PwCアドバイザリーの年収は?職位別の水準とPwCコンサルとの違い
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PwCアドバイザリー合同会社は、PwC JapanグループでM&A・事業再生・インフラを担うディール専門法人です。合同会社のため中途採用の年収レンジは公開されていませんが、新卒採用の募集要項には円単位の標準年収額が明記されており、報酬水準を読み解く手がかりが公式に存在します。本ページでは、公式値と職位別の目安、そしてPwCコンサルティングとの違いまで整理します。
この記事のポイント
- ✓公式に確認できる数値は新卒の標準年収額(学士6,842,310円/修士・博士7,070,460円)
- ✓この標準年収額には月30時間分の時間外勤務手当が含まれ、超過分は別途支給と明記されている
- ✓職位はアソシエイト→シニアアソシエイト→マネージャー→シニアマネージャー→ディレクター→パートナー
- ✓公式サイト経由で直接応募した場合、入社支度金として定額50万円が支給される募集職種が多い
- ✓PwCコンサルティングの平均年収の目安は約1,000万円。BIG4は水準を揃える傾向があり大差は生じにくい
公式に確認できる年収の数値
PwCアドバイザリー合同会社は合同会社であり、有価証券報告書による平均年収の開示はありません。ただし公式の採用ページには、他のBIG4系ファームと比べても具体性の高い数値が記載されています。
公式に確認できる数値:新卒の標準年収額 学士6,842,310円/修士・博士7,070,460円(いずれも月30時間分の時間外勤務手当を含む)
新卒の標準年収額は円単位で公開されている
公式の新卒採用(M&A・戦略コンサルタント職)の募集要項には、標準年収額として学士6,842,310円、修士/博士7,070,460円と明記されています。多くのファームが「◯◯万円程度」という丸めた表記にとどまるなか、円単位で公開されている点は珍しく、水準を判断する確度の高い材料になります。
この標準年収額には月30時間分の時間外勤務手当が含まれ、これを超過した分は別途支給されると明記されています。また、業績賞与とは別に、法人業績・個人評価などにより特別賞与を支給することがあるとも記載されています。
- •学士:6,842,310円(月30時間分の時間外勤務手当を含む)
- •修士/博士:7,070,460円(同上・超過分は別途支給)
- •業績賞与:年1回(業績・貢献度に応じて支給)/昇給:年1回
- •上記は2027年10月・2028年4月・2028年10月入社を対象とした公式募集要項の記載
中途採用の給与は「当社の報酬規定による」
キャリア採用(中途採用)の募集要項では、給与について「月給制:経験、能力を考慮の上、当社の報酬規定による」と記載され、具体的なレンジは公開されていません。あわせて、業績賞与は年1回(業績・貢献度に応じて支給)、昇給は年1回と明記されています。
したがって、以下で示す職位別の水準はいずれも公式開示値ではなく、大手口コミサイトの公開集計値やBIG4各社の一般的な傾向をもとに編集部が整理した目安である点にご留意ください。
日本の平均年収との比較
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収は545万円です。新卒1年目の標準年収額684万円は、初年度からこれを140万円近く上回る水準になります。
職位別の年収水準の目安
公式の中途採用求人票では、募集ポジションが「Associate/Senior Associate」と「Manager/Senior Manager/Director」という区分で記載されています。ここからPwC Japanで共通して用いられている職位体系が確認でき、上位にパートナーが置かれる構造です。
| 職位 | 年収水準の目安 | 主な役割 |
|---|---|---|
| アソシエイト | 500万〜700万円 | リサーチ・財務分析・モデル作成・資料作成 |
| シニアアソシエイト | 700万〜1,000万円 | 分析ワークストリームを主導しクライアント対応を開始 |
| マネージャー | 1,100万〜1,500万円 | 案件のプロジェクトマネジメントと品質管理 |
| シニアマネージャー/ディレクター | 1,500万円以上 | 複数案件の統括と提案・オリジネーション活動 |
| パートナー | 2,000万円以上 | 案件組成とクライアントリレーションの最終責任 |
BIG4各社の公開集計値をもとに編集部が整理した目安であり、PwCアドバイザリーの公式開示値ではありません。実際の提示額は職位・経験・専門領域・評価により変動します。
公式値との関係をどう読むか
新卒の標準年収額684万円は、上表のアソシエイトの目安レンジ(500万〜700万円)の上限付近に位置します。ここから読み取れるのは、ディール専門法人の初任水準が、総合系コンサルティングファームのアソシエイト水準の上位に置かれている可能性です。
ただし、上表の目安は月給以外の要素の扱いが統一されていない集計値をもとにしており、月30時間分の時間外勤務手当を含む公式の標準年収額とは算出根拠が異なります。厳密な横並び比較には適さない点にご留意ください。
1,000万円到達の分岐点
BIG4各社は「マネージャー手前のシニアクラスで、評価が良ければ1,000万円を超える」という報酬設計を取るのが一般的です。PwCアドバイザリーの職位体系ではシニアアソシエイトがこれに該当し、マネージャーに昇進すれば1,100万円以上が視野に入ります。
求人票上も、Manager以上のポジションでは「プロジェクトマネジメント」「リスク管理及び品質管理」「チームメンバー育成」「提案活動の主導的サポート」が職務として明記されており、役割の質が変わることが処遇の段差につながる構造です。
FAS系の職位名称との対応
同じBIG4系FASでも職位名称は統一されていません。デロイト トーマツのFA部門はアナリスト/ヴァイスプレジデントといった投資銀行型の名称を用いますが、PwCアドバイザリーはアソシエイト/マネージャーというコンサルティングファーム型の名称を用いています。
| PwCアドバイザリー | デロイト トーマツ(FA部門)の相当職位 |
|---|---|
| アソシエイト | アナリスト |
| シニアアソシエイト | シニアアナリスト |
| マネージャー | ヴァイスプレジデント |
| シニアマネージャー/ディレクター | シニアヴァイスプレジデント |
| パートナー | パートナー |
職位名の一般的な対応関係を編集部が整理したものです。両社間で等級が公式に対応づけられているわけではありません。
報酬の構成要素と入社支度金
年収の総額だけでなく、何がその内訳に含まれているかを確認することが重要です。PwCアドバイザリーは、中途採用の募集要項で手当の内訳を明示しています。
- •給与:月給制(経験・能力を考慮のうえ報酬規定による)
- •業績賞与:年1回(業績・貢献度に応じて支給)/昇給:年1回
- •諸手当:時間外勤務手当、通勤手当(実費精算)、フレキシブルワーキング手当(月額5,000円)、出張手当など
- •退職金制度:確定拠出年金、公認会計士企業年金基金(新卒募集要項に記載)
- •その他:長期所得補償保険、団体生命保険、資格取得支援制度など
「みなし残業型」ではなく時間外勤務手当型
諸手当の筆頭に時間外勤務手当が挙げられており、新卒の標準年収額についても「月30時間の時間外勤務手当含む(超過の場合は別途支給)」と明記されています。固定残業を年俸に組み込み切る設計ではなく、超過分が支払われる前提の設計であることが公式に読み取れます。
同じBIG4系FASでも、デロイト トーマツのFA部門は新卒初年度基本年俸550万円に月33時間分の前払い残業を含む設計です。年収の絶対額だけでなく、含まれる残業時間と超過分の扱いを合わせて見ると、実質的な時間単価の比較ができます。
入社支度金50万円(直接応募が条件)
公式の中途採用求人票の多くに「支度金支給あり」と表示されており、求人票本文には、公式ホームページ経由で直接応募した方を対象に、入社準備に関わる諸費用のサポートとして定額50万円を支給する旨が記載されています。支払いの詳細は同社所定のルールに基づき、面接時に説明されるとされています。
対象要件が「ホームページ経由で直接応募いただいた方」と明示されているため、応募経路によって受け取れるかどうかが変わります。応募前に、自分の応募経路が要件を満たすかを確認しておくとよいでしょう。
入社支度金は「公式ホームページ経由で直接応募した方」を対象に定額50万円と求人票に明記されています(2026年8月時点・対象職種のみ)。
PwCコンサルティング・Strategy&との年収差
PwC Japanグループは16の主要法人で構成されており、コンサルティングとディールアドバイザリーは別法人です。応募を検討する人にとって、この2法人の年収差は最も気になる論点のひとつです。
| 法人・ブランド | 領域 | 平均年収の目安 |
|---|---|---|
| PwCアドバイザリー合同会社 | M&A・事業再生・インフラのディールアドバイザリー | 非開示(新卒標準年収684万円) |
| PwCコンサルティング合同会社 | 戦略策定から実行までの総合コンサルティング | 約1,000万円 |
| Strategy& | PwCコンサルティング内の戦略コンサルティングブランド | PwCコンサルティングに含まれる |
PwCコンサルティングの約1,000万円は公開集計値をもとにした目安であり、公式開示値ではありません。PwCアドバイザリーの新卒標準年収額のみ公式の募集要項に基づく数値です。
Strategy&は別法人ではない
誤解されやすい点ですが、Strategy&はPwCコンサルティング合同会社に属する戦略コンサルティングブランドであり、独立した法人ではありません。公式サイトによれば、PwCのストラテジーコンサルティングは400人超の人材が集結した戦略コンサルティングユニットで、Strategy&、X-Value & Strategy、Future Design Labから構成されます。
つまりPwCで「戦略」を志望する場合の応募先はPwCコンサルティング、「ディール」を志望する場合の応募先はPwCアドバイザリーとなり、採用窓口そのものが分かれます。
年収差より「扱う局面」で選ぶ
PwCアドバイザリーは中途採用の年収レンジを公開していないため、PwCコンサルティングとの厳密な比較はできません。ただしBIG4グループ内では法人をまたいでも人材が流動するため、極端な水準差が生じにくい構造にあります。
水準が近いのであれば、判断軸は「M&A・再生という有事の局面を専門にしたいか」「業界や機能のテーマを幅広く扱いたいか」に移ります。PwCアドバイザリーの新卒採用ページでも、入社後は「戦略とファイナンスの2軸を強みとしてキャリアを形成することが可能」と説明されています。
BIG4系FAS・コンサルとの水準比較
BIG4系のFASおよびコンサルティングファームはいずれも非上場(合同会社・株式会社)であり、正確な平均年収は公開されていません。参考として、公開集計値が存在する各社の目安と併せて整理します。
| ファーム・部門 | 平均年収の目安 | 公式に確認できる数値 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| PwCアドバイザリー | 非開示 | 新卒標準年収684万円(学士) | ディール専門法人・インフラ/PPPにも強み |
| デロイト トーマツ(FA部門) | 非開示 | 新卒初年度基本年俸550万円 | 旧DTFA。2025年12月に3法人統合 |
| KPMG FAS | 非開示 | 公式非開示 | M&A・事業再生・フォレンジックに専門チーム |
| PwCコンサルティング | 約1,000万円 | 公式非開示 | Strategy&を内包・官公庁案件が厚い |
| デロイト トーマツ(コンサルティング部門) | 約950万円 | 公式非開示 | Monitor Deloitte・3法人統合 |
各社とも非上場のため平均年収は公式開示値ではありません。コンサルティング2社の数値は公開集計値をもとにした目安です。新卒の数値のみ各社公式の募集要項に基づきますが、含まれる時間外勤務手当の時間数(PwCアドバイザリー月30時間/デロイト トーマツFA部門月33時間)が異なるため、単純比較には適しません。
BIG4間で水準が収斂する理由
BIG4各社は互いに人材を採り合う関係にあり、1社だけが低い水準を提示すれば人材が流出します。結果として水準は収斂しやすく、「どのBIG4系FASが最も年収が高いか」という比較にはあまり意味がありません。
むしろ、扱う案件の規模、クロスボーダー比率、専門領域の厚みといった要素のほうが、中長期のキャリアと生涯年収への影響は大きいと考えられます。PwCアドバイザリーの場合は、インフラ・PPPや都市開発といった公共性の高い領域を法人内に持つ点が、他のBIG4系FASとの差別化要素になります。
オファー額を見るときの確認点
PwCアドバイザリーの中途採用は職種別・チーム別に募集が行われるため、提示条件も個別に決まります。年収の総額だけで判断すると、入社後にギャップが生じやすくなります。
確認しておきたい4項目
1オファー職位(ランク)
Associate/Senior Associate/Manager以上のどのランクでのオファーかを確認します。求人票でも職務内容がランク別に書き分けられており、その後の昇給カーブと役割が大きく変わります。
2時間外勤務手当の扱い
新卒の標準年収額には月30時間分が含まれると明記されています。中途の提示額について、何時間分が含まれるのか、超過分がどう支払われるのかを確認すると実質的な時間単価が把握できます。
3業績賞与と特別賞与の考え方
業績賞与は年1回で業績・貢献度に応じて支給される設計です。提示される想定年収のうち、確定部分と変動部分の比率を確認しておくと、実際の受取額の振れ幅を見積もれます。
4入社支度金の対象可否
定額50万円の支度金は「ホームページ経由で直接応募いただいた方」が要件と求人票に明記されています。応募経路によって扱いが変わるため、応募前に条件を確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
- Q. PwCアドバイザリーの平均年収はいくらですか?
- A. 合同会社であるため平均年収の公式開示はありません。公式に確認できるのは新卒採用の標準年収額(学士6,842,310円/修士・博士7,070,460円、いずれも月30時間分の時間外勤務手当を含む)です。中途採用は「経験、能力を考慮の上、当社の報酬規定による」とされ、レンジは公開されていません。
- Q. PwCコンサルティングとPwCアドバイザリーで年収は違いますか?
- A. PwCアドバイザリーは中途の年収レンジを公開していないため、厳密な比較はできません。PwCコンサルティングの平均年収の目安は公開集計値で約1,000万円とされています。BIG4グループ内では法人をまたいで人材が流動するため極端な水準差は生じにくく、扱う局面(ディールか、幅広い経営テーマか)で選ぶほうが実務的です。
- Q. 年収1,000万円に到達するのはどの職位ですか?
- A. 職位体系はアソシエイト→シニアアソシエイト→マネージャー→シニアマネージャー→ディレクター→パートナーです。BIG4は「マネージャー手前のシニアクラスで評価が良ければ1,000万円を超える」設計が一般的で、シニアアソシエイトがその分岐点にあたると考えられます。いずれも公式開示値ではなく編集部が整理した目安です。
- Q. 入社支度金50万円はどうすればもらえますか?
- A. 公式の中途採用求人票には、公式ホームページ経由で直接応募した方を対象に、入社準備の諸費用サポートとして定額50万円を支給すると記載されています(対象職種のみ・2026年8月時点)。支払いの詳細は同社所定のルールに基づき、面接時に説明されるとされています。応募経路が要件を満たすかを事前に確認してください。
- Q. 残業代は年収に含まれていますか?
- A. 新卒の標準年収額には月30時間分の時間外勤務手当が含まれ、超過分は別途支給と明記されています。中途採用の募集要項でも諸手当の筆頭に時間外勤務手当が挙げられており、超過分が支払われる前提の設計であることが読み取れます。提示額に何時間分が含まれるかは選考過程で確認することをおすすめします。
- Q. 他のBIG4系FASと年収差はありますか?
- A. デロイト トーマツのFA部門、KPMG FASを含め、BIG4系FASはいずれも中途採用の年収を公式に開示していません。各社は互いに人材を採り合う関係にあり水準が収斂しやすいため、年収での比較にはあまり意味がないと考えられます。案件規模や専門領域の厚みで判断するほうが実務的です。
SUPERVISED BY — 監修者
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監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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