野村総合研究所(NRI)の年収は?平均1,332万円・部門構造から読み解く給与の実態

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野村総合研究所(NRI)の平均年収は、有価証券報告書(2026年3月期)ベースで1,332万円(平均年齢39.7歳)です。国内の上場事業会社の中でも最高水準として知られますが、この数字は「コンサルティングファームの平均年収」とは性質が異なります。社員の大半を占めるITソリューション部門を含む全社平均だからです。本ページでは、平均年収の推移と、シンクタンク系ならではの給与構造を丁寧に整理します。

この記事のポイント

  • ✓平均年収は1,332万円・平均年齢39.7歳(有価証券報告書・2026年3月期)。国内上場事業会社でも最高水準
  • ✓過去6期の推移は1,225万円→1,332万円と一貫して上昇傾向
  • ✓社員の大半はITソリューション部門。1,332万円はコンサル部門だけの数字ではない
  • ✓給与テーブルはコンサル部門とIT部門で共通とされ、30歳前後で年収1,000万円が視野に入る
  • ✓年功的な昇給と成果主義が組み合わさった体系。上級専門職以降は裁量労働制となり成果による差が開く

NRIの平均年収 — 有価証券報告書ベースの推移

NRIは東証プライム上場企業(証券コード4307)のため、平均年間給与が有価証券報告書で毎年開示されています。直近の2026年3月期は1,332万円(平均年齢39.7歳)でした。

平均年収:1,332万円・平均年齢39.7歳(有価証券報告書・2026年3月期)。6期連続の上昇傾向

過去6期の平均年収推移

6期で100万円以上の上昇となっており、業績拡大が給与に反映され続けていることが読み取れます。2026年3月期の連結売上収益は8,147億円、連結従業員数は16,894人(単体7,982人)で、事業規模・人員ともに拡大基調です。

平均年齢が39.7歳と、コンサルティング業界としては高めである点にも注意が必要です。平均年齢が30歳前後のファーム(アクセンチュア・アビーム等)と平均値だけを比べると、実態以上の差に見えることがあります。

決算期平均年間給与備考
2021年3月期1,225万円—
2022年3月期1,232万円—
2023年3月期1,242万円—
2024年3月期1,271万円—
2025年3月期1,322万円平均年齢39.9歳
2026年3月期1,332万円平均年齢39.7歳

各期の有価証券報告書に記載された単体の平均年間給与です。

数値の信頼性

多くのコンサルティングファームが非上場で年収を開示していない中、NRIの数値は有価証券報告書という公式開示に基づきます。口コミサイトの集計値のような投稿者属性の偏りがなく、検討の起点として信頼性の高いデータです。

国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収は545万円であり、NRIの1,332万円はその2.4倍超の水準です。

「全社平均1,332万円」の中身 — 部門構造を理解する

NRIの年収を検討するうえで最も重要なのが、この平均値の分母の構造です。NRIはコンサルティングとITソリューションの両輪で事業を展開しており、社員の大半はITソリューション部門に属します。

コンサル部門は少数精鋭

NRIの事業は「コンサルティング」「金融ITソリューション」「産業ITソリューション」「IT基盤サービス」の4つで構成され、売上の大部分は金融機関・事業会社向けのITソリューションが占めます。コンサルティング部門は全社の中では少数精鋭の位置づけです。

つまり平均年収1,332万円は、経営コンサルタントだけでなく、アプリケーションエンジニアやITアーキテクトなど多数のIT職を含んだ数字です。「コンサルファームの平均年収ランキング」でNRIが上位に載る際、この構造の違いは見落とされがちです。

給与テーブルは部門共通とされる

大手口コミサイトの公開集計値や公開情報では、NRIの給与テーブルはコンサルティング部門とITソリューション部門で共通とされています。職種によって基本給の水準が変わるのではなく、等級(職位)が同じであれば処遇もおおむね同水準という体系です。

この点は、コンサル部門とIT部門で報酬体系が明確に分かれるファームとは異なる、NRIの特徴です。IT部門の社員も含めて全社で1,300万円台の平均を実現していることが、同社の給与水準の高さを示しています。

差がつくのは残業代と賞与・昇進スピード

テーブルが共通でも、実際の年収は部門・個人で差が生じます。若手のうちは残業代の多寡が年収を左右し、上級専門職以降は裁量労働制へ移行して残業代がなくなる代わりに、賞与を含む成果連動部分の比重が高まるとされます。

同じ職位でも個々人の評価によって賞与に差が出るため、キャリア後半ほど「平均値」から個人差が広がる構造です。

職位別の年収目安

NRIは2022年4月に人事制度を刷新し、役割と成果に基づく等級制度へ移行したとされています。管理職層には、組織を率いる「マネジメント職」と、専門性で貢献する「エキスパート職(上位はチーフエキスパート)」の複線型キャリアパスが用意されているとされます。

職位と年収レンジの目安

主任クラスまでは年功的にほぼ横一線で昇格・昇給が進み、30歳前後で年収1,000万円が視野に入るとされます。その先の上級専門職以降は成果次第で昇進・昇給に差が出る、「前半は安定・後半は成果主義」というハイブリッド型です。

完全成果主義のベイカレントのように「毎年昇進で20代でも高年収」という振れ幅はない一方、着実に高水準へ到達できる予見性の高さがNRIの特徴です。

職位(目安)想定年次年収目安
一般社員(アソシエイト相当)入社〜20代後半約600万〜900万円
主任(シニアアソシエイト相当)30歳前後約900万〜1,100万円
上級専門職(エキスパート等)30代半ば〜約1,200万〜1,500万円
管理職(マネジメント職/チーフエキスパート)40歳前後〜約1,500万〜2,000万円

職位名・年収はいずれも大手口コミサイトの公開集計値等をもとにした推定の目安であり、公式開示値ではありません。個人の評価・残業時間により変動します。

初任給と若手の年収

新卒採用サイトの募集要項によると、2026年4月入社の総合職初任給は学部卒で月額336,500円、修士了で月額364,500円(いずれも住宅手当を含む)です。全員に一律月額60,000円の住宅手当が支給される点は、若手の可処分所得を大きく押し上げる要素です。

残業代が別途支給されるため、大手口コミサイトの公開集計値では入社数年で年収600万〜700万円台に達する例が示されています。

他ファーム・他シンクタンクとの年収比較

NRIの1,332万円という水準を、同じサイト内で扱う主要ファームと並べて確認します。

企業平均年収の目安分類・備考
ベイカレント約1,349万円総合系・東証プライム・有報開示
野村総合研究所(NRI)約1,332万円シンクタンク系・有報開示(平均年齢39.7歳)
三菱総合研究所約1,082万円シンクタンク系・有報開示(平均年齢40.4歳)
PwCコンサルティング約1,000万円BIG4系・口コミ集計値
デロイト トーマツ約950万円BIG4系・口コミ集計値
アクセンチュア約866万円総合系・口コミ集計値(平均年齢33歳前後)

上場企業は有価証券報告書、非上場企業は大手口コミサイトの公開集計値に基づく目安です。平均年齢・職種構成が異なるため単純比較には適しません。

シンクタンク系では突出、ベイカレントとほぼ並ぶ

同じシンクタンク系上場企業の三菱総合研究所(約1,082万円)を250万円ほど上回り、シンクタンク系では突出した水準です。国内コンサル業界最高水準とされるベイカレント(約1,349万円)ともほぼ肩を並べます。

ただし中身は対照的です。ベイカレントはコンサルタントのみの集団を完全成果主義で処遇した結果の1,349万円であるのに対し、NRIはIT部門を含む約8,000人の全社平均としての1,332万円です。「組織全体の給与水準の高さ」という意味では、NRIの数字のほうが特異と言えます。

高水準を支える収益構造

この給与水準を支えるのは、金融機関向け共同利用型システムやアウトソーシングなどのストック型収益です。景気変動の影響を受けやすいプロジェクト収益中心のファームと異なり、安定収益基盤の上に高い利益率を実現していることが、6期連続の平均年収上昇につながっています。

検討時の注意点

年収だけを見ればNRIは国内最高クラスですが、「どの職種として入るか」で経験できる仕事は全く異なります。経営コンサルタントとしてのキャリアを求めるのか、ITソリューションの専門性を高めたいのかを切り分けたうえで、年収水準を評価することをおすすめします。

  • •1,332万円は平均年齢39.7歳の全社平均。20代のうちからこの水準になるわけではない
  • •職位別の年収目安は口コミ集計値ベースの推定であり、公式開示ではない
  • •上級専門職以降は裁量労働制となり、評価による年収差が拡大する
  • •コンサル部門志望の場合、配属・採用職種によってキャリアの中身は大きく異なる(給与テーブルは共通でも仕事内容は別物)

よくある質問

Q. 野村総合研究所(NRI)の平均年収はいくらですか?
A. 有価証券報告書(2026年3月期)によると平均年間給与は1,332万円(平均年齢39.7歳)です。過去6期で1,225万円から1,332万円へと一貫して上昇しており、国内の上場事業会社の中でも最高水準です。
Q. NRIの年収はなぜ高いのですか?
A. 金融機関向け共同利用型システムやアウトソーシングなどのストック型収益が安定した高収益を生んでいることが背景です。連結売上収益8,147億円(2026年3月期)という事業規模と高い利益率が、6期連続の平均年収上昇を支えています。
Q. コンサル部門とIT部門で年収は違いますか?
A. 給与テーブルは部門共通とされており、同じ等級であれば処遇はおおむね同水準です。ただし若手のうちは残業代、上級専門職以降は成果連動の賞与によって実際の年収には個人差が生じます。平均年収1,332万円はIT部門を含む全社平均です。
Q. 30歳での年収はどのくらいですか?
A. 大手口コミサイトの公開集計値では、主任クラスに昇格する30歳前後で年収900万〜1,100万円程度が目安とされます。主任までは年功的にほぼ横一線で昇給するため、予見性が高いのが特徴です。あくまで推定値であり、残業時間や評価により変動します。
Q. ベイカレントや三菱総研と比べてどうですか?
A. ベイカレント(約1,349万円)とほぼ同水準で、三菱総合研究所(約1,082万円)を大きく上回ります。ただしベイカレントはコンサルタントのみの平均、NRIはIT部門を含む約8,000人の全社平均であり、数字の性質が異なります。
Q. 初任給はいくらですか?
A. 新卒採用サイトの募集要項によると、2026年4月入社の総合職で学部卒336,500円/修士了364,500円(月額・住宅手当含む)です。全員に月額60,000円の住宅手当が一律支給される点が特徴です。

SUPERVISED BY — 監修者

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辰本 明日加

監修者

辰本 明日加Asuka Tatsumoto

STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

高辻 渚

監修者

高辻 渚Nagisa Takatsuji

STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。

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