マーサージャパンの年収は?平均約1,001万円・職位別の水準を解説

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マーサージャパンは、報酬サーベイと職務評価のデファクトスタンダードを提供する組織・人事コンサルティングの世界最大手クラスです。「報酬のプロが自社の報酬をどう設計しているのか」は、この会社を検討する人が最も気にする点でしょう。本ページでは、平均年収の集計値、職位ごとの水準の考え方、外資系職務給という報酬体系の構造まで整理します。

この記事のポイント

  • ✓平均年収は約1,001万円(大手口コミサイトの公開集計値)。組織・人事系ファームの中では高い水準
  • ✓非上場のため公式開示はなく、上記は集計値。職位により実際の水準は大きく異なる
  • ✓報酬体系は外資系グローバル基準の職務給。昇給は年1回、賞与は年1回(公式採用ページ)
  • ✓キャリアレベルはグローバル統一で、アソシエイト→マネージャー/シニアマネージャー→プリンシパル/パートナーの3ステージ
  • ✓自社が発行する総報酬サーベイ(TRS)は日本で1,623企業・組織が参加する規模。市場水準を最も精緻に把握できる立場にある

マーサージャパンの平均年収

マーサージャパンの平均年収は、大手口コミサイトの公開集計値で約1,001万円とされています。同社は非上場(マーシュ・マクレナングループの日本法人)であり、有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。したがってこの数値は公式開示ではなく、投稿ベースの集計値である点に注意が必要です。

それでも約1,001万円という水準は、組織・人事系コンサルティングファームの中では高い部類に入ります。日本の給与所得者全体の平均年収(国税庁の民間給与実態統計調査ベースで500万円台)と比べると、おおむね2倍前後の水準です。

平均年収:約1,001万円(大手口コミサイトの公開集計値/公式開示ではありません)

数値の位置づけを整理する

項目内容
平均年収(集計値)約1,001万円
出所の性質公式開示ではなく大手口コミサイトの公開集計値
上場区分非上場(マーシュ・マクレナングループ)
報酬体系外資系グローバル基準の職務給
昇給・賞与昇給年1回/賞与年1回(公式採用ページの記載)

平均年収は集計値であり、同社の公式開示値ではありません。昇給・賞与の頻度は同社の新卒採用募集要項の記載に基づきます。

少数精鋭ゆえに平均が動きやすい

同社の日本法人の従業員数は、公式サイトで342名(2026年4月1日時点)と公表されています。数年前の集計では257名という数字も見られたため、緩やかに増員が進んでいると考えられます。

いずれにせよ数百名規模であり、数千名規模の総合系ファームと比べると母数が小さくなります。母数が小さい組織の平均値は、上位職位の人数比や部門構成の変化で振れやすいという性質があります。「平均約1,001万円」という数値は、幅を持って捉えるのが妥当です。

職位別の年収水準の考え方

同社は職位別の年収レンジを公式に開示していません。ただしキャリアレベルの構造は公式採用サイトで公開されており、そこから水準の考え方を整理することはできます。

公式に公開されているキャリアレベル

注目したいのは、キャリアレベルがグローバル統一で設計されている点です。マーサー自身が世界中の企業に職務等級(グレード)制度を提供している会社であり、自社もまた同じ思想で職務の大きさに応じたレベルを定義しています。

ステージ職位位置づけ(公式表現)
根を張るアソシエイト/アソシエイトコンサルタントプロフェッショナルとしての基礎を固める段階
幹を太くするマネージャー/シニアマネージャープロフェッショナルとしてのスキル・知識を確立する段階
枝葉を広げるプリンシパル/シニアプリンシパル/パートナープロフェッショナルとしての幅と深さを拡げる段階

同社公式サイトの組織・人事変革コンサルティング部門のキャリアパス紹介に基づく整理です。キャリアレベルはグローバル統一で設定され、詳細の運用は部門ごとに異なるとされています。

水準の目安(推定)

外資系の職務給体系では、同じ職位の中でもレンジ(幅)が設けられ、評価と市場水準に応じてレンジ内の位置が決まるのが一般的です。したがって「職位が同じなら年収も同じ」にはならず、パフォーマンスと担う職務の大きさによって差が生じます。

職位年収水準の目安(推定)
アソシエイト/アソシエイトコンサルタント500万〜800万円程度
コンサルタント/シニアコンサルタント相当800万〜1,100万円程度
マネージャー/シニアマネージャー1,100万〜1,600万円程度
プリンシパル以上1,600万円〜(実績により大きく変動)

同社は職位別レンジを公式開示していません。上記は平均約1,001万円という集計値と、外資系組織・人事系ファーム一般の相場観から推定した目安であり、実際の水準を保証するものではありません。個別の条件は必ず選考過程で確認してください。

報酬体系の仕組み — 外資系職務給と年1回のサイクル

同社の報酬は、外資系グローバル基準の職務給をベースにしています。年功ではなく、担っている職務の大きさと評価によって処遇が決まる構造です。

昇給年1回・賞与年1回

公式の新卒採用募集要項では、昇給年1回・賞与年1回と明記されています。四半期ごとにインセンティブが動くような設計ではなく、年次のサイクルで基本給と賞与が見直される形です。

また同要項では、各種社会保険、団体加入保険、退職金制度、ウェルビーイング手当、ボランティア休暇、通勤交通費、そして残業代が福利厚生・待遇として挙げられています。裁量労働制で残業代が支給されないファームも少なくない中、残業代の記載がある点は同社の特徴のひとつです。

評価はどう決まるか

公式の会社制度紹介によれば、同社では毎年、会社全体と各部門の目標、そして個人の成長(デベロップメント)に関する目標を設定し、四半期ごとに上司とのレビューを行う仕組みが取られています。

年1回の評価だけで処遇が決まるのではなく、四半期ごとに進捗を確認しながら年次評価につなげる設計です。目標設定型の評価であるため、期初にどのような目標を握るかが年収に直結しやすいと考えられます。

新卒には個別コーチ、ジュニアにはメンター

同社は新卒入社者に個別のコーチを配置し、ジュニアレベルにはメンター制度を用意していると公表しています。評価と育成を切り離さずに運用する体制であり、報酬面でも「何を伸ばせば次のレベルに上がれるか」が言語化されやすい環境だと言えます。

他ファームとの年収比較

組織・人事領域の主要ファーム、および総合系・戦略系ファームと並べると、同社の位置づけが見えてきます。

ファーム平均年収の目安分類・備考
マーサージャパン約1,001万円組織・人事系/マーシュ・マクレナングループ
コーン・フェリー非開示組織・人事系/旧ヘイグループ。マーサーと近い水準と考えられる
WTW非開示人事・報酬+リスク・保険の2軸/外資系職務給
エーオン非開示組織・人事系/保険仲介大手エーオングループ
ベイカレント約1,349万円東証プライム上場・有価証券報告書ベース
PwCコンサルティング約1,000万円BIG4系総合
デロイト トーマツ約950万円BIG4系総合
アクセンチュア約866万円総合系(平均年齢33歳前後)

上場企業以外は公式開示値ではなく、大手口コミサイト等の公開集計値です。各社で平均年齢・職種構成・事業構成が大きく異なるため、単純比較には適しません。非開示のファームについては推測を避け、開示がない旨のみを記載しています。

総合系ファームとの比較で見えること

BIG4系総合ファーム(PwCコンサルティング約1,000万円、デロイト トーマツ約950万円)とほぼ同等か、やや上に位置します。総合系ファームは若手比率が高く平均年齢が低い一方、同社は専門性を積み上げた層の比率が相対的に高いと考えられるため、平均値の意味合いは異なります。

国内最高水準のベイカレント(約1,349万円)と比べると水準は下がりますが、そもそも事業モデルが異なります。ベイカレントは幅広いテーマを扱う日系総合ファームであり、同社は組織・人事という専門領域に特化しています。「年収の絶対額」だけで比べる意味は限定的です。

組織・人事系ファーム同士の比較

コーン・フェリー、WTW、エーオンはいずれも年収を公式に開示していません。各社とも外資系グローバル基準の職務給を採用しており、組織・人事系の外資系ファームという括りでは大きく異なる水準にはならないと考えられます。

実務上、この4社の間で処遇に決定的な差がつくのは、職位そのものよりも「どの職位でオファーを受けるか」です。同じ経験年数でも、応募ポジションのグレード次第で提示額は変わります。比較検討する際は、社名ではなくポジションのレベルで並べることが重要です。

報酬のプロが持つ市場データ — 総報酬サーベイの世界

同社の年収を語るうえで外せないのが、自社が発行する報酬サーベイの存在です。「市場の報酬水準を最も正確に知っている会社のひとつ」という立場は、社員のキャリアにも影響します。

日本総報酬サーベイ(TRS)の規模

同社が2025年11月に公表した日本総報酬サーベイ(Total Remuneration Survey)2025年版には、1,623の企業・組織が参加しました。前年から297社増、うち日系企業は883社(前年比260社増)と公表されています。日本国内の報酬サーベイとしては圧倒的な規模です。

以下の表はマーサージャパンの社員の給与ではなく、同社が集計した日本市場のデータです。ただし、外資系企業の課長クラスが1,444万円、部長クラスが1,977万円という数字は、外資系職務給の相場観を知るうえで参考になります。同社自身も外資系企業であるため、社内の処遇設計もこうした市場データを踏まえて行われていると考えるのが自然です。

指標(2025年版)日系企業外資系企業
平均昇給率4.7%3.2%
課長クラスの賞与込み年収1,092万円1,444万円
部長クラスの賞与込み年収1,453万円1,977万円

同社が2025年11月26日に公表した日本総報酬サーベイ2025年版の結果です。2026年の昇給率について「増加」と見通した企業は92.6%(回答580社)でした。マーサージャパン自身の社員の年収ではなく、参加企業の市場データである点にご注意ください。

職務評価(IPE)というもうひとつの資産

同社は国際職務評価手法「IPE(International Position Evaluation)」を提供しています。職務を複数の要素と評価軸で点数化し、ポジションクラスに変換する手法で、多国籍企業のグローバル共通グレード構築に広く使われています。

報酬サーベイ(市場データ)と職務評価(社内の物差し)の両方を持つことが、同社の報酬コンサルティングの基盤です。そしてこの2つを日常的に扱う経験そのものが、社員の市場価値を押し上げる要因にもなっています。

年収を上げる道筋

同社で年収を高めていく経路は、大きく3つに整理できます。

  • •職位を上げる — アソシエイト層からマネージャー、そしてプリンシパル/パートナーへとキャリアレベルを上げる王道の経路
  • •専門領域を確立する — 報酬制度、年金数理、M&A人事、グローバルモビリティなど、代替の効きにくい専門性を持つ
  • •案件を創る側に回る — プリンシパル以上ではクライアントリレーションと案件開拓が処遇に直結する

専門性が報酬に効きやすい構造

同社の事業は、資産運用、年金・退職金制度、従業員福利厚生制度、トランスフォーメーション、タレント・リワード、マーサーラーニングという領域で構成されています。いずれも高度に専門的で、外部から容易に代替できない領域です。

特に年金数理や退職給付会計は、資格と実務経験の蓄積が必要な領域であり、人材の希少性が高くなります。総合系ファームのように「幅広く何でもできる人材」を目指すのではなく、専門を深めることが処遇の向上につながりやすい構造だと言えます。

退職後の市場価値

同社の公式採用FAQでは、卒業後のキャリアとして戦略系ファーム、事業会社、起業など多様な進路が挙げられています。事業会社のCHRO・人事企画部門への転身は、組織・人事コンサル出身者の典型的な進路のひとつです。

報酬制度設計や職務評価の知見は、ジョブ型人事への移行を進める日本企業から強く求められています。在籍中の年収だけでなく、その後の選択肢まで含めて評価すべきファームです。

よくある質問

Q. マーサージャパンの平均年収はいくらですか?
A. 大手口コミサイトの公開集計値では約1,001万円とされています。同社は非上場のため公式開示はなく、この数値は投稿ベースの集計値である点にご注意ください。組織・人事系コンサルティングファームの中では高い水準に位置します。
Q. 職位別の年収はどのくらいですか?
A. 同社は職位別レンジを公式開示していません。公式に公開されているのはキャリアレベルの構造のみで、アソシエイト/アソシエイトコンサルタント、マネージャー/シニアマネージャー、プリンシパル/シニアプリンシパル/パートナーの3ステージが示されています。本ページに記載した金額はあくまで相場観からの推定であり、実際の条件は選考過程で確認する必要があります。
Q. 昇給や賞与はどのような仕組みですか?
A. 公式の新卒採用募集要項では、昇給年1回・賞与年1回と記載されています。報酬体系は外資系グローバル基準の職務給で、担う職務の大きさと評価によって処遇が決まります。評価面では、年次の目標設定に加えて四半期ごとに上司とのレビューを行う仕組みが公表されています。
Q. 残業代は支給されますか?
A. 公式の新卒採用募集要項には、福利厚生・待遇の項目として残業代の記載があります。裁量労働制で残業代が支給されないファームも少なくない中では特徴的な点です。ただし中途入社時の適用条件は職位により異なる可能性があるため、個別に確認することをおすすめします。
Q. WTWやコーン・フェリーと比べて年収は高いですか?
A. コーン・フェリー、WTW、エーオンはいずれも年収を公式に開示していないため、断定的な比較はできません。各社とも外資系グローバル基準の職務給を採用しており、組織・人事系の外資系ファームという括りでは大きく異なる水準にはならないと考えられます。実際の差は社名よりも「どの職位でオファーを受けるか」で生じます。
Q. 総合系ファームより年収は高いのですか?
A. 集計値ベースでは、PwCコンサルティング(約1,000万円)やデロイト トーマツ(約950万円)とほぼ同等か、やや上に位置します。ただし各社で平均年齢や職種構成が大きく異なるため、単純比較には適しません。同社は組織・人事に特化した専門ファームであり、事業モデルが総合系とは異なります。

SUPERVISED BY — 監修者

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辰本 明日加

監修者

辰本 明日加Asuka Tatsumoto

STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

高辻 渚

監修者

高辻 渚Nagisa Takatsuji

STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。

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