場初年度は増収・大幅増益

上場によって業績が四半期ごとに開示されるようになり、評判を数字で検証できるようになりました。

指標2023年12月期2024年12月期2025年12月期
連結売上高39.6億円49.7億円61.0億円(前期比22.8%増)
連結営業利益△0.3億円(営業損失)4.0億円8.3億円(前期比105.5%増)
営業利益率—8.2%13.7%
親会社株主に帰属する当期純利益△0.6億円2.7億円5.1億円(前期比87.6%増)
自己資本比率71.3%62.1%76.0%

有価証券報告書(Ⅰの部)、2025年12月期決算短信および通期決算説明資料に基づきます。2023年12月期は組織変更と人材の積極採用が売上に反映されるまで時間を要したことで損失となった旨が有価証券報告書に記載されています。

2023年の赤字から2年で営業利益8.3億円へ

2023年12月期は営業損失を計上しました。有価証券報告書では、コンサルティング事業を伸ばすための組織変更と人材の積極採用が売上に影響を与えるまで想定より時間がかかったことが理由として説明されています。その後、顧客規模別の事業部制へ移行し、採用した人員の戦力化が進んだことで2024年12月期から本格的な収益化が始まりました。

2025年12月期は営業利益率が8.2%から13.7%へ改善し、単体では7.6%から15.9%へ倍増しています。売上増に加え、一般管理費を前期並みに維持したことが寄与しました。財務面では自己資本比率76.0%、現預金23億円、借入なしという状態です。

中期は売上CAGR20%・営業利益CAGR40%

2026年12月期は売上高70.8億円(前期比16.0%増)、営業利益11.1億円(同32.3%増)を予想しています。2026年12月期第2四半期(中間期)は売上高34.4億円(前年同期比19.5%増)、営業利益4.2億円(同15.2%増)と、増収増益で推移しています。

中期目標は2025年12月期からの3か年で売上高の年平均成長率20%、営業利益の年平均成長率40%です。利益の成長率を売上の倍に置いており、生産性向上を前提とした計画であることが読み取れます。

良い評判として語られる点

同社について肯定的に語られる論点は、いずれも公開情報で裏づけを確認できます。

  • •顧客満足度が高い — 2025年で90.3%、2023〜2025年累計で「4:満足」以上が90.8%、「3:普通」以上が99.4%
  • •実行まで踏み込む支援 — 戦略立案にとどまらず現場に入り成果創出まで並走
  • •早期に裁量を得られる — プロジェクトマネージャー到達まで2〜3年(従来ファームは3年以上と会社は説明)
  • •報酬水準 — 国内コンサルティング従事社員の平均年収約980万円、マネージャー平均1,322万円+SO
  • •働きがいの外部評価 — Great Place to Work「働きがいのある会社」を2015年から12年連続受賞
  • •育成投資 — 社内MBA「LiB University」、約700本のE-Learning、3か月のユース期間、トレーナー制度

顧客からの評価が事業モデルの中核にある

同社は顧客満足度を単なる指標ではなく受注の起点として位置づけています。決算説明資料では、初回契約で高い品質を提供することが継続・拡大・紹介につながる循環が図示されており、顧客インタビューからの引用も掲載されています。そこでは「成果」「プロフェッショナル意識」「実践的」「伴走」というキーワードが繰り返し登場します。

累計支援プロジェクト数は創業以来1万件を超えており(2025年10月31日時点)、これがナレッジの蓄積源になっています。顧客の声が実名企業の属性つきで開示されている点も、主張の検証可能性を高めています。

採用市場での認知度

決算説明資料によれば、就職情報サービスが2025年に公表した2027年卒の就活人気企業ランキングで総合4位に位置しています。上位はアクセンチュア、野村総合研究所、PwCコンサルティングであり、大手ファームと並ぶ評価を得ている形です。コンサルティング業界最大級のYouTubeチャンネル(合計登録者2.2万人)を運営していることも、認知度の背景として説明されています。

新卒の人気と中途の評価は必ずしも一致しませんが、採用ブランドの強さは人材確保のしやすさを通じて事業の安定性に寄与します。

留意点として押さえておきたいこと

評判を判断する際は、同社自身が有価証券報告書でリスクとして開示している内容を確認するのが最も確実です。ここでは公開情報から確認できる論点のみを挙げます。

代表者への依存を自らリスクとして開示

有価証券報告書の「経営管理体制に関するリスク」では、代表取締役の関厳氏が創業者かつ筆頭株主であり、事業活動全般において重要な役割を果たしていること、経営活動において代表者に依存する部分が相当程度存在することが明記されています。同社は経営管理体制の強化と経営人材の育成を進めているとしています。

創業から14年の成長企業では珍しくない構造ですが、長期のキャリアを預ける判断材料としては認識しておくべき点です。

上場直後の成長投資局面

2025年12月25日の上場から日が浅く、中期では営業利益の年平均成長率40%という高い目標を掲げています。四半期ごとの業績が市場から評価される環境に入ったことは、透明性の向上であると同時に、短期の数字への感度が高まることも意味します。

配当は無配で、成長投資を優先する方針です。M&Aについても、のれん残高を純資産の1.0倍以内に抑える、統合後2年以内にEPSへプラス寄与させる、ROICが資本コストを上回ることを条件とするなど、明文化された投資規律を設けています。規律は開示されているものの、M&Aとその統合が想定通り進まない場合のリスクは同社自身が事業リスクとして挙げています。

組織のダイバーシティは発展途上

女性管理職比率9.3%、男性育休取得率50%はいずれも改善余地のある水準です。同社は多様性に配慮した採用の推進を方針として掲げていますが、数値目標は設定していないと明記しています。

指標数値
管理職に占める女性労働者の割合9.3%
男性労働者の育児休業取得率50%
男女の賃金の差異(全労働者)69.8%
グループ従業員337名の内訳女性役員1名・女性管理監督者6名・外国国籍者21名

有価証券報告書(Ⅰの部)に基づきます。2025年10月末時点。同社はサステナビリティの項で「現時点では明確な指標や目標は定めておりません」と記載しています。

キャリアの可搬性という論点

同社の支援スタイルは、戦略立案から実行までを少人数で担う点に特徴があります。大企業向けの大規模プロジェクトを分業で回す経験とは性質が異なるため、転職市場でどう評価されるかは応募先の求める経験によって変わります。

一方で、大企業向けが売上の33%を占めること、IT・DXコンサルティングが14%あることから、大手ファームと重なる経験を積める余地もあります。どの事業部に所属するかによってキャリアの方向性が分かれる点は、入社前に意識しておくべきです。

他ファームとの違い — 検討時の比較軸

同社と比較検討されることが多いのは、同じく中堅・中小企業を主戦場とする船井総研と、大企業向けの大手総合ファームです。

比較軸リブ・コンサルティング船井総研大手総合ファーム
主戦場中堅中小43%・大企業33%・ベンチャー24%全国の中堅・中小企業大企業
支援の型プロジェクト型(戦略立案〜実行の伴走)月次訪問による継続伴走プロジェクト型(分析・提言中心)
組織の切り方顧客規模別×業界特化×テーマ別業種別(住宅不動産・医療介護・士業等)インダストリー×ソリューション
平均年収の目安国内コンサル職 約980万円(IR開示)持株会社739万円/事業会社660〜670万円程度約866万〜1,349万円(各社の開示・集計値)
上場区分東証グロース(2025年12月)東証プライム(持株会社)各社により異なる
規模グループ約390名(2026年7月時点)グループ1,651名超・コンサルタント1,098人数千名規模

各社の公開情報・IR資料および口コミサイトの公開集計値をもとに整理しています。年収は開示の母集団が各社で異なるため単純比較には適しません。

船井総研との最大の違いは「支援の型」と大企業比率

両社はともに中堅・中小企業を重要な顧客層としますが、支援の型が異なります。船井総研は業種別に組織を編成し、1人のコンサルタントが複数のクライアントを月次で訪問する継続支援モデルが中核です。一方リブ・コンサルティングはプロジェクト単位で戦略立案から実行までを担い、案件ごとにチームを組みます。

また、リブ・コンサルティングは売上の33%を大企業向けが占め、事業構成の14%をIT・DXコンサルティングが担います。中堅・中小市場に軸足を置きながらも、大企業向けの案件経験を積める点は船井総研との構造的な違いです。報酬水準の差も、この売上構成の違いが一因と考えられます。

大手ファームとの違いは「実行への踏み込み」

大手総合ファームが分析・提言と大規模な導入支援を中心とするのに対し、同社は数名単位のチームで実行フェーズまで並走します。有価証券報告書では、営業の見本を見せる、営業員向け研修を行うといったレベルまで踏み込む例が示されています。

コンサルティング市場の成長を牽引しているのはハンズオン領域とIT/DXコンサル領域であるというのが同社の市場認識であり、実行に踏み込む支援スタイルはその成長領域を狙った戦略的な選択という位置づけです。優劣ではなく、どちらの仕事をしたいかで選ぶべき違いです。

向く人・向かない人

向いている人

  • •提案で終わらず、自分が手を動かして数字が動くところまで見届けたい人
  • •ベンチャーから大企業まで異なる規模の企業を横断的に経験したい人
  • •住宅・不動産、自動車・モビリティ、損害保険など特定業界の知見を武器にしたい人
  • •早期にプロジェクトマネジメントの経験を積みたい人(会社説明では2〜3年)
  • •上場企業として業績・報酬が開示される透明性を重視する人
  • •生成AIを前提とした働き方に前向きに適応できる人

向いていない人

  • •分析・提言でスコープが明確に区切られた働き方を望む人
  • •残業がほとんどない環境を最優先する人(固定残業の相当時間は50時間)
  • •大企業の大規模プロジェクトを分業で回す経験を積みたい人
  • •全社合宿・表彰式・全社懇親といった集合型の文化に負担を感じる人
  • •報酬額の最大化を最優先する人(平均ではベイカレントやライズが上回る)
  • •組織が成熟し制度が固まった環境で働きたい人(上場直後の成長投資局面)

よくある質問

Q. リブ・コンサルティングの評判は良いですか?
A. 公開情報で検証できる範囲では、顧客評価と社員評価の双方で高い水準を示しています。顧客満足度は2025年で90.3%、2023〜2025年累計で「4:満足」以上が90.8%です。社員側ではGreat Place to Work「働きがいのある会社」ランキングを2015年から12年連続で受賞しています。一方で、代表者への依存や上場直後の成長投資局面といった留意点は同社自身が開示しています。
Q. 中堅・ベンチャー企業向けのファームというのは本当ですか?
A. 半分正確です。2025年12月期の単体売上構成比は中堅中小43%・ベンチャー24%で合計67%を占める一方、大企業向けも33%あります。同社の定義では大企業は売上1,000億円以上の企業です。同社自身は3つの顧客層を横断する「三位一体モデル」を差別化要因として説明しており、中堅・ベンチャー専業ではありません。
Q. 業績は安定していますか?
A. 2023年12月期は組織変更と積極採用の先行投資により営業損失を計上しましたが、2024年12月期に営業利益4.0億円、2025年12月期に8.3億円(前期比105.5%増)と回復・拡大しています。営業利益率も8.2%から13.7%へ改善し、自己資本比率76.0%・借入なしという財務状態です。2026年12月期第2四半期も増収増益で推移しています。
Q. 船井総研とどちらを選ぶべきですか?
A. 支援の型で選ぶのが実務的です。船井総研は業種別組織で1人が複数クライアントを月次訪問する継続支援モデル、リブ・コンサルティングはプロジェクト単位で戦略立案から実行まで担うモデルです。また、リブ・コンサルティングは売上の33%が大企業向け、14%がIT・DXコンサルティングであり、中堅・中小以外の経験を積める余地が大きい点が異なります。
Q. 弱みや懸念点は何ですか?
A. 有価証券報告書で同社自身が挙げているのは、優秀なコンサルタントの確保・育成、M&Aとその統合、プロジェクトの採算管理、代表者への依存です。特に代表取締役が創業者かつ筆頭株主であり経営活動における依存が相当程度存在することは明記されています。組織面では女性管理職比率9.3%、男性育休取得率50%と改善余地があり、数値目標は未設定です。
Q. 上場したことで何が変わりましたか?
A. 業績・平均給与・従業員構成が法定開示され、四半期ごとに検証できるようになりました。同社は決算説明資料で国内コンサルティング従事社員の平均年収約980万円、マネージャー平均1,322万円+SO、平均昇給率12.4%まで開示しています。一方で無配・成長投資優先の方針であり、中期で営業利益の年平均成長率40%という高い目標を掲げる局面にあります。

SUPERVISED BY — 監修者

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辰本 明日加

監修者

辰本 明日加Asuka Tatsumoto

STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

高辻 渚

監修者

高辻 渚Nagisa Takatsuji

STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。

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