組織・人事系転職・選考対策

マーサージャパンへの転職|選考フロー・面接対策・難易度

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マーサージャパンは日本法人342名(2026年4月時点)という少数精鋭の組織であり、採用枠は限られます。一方で公式採用サイトは選考基準や研修体制をかなり具体的に開示しており、対策の方向性は読み取りやすい会社です。本ページでは、公開情報から確認できる選考プロセスと準備の進め方を整理します。

この記事のポイント

  • ✓新卒選考は「ES審査→Webテスト→3〜4回の面接(ケース面接・グループディスカッションを含む)→数日間のジョブ」と公式に明記されている
  • ✓中途採用の詳細フローは公式に公開されていない。書類選考と複数回の面接が中心となるのが一般的
  • ✓公式が挙げる選考基準は「論理的に考える力」と「成長する意欲」。加えてチームワーク、コミュニケーション力、多様性への理解
  • ✓語学力は入社時点で必須ではないと公式FAQに明記。入社後数年は日本語で完結する案件も多いとされる
  • ✓組織・人事変革部門とウェルス(年金・資産運用)部門では求められる経験が異なる。応募領域の見極めが重要

選考フロー

同社は中途採用の詳細な選考フローを公式に公開していません。ただし新卒採用の募集要項では選考ステップが明記されており、面接で問われる観点を推し量る手がかりになります。

公式に明記されている新卒選考のステップ

11. ES審査

エントリーシートによる書類選考。同社は学部や経験を問わないと明記しており、経営知識の有無も選考対象外としています。

22. Webテスト

適性検査。一般的な言語・非言語の能力検査に相当します。

33. 3〜4回の面接

ケース面接とグループディスカッションを含む複数回の面接。回数が多いのは、複数の視点で候補者を見る設計と考えられます。

44. 数日間のジョブ

実際の課題に数日間取り組む選考。実務に近い環境での思考力と協働姿勢が見られます。

中途採用の場合(推定)

中途採用については、公式に選考ステップの記載がありません。組織・人事系の外資系ファーム一般の運用から考えると、書類選考を経て複数回の面接が行われ、職位や領域によってケース面接や課題提出が加わる形が想定されます。これはあくまで一般的な運用からの推定であり、同社が公表している情報ではありません。

なお公式FAQでは、職務経歴がある場合は中途採用での応募が原則であること、遠方や海外からの応募も可能でオンライン面談・面接に対応していることが明記されています。ただし入社後は出社が必要な場合があるとされています。

項目公式に確認できる内容
応募区分職務経歴がある場合は中途採用での応募が原則
遠方・海外からの応募可能。オンライン面談・面接に対応
入社時点の語学力必須ではない(入社後の向上は期待される)
勤務地東京オフィス中心。関西・中部・福岡にもオフィスあり
転勤基本的になし。出張や海外赴任の可能性はポジション次第

同社の公式採用FAQおよび会社概要ページの記載に基づきます。

ケース面接とWebテストへの対策

新卒選考でケース面接とグループディスカッションが実施されることは公式に明記されています。中途でも職位によっては同様の形式が用いられる可能性があるため、準備しておく価値があります。

組織・人事コンサルならではの論点

戦略ファームのケース面接が市場規模推定や売上向上策を扱うのに対し、組織・人事コンサルティングでは人と組織に関わる論点が出やすくなります。たとえば「人材が定着しない企業の原因をどう構造化するか」「ジョブ型人事へ移行する際の論点は何か」といったテーマです。

同社の事業領域は、組織・人事戦略、報酬・等級制度、年金・退職給付、福利厚生、M&Aにおける人事デューデリジェンスに及びます。これらの領域で「何が論点になるのか」を自分の言葉で語れるようにしておくと、面接での説得力が変わります。

対策の進め方

11. 構造化の型を身につける

人と組織の課題を、採用・配置・育成・評価・報酬・退職といった人事の機能軸で分解できるようにしておきます。フレームワークを暗記するのではなく、目の前の論点に合わせて切り口を選べることが重要です。

22. 定量的に考える癖をつける

同社は報酬サーベイと職務評価という定量的な物差しを扱う会社です。人事の課題を「何人が、いくらの人件費で、どの階層に分布しているか」といった数字で捉える発想が評価されやすいと考えられます。

33. 声に出して説明する練習をする

面接が3〜4回あり、グループディスカッションも含まれる以上、思考を口頭で伝える力が問われます。紙の上で考えを整理できても、時間内に構造立てて話せなければ評価されません。

44. 深掘り質問を想定する

公式FAQでは「論理的に考える力」を重視すると明記されています。結論に対して「なぜそう言えるのか」を何段階も問われる前提で、前提条件と根拠を自分で説明できる状態にしておきます。

Webテスト

同社は使用する適性検査の種類を公表していません。一般的な言語・非言語の能力検査に対応できるよう、市販の問題集で時間内に解き切る練習をしておくことが現実的な対策です。

求める人物像と評価基準

同社は求める人材像と選考基準を公式に明示しています。これは対策の出発点として非常に有用です。

公式が挙げる要素

さらに公式FAQでは、選考で重視する基準として「論理的に考える力」と「成長する意欲」が挙げられ、加えてチームワーク、コミュニケーション力、多様性への理解が重要視されるとされています。

「協調性」「チームワーク」が繰り返し登場する点は特徴的です。組織・人事の案件は経営層から現場までの合意形成を伴うため、単独で切れ味を発揮するタイプよりも、関係者を巻き込める人材が求められる構造だと考えられます。

  • •問題解決能力
  • •協調性
  • •高いコミュニケーション能力
  • •鋭い観察力
  • •人々の生活に変化をもたらすことへの情熱

語学力の扱い

公式FAQは「入社からの数年は日本語のみで完結するプロジェクトも多いため、入社時点での語学力は必須ではありません」と明記しています。一方で、成長のためには語学力の向上が期待されるとも述べられています。

同社はマーシュ・マクレナングループの一員であり、グローバルの報酬データベースやIPEなどの手法を扱います。入口としては英語力が必須でなくとも、キャリアを伸ばすうえでは避けて通れない要素と考えるのが妥当です。

中途で評価されやすいバックグラウンド

出身活きる経験
事業会社の人事部門人事制度運用、報酬・等級、労務、HRIS導入などの実務経験
他の組織・人事系ファーム制度設計・職務評価のプロジェクト経験がそのまま活きる
総合系・戦略系ファーム論点設定とプロジェクト管理。人事領域の知識は入社後に補う前提
年金数理・保険数理の専門家退職給付、年金制度設計、退職給付会計の領域で希少性が高い
M&A実務経験者人事デューデリジェンスやPMIの領域で親和性が高い

同社は中途採用の要件を職種別に公表していません。上表は同社の事業構成と組織・人事系ファーム一般の採用傾向をもとにした整理であり、応募資格を示すものではありません。

どの領域で応募するかを決める

同社を検討するうえで最も重要なのが、応募する領域の見極めです。社名は同じでも、部門によって仕事の性質は大きく異なります。

領域扱うテーマ
タレント・リワード人事制度改革、役員報酬、職務評価、報酬ベンチマーキング、グローバルモビリティ
トランスフォーメーション組織設計、HRトランスフォーメーション、M&Aアドバイザリー、ピープルアナリティクス
年金・退職金制度DB/DC制度設計、退職給付会計計算、年金ガバナンス、退職給付サーベイ
従業員福利厚生制度福利厚生制度の企画・運営、従業員の健康
資産運用投資ソリューション、OCIO、ESG投資(マーサー・インベストメンツが関連会社)
マーサーラーニング第一線のコンサルタントによる研修プログラムの提供

同社公式サイトのソリューション一覧に基づく整理です。会社としての取締役体制でも、組織・人事変革部門とウェルスビジネスがそれぞれ代表を置く形が公表されています。

組織・人事変革部門とウェルス部門

同社の会社概要では、組織・人事変革部門とウェルスビジネスにそれぞれ部門代表となる取締役が置かれていることが公表されています。前者は人事制度や組織変革を、後者は年金・退職給付や資産運用を主戦場とします。

求められる専門性は大きく異なります。人事制度設計に関心があるのに年金数理の色が濃いポジションに入ると、想定と違うキャリアになりかねません。求人票のポジション名だけでなく、担当する案件のテーマまで確認することが重要です。

入社後の異動の可能性

公式FAQでは、グローバルローテーション、社外出向プログラム、部署異動が可能であることが示されています。また新卒については、コーチとの定期対話を通じて本人希望とプロジェクト要望を考慮して配属が決まり、プロジェクト公募や社内FA制度で希望領域を目指すこともできるとされています。

入口の領域が固定的というわけではありませんが、中途採用は即戦力性を前提とするため、まずは自分の経験が活きる領域で入るのが現実的です。

転職難易度

同社の転職難易度は、組織・人事領域の中では高い部類に入ると考えられます。理由は主に3つです。

採用枠の絶対数が少ない

日本法人の従業員数は342名(2026年4月1日時点)です。数千名規模の総合系ファームと比べると、年間の採用枠は限られます。ポジションが空いたタイミングでなければ、そもそも応募機会が生まれません。

その一方で、少数精鋭であることは入社後の裁量の大きさにもつながります。役割が細分化されすぎず、若手から上流工程やクライアント折衝に関与しやすい環境とされています。

即戦力性と領域適合が問われる

少数精鋭の組織では、育成に長い時間をかける余裕が相対的に小さくなります。中途採用では、応募領域と自身の専門性がどれだけ合致しているかが重視される傾向があります。

「人事に興味がある」というレベルの動機では通過が難しく、「どの領域で、どんな価値を出せるか」を具体的に語れることが求められます。

論理性の水準が高い

同社は報酬サーベイと職務評価という、極めて定量的な方法論を基盤とする会社です。人事という一見定性的なテーマを、データと構造で語れるかどうかが問われます。

「論理的に考える力」を選考基準の第一に挙げていることからも、面接では思考の筋道を厳しく確認されると想定しておくべきです。

併願戦略と準備の進め方

組織・人事領域を志望する場合、同社だけを受けるケースは多くありません。近い領域のファームと並べて検討するのが一般的です。

ファーム特徴併願時の観点
マーサージャパン報酬サーベイ(TRS)とIPE職務評価。年金・退職給付まで一気通貫報酬・年金の定量領域を含めて広く経験したい場合
コーン・フェリー旧ヘイグループの職務評価手法。コンサルとエグゼクティブサーチの2軸リーダーシップ・タレント領域やサーチ機能に関心がある場合
WTW人事・報酬コンサルティングとリスク・保険の2軸。役員報酬に強み保険・リスク領域を含む事業構造に関心がある場合
エーオン人事戦略・人材開発・福利厚生の3本柱。保険仲介大手エーオングループ福利厚生やアセスメント領域に関心がある場合

各社の公開情報にもとづく整理です。同じ組織・人事系でも方法論と事業構造が異なるため、志望動機は各社ごとに組み立てる必要があります。

志望動機の作り方

組織・人事系ファームは4社とも「人と組織のコンサルティング」を掲げるため、汎用的な志望動機では差がつきません。同社を志望するなら、報酬サーベイという市場データと職務評価という物差しの両方を持つ点、そして年金・退職給付まで含めて一気通貫で扱える点を、自分のキャリアとどう結びつけるかを言語化すべきです。

特に「人と組織に関わるテーマを領域を問わず扱える」という包括性は、他社との比較で説明しやすい特徴です。

研修体制を確認しておく

同社は基礎研修とテクニカルスキル(英語を含む)の体系的な研修を用意し、海外研修の機会も提供していると公表しています。またオンラインや対面のセミナー、コース、資格取得プログラムが用意されているとされています。

未経験領域から入る場合、この研修体制がどこまで実際に活用できるかは、面接やオファー面談で確認しておく価値があります。

よくある質問

Q. マーサージャパンの中途採用の選考フローは?
A. 中途採用の詳細な選考フローは公式に公開されていません。新卒については「ES審査→Webテスト→3〜4回の面接(ケース面接・グループディスカッションを含む)→数日間のジョブ」と明記されています。中途では書類選考と複数回の面接が中心になると想定されますが、これは一般的な運用からの推定です。
Q. ケース面接はありますか?
A. 新卒選考ではケース面接とグループディスカッションが実施されると公式に明記されています。中途でも職位や領域によって同様の形式が用いられる可能性があるため、準備しておくのが安全です。組織・人事コンサルティングという性質上、人と組織に関わる論点が扱われやすいと考えられます。
Q. 英語ができないと応募できませんか?
A. 公式FAQでは、入社からの数年は日本語のみで完結するプロジェクトも多いため、入社時点での語学力は必須ではないと明記されています。ただし成長のためには語学力の向上が期待されるとも記載されており、キャリアを伸ばすうえでは重要な要素になります。
Q. 人事の実務経験がなくても転職できますか?
A. 同社は中途採用の要件を職種別に公表していないため断定はできません。公式が挙げる選考基準は「論理的に考える力」と「成長する意欲」であり、人事の知識そのものよりも思考力を重視する姿勢がうかがえます。一方で少数精鋭の組織であるため、即戦力性と領域適合が重視される傾向はあると考えられます。
Q. どの部門に応募すべきですか?
A. 組織・人事変革部門(人事制度改革、組織設計、M&A人事、タレント・リワードなど)と、ウェルスビジネス(年金・退職金制度、資産運用など)では求められる専門性が大きく異なります。求人票のポジション名だけでなく、担当する案件のテーマまで確認したうえで応募領域を決めることをおすすめします。
Q. 地方在住でも応募できますか?
A. 公式FAQでは、遠方や海外からの応募も可能で、オンライン面談・面接に対応していると明記されています。ただし入社後は出社が必要な場合があるとされています。オフィスは東京(赤坂)のほか、大阪、名古屋、福岡にあります。

SUPERVISED BY — 監修者

監修者一覧 ›
辰本 明日加

監修者

辰本 明日加Asuka Tatsumoto

STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

高辻 渚

監修者

高辻 渚Nagisa Takatsuji

STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。

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