メディヴァの評判は?運営代行まで踏み込む医療特化ファームの実像
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メディヴァは2000年6月設立の医療・ヘルスケア特化ファームです。特徴は、経営コンサルティングと並行して自らクリニックや介護施設の運営に関わっている点にあります。評判を読み解く鍵はこの事業構造にあり、それが働く魅力にも、留意点にもつながっています。本ページでは公開情報をもとに、評価の分かれ目を整理します。
この記事のポイント
- ✓戦略コンサルティング・事業創造・運営支援という3つの事業タイプを持ち、提言だけで終わらない実行支援型が最大の特徴
- ✓医療法人社団プラタナスのアーバンクリニック群など、関連する医療・介護施設の運営に直接関与している
- ✓創業者の大石佳能子氏はマッキンゼーのパートナー出身。取締役の小松大介氏も同社出身で、公式サイトでは200件超のクリニック開業支援・400件超の病院コンサルティングへの関与が紹介されている
- ✓フラットで自律的な文化が語られる一方、体系的な育成の仕組みより自ら学ぶ姿勢が前提とされる
- ✓報酬水準はコンサルティング業界の中では高くない。医療という領域への関心が動機の中心にある人に向く
メディヴァとは何をしている会社か
評判を理解するには、まず事業構造を押さえる必要があります。同社は医療機関に助言するだけの会社ではありません。
評判の核心は「提言する会社」ではなく「運営まで担う会社」であること。ここへの評価が、そのまま同社への評価を左右します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 2000年6月 |
| 代表者 | 代表取締役 大石佳能子(マッキンゼー・アンド・カンパニー パートナー出身) |
| 資本金 | 1億5,800万円 |
| 本社 | 東京都世田谷区用賀 |
| 拠点 | 東京本社のほか福岡支店・北九州支店、海外にベトナム支店 |
| 社員数 | 200名超 |
| 事業内容 | 医療機関の経営コンサルティング/運営代行/介護事業支援/行政・企業向け支援/海外事業/事業承継・M&A |
同社の公式サイトおよび公開情報に基づきます(2026年8月時点)。
3つの事業タイプ
同社は自社の事業を、戦略コンサルティング・事業創造・運営支援の3タイプで説明しています。一般的なコンサルティングファームが戦略コンサルティングに軸足を置くのに対し、同社は事業創造と運営支援を同じ比重で持っている点が構造上の違いです。
クライアントも医療機関にとどまりません。病院・クリニック、介護事業者、健康保険組合・事業主、ヘルスケア関連企業、行政・自治体、そして海外まで、医療を取り巻くプレイヤーを横断的に支援しています。
自ら運営しているという事実
同社の公式サイトには関連医療・介護施設のページがあり、医療法人社団プラタナスのアーバンクリニック群(用賀・桜新町・松原・鎌倉・青葉)、精神科病院、機能訓練型デイサービス、訪問看護ステーション、看護小規模多機能型の施設、自治体の認知症在宅生活サポートセンターなどが並びます。
これらは支援先という位置づけにとどまらず、運営に直接関与している施設です。外来・オンライン診療・在宅医療・健診といった機能を実際に回している経験が、コンサルティングの裏づけになっている構造です。
良い評価として語られること
同社の公開情報と、大手口コミサイトに現れる傾向を突き合わせると、評価されやすい点はいくつかに集約されます。
現場が変わるところまで関われる
戦略を描いて終わりではなく、業務改善の実行、スタッフの巻き込み、運営の立ち上げまで関与します。提案書が引き出しにしまわれて終わるという、コンサルティングにつきものの徒労感が生じにくい構造です。
取締役の小松大介氏について、公式サイトでは200件を超えるクリニックの開業支援、400件を超える病院コンサルティング、50件を超える介護施設の支援に関与してきたと紹介されています。組織として蓄積してきた実務知の厚みを示す記述です。
社会的意義がはっきりしている
同社は「患者視点の医療改革」を掲げ、医療は患者のためにあるという原則を出発点に据えています。採用サイトでは「無人島に街をつくれ」という表現で、前例のない領域に仕組みを作る仕事だと説明されています。
在宅医療や地域包括ケア、認知症在宅生活の支援、地域医療構想への対応など、日本の医療が直面する構造的課題に直接関わるテーマが多く、社会性の高さは同社を選ぶ理由として繰り返し語られる要素です。
働き方の条件が整っている
コンサルティング業界の一般的なイメージと比べ、労働時間は抑制的です。長期にわたって医療に関わり続けたい人にとって、持続可能な働き方が確保されている点は実質的な価値になります。
| 項目 | 公開求人票の記載 |
|---|---|
| 残業 | 月平均20〜30時間程度 |
| 勤務時間 | 9:30〜18:30/フレックスタイム制・コアタイムなし |
| 年間休日 | 125日以上 |
| 育児休暇 | 取得率・復帰率ともに100%(男性の取得実績あり) |
同社の公開求人票の記載に基づきます。ポジション・部門により異なる場合があります。
多様なバックグラウンドが受け入れられる
同社にはコンサルタントだけでなく、医師、看護師、保健師、管理栄養士、臨床心理士、事務職員など多様な職種が在籍しています。採用ページの社員紹介でも、看護・会計・福祉など異なる出自から医療コンサルティングに移った例が並びます。
特定の学歴・職歴の型に嵌まらない人材が集まっている点は、フラットで否定しない文化という自己説明とも整合します。
留意点として語られること
一方で、応募前に理解しておくべき点も明確にあります。ここを曖昧にしたまま入社すると、期待とのずれが生じやすくなります。
報酬水準はコンサル業界の中では高くない
同社は非上場で年収を公式開示していませんが、公開求人票ではコンサルタント系ポジションが年俸360万円〜700万円と提示されています。大手口コミサイトの公開集計値でも、平均年収はおおむね500万円台〜600万円台で示されています。
総合系・戦略系ファームと比べると明確に低めの水準です。背景には、クライアントである医療機関の収益が診療報酬・介護報酬という公定価格に基づくこと、運営支援型の事業モデルであること、コンサルタント以外の職種も多く在籍することがあります。報酬を最優先に置くのであれば、他の選択肢を検討するほうが合理的です。
育成は自律が前提
同社のカルチャー紹介では、社員が自分の成長を自分で管理する姿勢が前提とされ、教わるのを待つのではなく自ら学びを取りに行く文化が語られています。社員の声でも、体系的なカリキュラムより実務のなかで身につける形が中心であることが述べられています。
コンサルティングの型を一から教わりたい、明確な育成プログラムのもとで段階的に成長したい、という志向の場合は負荷になり得ます。
ブランドの性質が異なる
同社は医療業界では確立した存在感を持ちますが、業界外での知名度は総合系・戦略系ファームと同列ではありません。将来的に医療以外の領域へ転じることを想定している場合、社名そのものが持つ汎用的な力は限定的です。
逆に、医療・ヘルスケア領域で長くキャリアを築く前提であれば、実務経験の蓄積という点で価値の高い経歴になります。どちらを狙うかによって評価が正反対になる論点です。
運営に入り込む働き方への適性
医療機関の運営に踏み込むということは、現場のオペレーションや人の問題に向き合うということでもあります。分析の正しさだけでは物事が動かず、医師・看護師・事務職員それぞれの立場を踏まえて合意を作る場面が多くなります。
分析と提案に専念したい人にとっては、想定と異なる仕事内容になる可能性があります。事務長やクリニック運営担当のように、そもそもコンサルタントではないポジションも募集されている点も含め、応募先の職務内容を丁寧に確認する必要があります。
創業の背景と経営陣
同社の性格を理解するうえで、創業の経緯は無視できません。
マッキンゼー出身者による創業
代表取締役の大石佳能子氏は、大阪大学法学部からハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得し、マッキンゼー・アンド・カンパニー(日本・米国)のパートナーを経て2000年に同社を設立しました。取締役の小松大介氏、岩崎克治氏もマッキンゼー出身と公式サイトで紹介されています。
戦略コンサルティングの方法論を持つ人材が、医療という現場性の強い領域に持ち込んだ会社である、という成り立ちが、分析力と実行力の両輪という同社のスタイルにつながっています。
医療現場との近さ
公式の会社概要には、取締役として医療法人グループの経営に携わる人物の名前も並びます。コンサルティング会社でありながら医療提供側との距離が近い体制であり、この点も運営支援まで踏み込める背景の一つと考えられます。
大石氏自身も医療法人社団プラタナスの経営に関わっており、支援する側と提供する側の双方に軸足を置く構造になっています。
四半世紀にわたる継続
2000年の設立から2026年時点で26年が経過しています。医療特化のコンサルティングファームとして長期にわたり事業を継続し、社員200名超の規模まで拡大してきた実績は、事業モデルの持続性を示す材料になります。
海外展開についても、公式サイトでは2012年のミャンマーでの乳がん検診事業から国際事業を始めたことが紹介されており、ベトナムにも拠点を持っています。
他の医療系ファームとの違い
医療・ヘルスケア領域のコンサルティングを検討する際、同社と並んで候補に挙がるファームがあります。それぞれ得意領域とクライアントが異なります。
| ファーム | 主なクライアント | 特徴 |
|---|---|---|
| メディヴァ | 病院・クリニック・介護事業者・行政・ヘルスケア企業 | 経営コンサルティングに加え運営代行・施設運営まで担う実行支援型 |
| GHC | 急性期病院を中心とする医療機関 | 診療データの分析に基づくベンチマークと経営改善に強み |
| KPMGヘルスケアジャパン | 医療機関・ヘルスケア企業・投資家 | BIG4ネットワークの監査・税務・FASと連携した案件を扱う |
| IQVIA | 製薬・医療機器メーカーが中心 | 外資系。データ・アナリティクスとコンサルティング、CRO/CSO機能を持つ |
各社の公開情報をもとにした整理です。いずれも年収を公式開示していないため、報酬面の横比較はできません。
選択の分かれ目
同じ医療領域でも、どの立場から関わるかで日々の仕事は大きく変わります。報酬水準についても、顧客の支払能力とフィー構造の差が反映されるため、比較の際は事業モデルまで含めて見る必要があります。
- •医療機関そのものの経営と運営に関わりたい → メディヴァ
- •診療データの分析を軸に病院経営を改善したい → GHC
- •大手ネットワークの枠組みで案件の幅を持ちたい → KPMGヘルスケアジャパン
- •製薬・医療機器メーカー側のビジネスに関わりたい → IQVIA
評判の総括 — 誰にとって良い会社か
同社の評判は、一般的な意味での良し悪しでは整理しきれません。何を優先するかによって評価が反転します。
評価が高くなりやすい人
- •医療・介護の課題に長期で取り組む意思がある人
- •提言よりも、現場が実際に変わることに価値を感じる人
- •働く時間をコントロールしながら専門性を積み上げたい人
- •医療資格や医療機関での経験を経営の側から活かしたい人
- •型のない状況で自分なりに進め方を作れる人
評価が低くなりやすい人
同社は、コンサルティング業界の一般的な評価軸で上位に来る会社ではありません。報酬でも知名度でも大手には及びません。それでも医療という領域に踏み込んで四半世紀にわたり事業を続けてきた実績があり、その仕事に価値を見出す人にとっては代替の効きにくい環境です。
重要なのは、この違いを誇張も卑下もせずに理解したうえで判断することです。公開求人票の条件を確認し、カジュアル面談などの機会を使って実際の職務内容を具体的に把握することをおすすめします。
- •短期間で年収を大きく引き上げることを目的としている人
- •手厚い研修とキャリアの型を求める人
- •大企業向けの大規模プロジェクトを志向する人
- •業界横断で通用するブランドを最重要視する人
よくある質問
- Q. メディヴァの評判はどのようなものですか?
- A. 医療機関の運営代行やクリニック運営まで踏み込む実行支援型のスタイル、社会的意義の明確さ、残業月20〜30時間・年間休日125日以上という働き方の条件が評価される傾向があります。一方で、報酬水準がコンサルティング業界の中では高くないこと、育成が自律前提であることが留意点として挙げられます。
- Q. 他の医療系コンサルティングファームとの違いは何ですか?
- A. 最大の違いは、コンサルティングだけでなく医療機関や介護施設の運営そのものに関与している点です。公式サイトには関連医療・介護施設として複数のクリニックやデイサービス、訪問看護ステーションなどが掲載されており、運営の実務経験がコンサルティングの裏づけになっています。データ分析型のGHCや製薬企業を主要顧客とするIQVIAとは立ち位置が異なります。
- Q. 医療資格がないと活躍できませんか?
- A. そのようなことはありません。コンサルタント職の必須要件に医療資格は含まれておらず、コンサルティングファーム出身者や事業会社出身者も在籍しています。一方で医師・看護師・保健師・管理栄養士などの資格保持者も多く、多職種が協働する組織構成になっています。
- Q. 残業は多いですか?
- A. 公開求人票では月平均20〜30時間程度とされ、大手口コミサイトの公開集計値でも月25時間前後が示されています。コンサルティング業界としては抑制的な水準です。ただし保健指導など季節性のある業務では繁忙の波が生じやすく、部門・職種による差があります。
- Q. 年収が低いという評判は本当ですか?
- A. 総合系・戦略系ファームと比較すれば低めであるのは事実です。公開求人票ではコンサルタント系ポジションが年俸360万円〜700万円と提示されており、口コミサイトの公開集計値も500万円台〜600万円台に集まっています。クライアントである医療機関の収益が公定価格に基づくことなど、事業構造に起因する部分が大きい点は理解しておく必要があります。
- Q. どのような人が向いていますか?
- A. 医療・介護という社会課題に長期で向き合いたい人、提言だけでなく現場が変わるところまで関わりたい人、型のない状況で自ら進め方を組み立てられる人に向きます。逆に、短期間で年収を大きく上げたい人や、体系的な研修と明確なキャリアの型を求める人には合いにくい環境です。
SUPERVISED BY — 監修者
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監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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