PwCアドバイザリーへの転職|PwC内3つの応募先の違いとチームの選び方
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PwCへの転職を考えるとき、最初の分岐点は「どの法人に応募するか」です。PwC Japanグループは16の主要法人からなり、コンサルティングとディールアドバイザリーは別法人で、採用窓口も分かれています。さらにPwCアドバイザリー内部も10を超えるチームに分かれており、応募時点でのチーム選択が実質的に選考の成否を左右します。本ページでは公式情報をもとに整理します。
この記事のポイント
- ✓PwCで「戦略」ならPwCコンサルティング、「ディール」ならPwCアドバイザリーと応募窓口が分かれる
- ✓Strategy&は独立法人ではなくPwCコンサルティング内の戦略ブランド。応募先を間違えやすい
- ✓PwCアドバイザリーの採用区分はキャリア採用/新卒採用/公認会計士定期採用の3つ
- ✓中途はチーム別採用。DS・Corporate Finance・TS・Valuation & Modelling・IUR・R・DDVなどから選ぶ
- ✓中途の面接回数は公式非開示。応募後は「結果に関わらず10日以内に連絡」と公式に案内されている
まず決めるのは「PwCのどの法人に応募するか」
PwC Japanグループは、PwC Japan有限責任監査法人、PwCコンサルティング合同会社、PwCアドバイザリー合同会社、PwC税理士法人、PwC弁護士法人、PwCリスクアドバイザリー合同会社など16の主要法人で構成されています。それぞれが独立した法人で、採用も法人ごとに行われます。
| 法人 | 担う領域 | こんな志望動機なら |
|---|---|---|
| PwCアドバイザリー合同会社 | M&A、事業再生、インフラの3領域を中心としたディールアドバイザリー | M&A・再生という有事の局面を専門にしたい |
| PwCコンサルティング合同会社 | 戦略策定から実行までの総合コンサルティング(Strategy&を内包) | 経営戦略・業務変革・テクノロジーを幅広く扱いたい |
| PwCリスクアドバイザリー合同会社 | フォレンジックを含むリスク・ガバナンス領域 | 不正調査・危機対応・ガバナンス強化を専門にしたい |
| PwC Japan有限責任監査法人 | 監査およびブローダーアシュアランスサービス | 会計監査・アシュアランスを軸にしたい |
PwC Japanグループの公式サイトに掲載されている主要法人と、各法人の公式サイトの記載をもとに編集部が整理しました。組織は再編される可能性があるため、応募時点で最新の法人区分をご確認ください。
Strategy&はPwCコンサルティングの中にある
最も間違えやすいのがStrategy&です。Strategy&は独立した法人ではなく、PwCコンサルティング合同会社に属する戦略コンサルティングブランドです。公式サイトによれば、PwCのストラテジーコンサルティングは400人超が集結した戦略コンサルティングユニットで、Strategy&、X-Value & Strategy、Future Design Labの3つで構成されています。
したがって「Strategy&に行きたい」と考えている場合の応募先はPwCコンサルティングであり、PwCアドバイザリーではありません。この点を取り違えると、志望動機と応募先が噛み合わないまま選考に進むことになります。
M&A戦略はPwCアドバイザリーにもある
一方で、PwCアドバイザリー側にも「ディールズ ストラテジー(DS)」という戦略チームがあります。公式の法人概要では、主な事業内容の筆頭にStrategyが掲げられ、M&A戦略、中期経営計画策定、企業パーパス策定、技術戦略、IP(知財)戦略、ESG戦略といったメニューが並びます。
つまり「M&Aを起点にした戦略」ならPwCアドバイザリーのDS、「M&Aに限定しない経営戦略全般」ならPwCコンサルティングのストラテジーコンサルティング、という住み分けになります。どちらの入口から入りたいかを言語化できていると、面接での説得力が変わります。
フォレンジックの応募窓口は要確認
PwC Japanグループのフォレンジックサービス(不正調査、デジタルフォレンジックス、eディスカバリー等)は、公式サイト上でPwCリスクアドバイザリー合同会社の紹介と併せて案内されています。2026年8月時点で、PwCアドバイザリーの中途採用職種一覧にフォレンジック専門職の掲載は確認できません。
一方でPwCアドバイザリーの法人概要には、Restructuring領域の一項目として「危機対応・ガバナンス強化」が挙げられています。不正調査・危機対応を志望する場合は、どの法人が募集を行っているかを応募前に確認することをおすすめします。
フォレンジック・不正調査の応募窓口はPwCアドバイザリーとは別法人である可能性があります。募集主体を必ず確認してください。
PwCアドバイザリー内のチームをどう選ぶか
PwCアドバイザリーの中途採用は、公式の職種一覧で領域別・チーム別に整理されています。求人票には【DS】【TS】【IUR】といったチームコードが付されており、応募時点でどのチームを志望するかを決める必要があります。
| 領域 | 主なチーム | 求められる経験の傾向 |
|---|---|---|
| 戦略 | ディールズ ストラテジー【DS】(ヘルスケアチームあり)/安全保障戦略コンサルタント職 | コンサル・シンクタンクでの調査分析、事業会社のM&A・経営企画、商社/金融の事業投資 |
| M&A | コーポレートファイナンス【Corporate Finance】/トランザクションサービス【TS】/バリュエーション・モデリング【Valuation & Modelling】/人事【HR】 | 投資銀行・銀行のM&A部門、監査法人・公認会計士、財務モデリングの実務 |
| インフラ・街づくり | インフラ・都市・不動産【IUR】(PPP/PFI、脱炭素・エネルギートランジション、不動産金融、次世代都市開発) | 官公庁関連業務、インフラ事業者、不動産・エンジニアリング、プロジェクトファイナンス |
| 事業再生・バリューアップ | 事業再生【R】/海外事業再生/バリューアップアドバイザー/デリバリー ディール バリュー【DDV】 | 銀行の再生部門、事業会社の経営企画、PMI・IT DD・カーブアウトの実務 |
| バリュークリエーション | SDGs/ESGアドバイザリー【ESG】/コーポレートガバナンス【Governance】/バリューコンサルティング【VC】 | サステナビリティ実務、ガバナンス・内部統制、財務戦略・IR・資本政策 |
| デジタル | デジタル&データアナリティクス【Digital】 | データ分析基盤、アナリティクスの実装経験 |
公式の中途採用職種一覧(2026年8月時点)に掲載されている領域区分とチーム名をもとに編集部が整理しました。募集職種は随時更新されるため、最新の一覧をご確認ください。
求人票はランク別に職務が書き分けられている
公式の求人票を読むと、多くの職種で職務内容が「Associate/Senior Associate」と「Manager/Senior Manager/Director」に分けて記載されています。前者はマーケットリサーチ、事業構造分析、インタビュー・サーベイの実施、討議資料・報告書の作成が中心です。
後者は国内外エンゲージメントのプロジェクトマネジメント、成果物の作成、リスク管理および品質管理、チームメンバー育成、提案活動の主導的サポートが挙げられています。自分がどちらのランクを狙うのかによって、職務経歴書で強調すべき実績が変わります。
東京以外の拠点でも募集がある
職種一覧には、東京の職種とは別に「大阪オフィス」「名古屋オフィス」の区分が設けられています。大阪ではディールズ ストラテジー、事業再生、デリバリー ディール バリュー、トランザクションサービス、名古屋では事業再生、ディールズ ストラテジー、M&Aアドバイザリー、デリバリー ディール バリューなどの募集が確認できます。
法人概要によれば、オフィスは東京(大手町パークビルディング)、大阪(グランフロント大阪 タワーA)、名古屋(JRセントラルタワーズ)の3拠点です。関西・中部で腰を据えて働きたい場合の選択肢になります。
コーポレート部門の募集もある
職種一覧には「コーポレート部門(IFS)」の区分もあり、契約書レビュー・リスク管理を担うR&Q(Risk & Quality)や、Deals Marketingといった職種が掲載されています。アドバイザリー業務そのものではなく、ディール組織を支える管理・品質側からの参画も入口としてあり得ます。
選考プロセスで公式に確認できること
中途採用の選考フローについて、PwCアドバイザリーは面接回数や試験の有無を公式には明示していません。公開情報から確認できるのは以下の点です。
- •応募は公式の職種一覧から、職種を選んで登録フォームで行う
- •求人票には「選考の結果に関わらず10日間以内にご連絡を差し上げます」と明記されている
- •登録資格(求める経験・必須スキル・求める人物像)が職種ごと・ランク別に公開されている
- •キャリアセミナー(会社説明会)が公式に案内されることがある
- •面接回数・筆記試験の有無・ケース面接の実施可否は公式非開示
新卒採用の選考フローは公開されている
参考として、新卒採用(M&A・戦略コンサルタント職)の選考フローは公式に公開されています。マイページからのエントリーシート提出、ウェブ適性検査、グループディスカッション、個人面接、ジョブ選考、人事面接、最終面接という流れで、ジョブ選考と最終面接は対面実施予定とされています。
中途採用のフローがこれと同一である保証はありませんが、適性検査と複数回の面接を組み合わせるという基本設計は共通と考えるのが自然です。中途の具体的なプロセスは、応募後にリクルーターへ確認するのが確実です。
登録資格から逆算して準備する
公式求人票の「登録資格」には、求める経験・必須スキル・尚可スキル・求める人物像が具体的に列挙されています。たとえばあるチームの必須スキルには、成果と自身の成長にコミットするプロフェッショナルマインド、立場の上下を問わないチームワーク力、探究心・洞察力・思考力・論理構築力、MS Officeのスキルが挙げられています。
Manager以上では、クライアントマネジメント力とそのための高いコミュニケーションスキル、構造的に成果物をまとめ上げる力、そして「ビジネス以上の英語力」が必須スキルとして示されている職種もあります。応募先チームの求人票を読み込み、記載された要件に自分の経験を対応づけておくことが最も実務的な準備です。
3つの採用区分
PwCアドバイザリーの採用サイトには、キャリア採用、新卒採用、公認会計士定期採用の3つの入口が並列で案内されています。自分がどの区分に該当するかで、応募先ページも選考の設計も変わります。
| 採用区分 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| キャリア採用 | 社会人経験者 | チーム別・職種別の通年募集。求人票にランク別の職務と登録資格が明記される |
| 新卒採用 | 入社までに大学・大学院を卒業予定の方 | M&A・戦略コンサルタント職と安全保障戦略コンサルタント職。標準年収額が公開されている |
| 公認会計士定期採用 | 公認会計士試験合格者等 | 会計士向けの独立した採用区分として案内されている |
公式の採用サイトに掲載されている採用区分をもとに整理しました。公認会計士定期採用の詳細な募集要項は公式ページでご確認ください。
会計士は「定期採用」という別ルートがある
公認会計士定期採用が独立した区分として設けられている点は、FAS系ファームの特徴です。監査法人からの転身や、論文式試験合格後の進路としてディールアドバイザリーを選ぶ人が一定数存在することを前提にした設計と考えられます。
福利厚生に「公認会計士企業年金基金」への加入が明記されていることからも、会計士人材が組織の中核に位置づけられていることがうかがえます。
採用ターゲットとなるバックグラウンド
公式求人票の登録資格を横断すると、評価されやすい経歴の輪郭が見えてきます。以下は複数の求人票に共通して挙げられている経験です。
- •M&Aアドバイザリーファーム、コンサルティングファーム、シンクタンクでの調査・分析、戦略立案の経験
- •事業会社におけるM&A・経営企画・事業開発の実務経験
- •総合商社および金融機関における事業投資経験
- •監査法人・公認会計士としての会計実務(特にTS/Valuation)
- •業界特化チームでは、当該業界(ヘルスケア、金融、インフラ等)の実務経験や専門学位
業界未経験を明示的に受け入れる職種もある
求人票の「求める人物像」には、職種によって「ファンダメンタルな素養(能力・マインド両方)があり、対象領域の現状と未来に強い関心をお持ちの方であれば、入社時点での業界知見・ビジネス経験は問いません」といった記載が見られる職種もあります。
すべての職種がそうではありませんが、ポテンシャル採用の余地が明示されているケースがある点は、応募先を検討するうえで押さえておく価値があります。
英語力の位置づけはランクとチームで異なる
アソシエイト/シニアアソシエイトの求人票では、英語力が「あれば尚可」のスキルとして挙げられている職種がある一方、Manager以上では「ビジネス以上の英語力」が必須スキルに含まれる職種があります。
PwC Japanグループのアニュアルレビュー2025によれば、グローバルモビリティプログラムの実績はアウトバウンド142人、インバウンド38人です。海外拠点との連携を志向するなら、応募時点での英語力の位置づけを求人票で確認しておくとよいでしょう。
難易度をどう捉えるか
PwCアドバイザリーは合格率や応募者数を公表していないため、難易度を数値で語ることはできません。ただし構造から言えることはいくつかあります。
チーム別採用は「相対評価の母集団」を小さくする
法人一括ではなくチーム別に募集が行われるため、比較されるのは同じチームの応募者です。自分の経験が明確に接続するチームを選べば、幅広い母集団の中で相対評価されるより有利に働く可能性があります。
逆に、志望動機が漠然と「M&Aに関わりたい」にとどまり、なぜそのチームなのかを説明できない場合は、経験の接続が弱いと判断されやすくなります。
採用規模の目安
PwC Japanグループ全体では、2025年度の採用者数が1,812人と公表されています。これはグループ16法人を合算した数値であり、PwCアドバイザリー単体の採用人数は公開されていません。
また、公式の職種一覧には常時30を超える職種が掲載されており(2026年8月時点)、採用を継続している状況が読み取れます。
応募前に整理しておきたいこと
4つのステップ
1法人を決める
ディールならPwCアドバイザリー、戦略・業務変革ならPwCコンサルティング(Strategy&含む)、不正調査・ガバナンスなら別法人の可能性があります。志望動機と応募先を一致させることが出発点です。
2チームを決める
DS/Corporate Finance/TS/Valuation & Modelling/IUR/R/DDVなどから、自分の経験が最も接続するチームを選びます。職種一覧の領域区分が判断の起点になります。
3求人票の登録資格に経験を対応づける
求める経験・必須スキル・求める人物像は職種ごとに具体的に書かれています。職務経歴書はこの記載に沿って、該当する実績を前に出す構成にします。
4応募経路を確認する
入社支度金50万円は「ホームページ経由で直接応募いただいた方」が要件と求人票に明記されています。応募後は結果に関わらず10日以内に連絡があると案内されています。
よくある質問
- Q. PwCコンサルティングとPwCアドバイザリー、どちらに応募すべきですか?
- A. 扱う局面で決めるのが実務的です。M&A・事業再生・インフラといったディールの局面を専門にしたいならPwCアドバイザリー、経営戦略・業務変革・テクノロジーを幅広く扱いたいならPwCコンサルティングです。両者は別法人で採用窓口も分かれています。
- Q. Strategy&に応募するにはどうすればよいですか?
- A. Strategy&は独立した法人ではなく、PwCコンサルティング合同会社に属する戦略コンサルティングブランドです。応募先はPwCコンサルティングになります。PwCアドバイザリー側にもディールズ ストラテジー(DS)という戦略チームがありますが、こちらはM&Aを起点とした戦略が中心です。
- Q. 中途採用の面接は何回ありますか?
- A. 面接回数は公式に公開されていません。公式求人票で確認できるのは「選考の結果に関わらず10日間以内にご連絡を差し上げます」という点です。新卒採用については、エントリーシート、ウェブ適性検査、グループディスカッション、個人面接、ジョブ選考、人事面接、最終面接というフローが公開されています。
- Q. どのような経歴の人が採用されていますか?
- A. 公式求人票の登録資格では、M&Aアドバイザリーファーム・コンサルティングファーム・シンクタンクでの調査分析や戦略立案、事業会社のM&A・経営企画・事業開発、総合商社や金融機関での事業投資経験などが挙げられています。TSやValuationでは監査法人・公認会計士の経験が直結しやすい構造です。
- Q. 東京以外の勤務地で応募できますか?
- A. 職種一覧には東京とは別に大阪オフィス・名古屋オフィスの募集区分があります。大阪ではディールズ ストラテジー、事業再生、デリバリー ディール バリュー、トランザクションサービスなど、名古屋では事業再生、ディールズ ストラテジー、M&Aアドバイザリーなどの募集が確認できます(2026年8月時点)。
- Q. 未経験でも応募できますか?
- A. 職種によっては求める人物像に「入社時点での業界知見・ビジネス経験は問いません」と記載されているものがあります。ただしすべての職種に当てはまるわけではなく、Manager以上のポジションではリーダーポジションでの業務主導経験が求められます。応募先職種の登録資格をご確認ください。
SUPERVISED BY — 監修者
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監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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