EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収は?職位別水準とBIG4比較
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EYストラテジー・アンド・コンサルティングは2020年発足と、BIG4の中では最も新しいコンサルティング法人です。年収水準はBIG4各社で揃えられている一方、急速な拡大局面にあることが昇進機会という形で報酬に影響します。本ページではその構造を整理します。
この記事のポイント
- ✓BIG4は年収水準を揃えており、EYSCも同水準に設計されている
- ✓シニアクラスで評価が良ければ1,000万円を超える給与水準
- ✓従業員数4,310名(2025年7月1日時点)と急拡大中
- ✓中途採用比率は約84%、年間採用規模1,000人という推計もある
- ✓拡大局面ゆえにポジションが継続的に生まれ、昇進機会が多い
EYSCの年収水準
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は非上場のため、年収の公式開示はありません。BIG4各社は年収水準を意図的に揃えているため、他社の水準から推定するのが実務的です。
BIG4は水準を揃える
BIG4(デロイト、PwC、EY、KPMG)は互いに人材を奪い合う関係にあります。1社だけが低い水準を提示すれば人材流出につながるため、結果として報酬水準が収斂する構造です。
どのファームも「マネージャー手前のシニアコンサルタントクラスで、評価が良ければ1,000万円を超える」給与水準を設計しています。
| ファーム | 平均年収の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| PwCコンサルティング | 約1,000万円 | Strategy&を内包・官公庁案件が厚い |
| デロイト トーマツ | 約950万円 | Monitor Deloitte・3社統合 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 非開示(BIG4同水準) | EY-Parthenon・拡大局面 |
| KPMGコンサルティング | 非開示(新卒570万円〜) | リスク・ガバナンスに強み |
各社とも非上場のため公式開示値ではありません。転職支援会社や口コミサイトの集計値をもとにした目安です。
職位別の目安
| 職位 | 年収水準の目安 | 主な役割 |
|---|---|---|
| スタッフ/アナリスト | 500万〜700万円 | 調査・分析・資料作成 |
| シニアスタッフ/コンサルタント | 700万〜1,000万円 | 担当領域のオーナーとして成果物を完遂 |
| マネージャー | 1,100万〜1,500万円 | プロジェクト管理とクライアント折衝 |
| シニアマネージャー | 1,500万円以上 | 複数案件の統括と提案活動 |
| パートナー | 2,000万円以上 | 事業責任と経営レベルのリレーション構築 |
BIG4各社の公開集計値をもとに編集部が整理した目安です。実際の提示額は評価と経験により変動します。
パートナー手前の「アソシエイトパートナー」
BIG4系ファームでは、シニアマネージャーとパートナーの間にアソシエイトパートナー(またはディレクター)という職位を置く運用が一般的とされています。同社の等級体系そのものは公式に開示されていませんが、応募時の求人票やオファー面談ではこの層の職位名が示されることがあります。
この職位はパートナーと同様に案件組成や提案活動に責任を持ちながら、共同経営者としての持分責任は負わない位置づけです。年収レンジはシニアマネージャーの上、パートナーの下にあたると考えるのが自然です。
| 職位 | 年収水準の目安 | 出所の区分 |
|---|---|---|
| シニアマネージャー | 1,500万〜1,800万円 | 公開集計値ベースの目安 |
| アソシエイトパートナー/ディレクター | 1,800万〜2,200万円 | 公開集計値ベースの目安 |
| パートナー | 2,000万円以上 | 公開集計値ベースの目安 |
同社の等級名称・報酬レンジはいずれも公式非開示です。BIG4系ファームで一般的な職位構成をもとに編集部が整理した目安であり、実際の呼称や水準は異なる可能性があります。
拡大局面が昇進機会をもたらす
EYSCの年収を考えるうえで最も重要な要素が、組織の拡大スピードです。
急速な体制拡大
2020年発足でありながら4,310名という規模に達しており、BIG4の中でもとりわけ拡大ペースが速いファームです。年間1,000人規模の採用という推計もあります。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 4,310名(2025年7月1日時点) |
| 設立 | 2020年(EY Japanのコンサルティング部門を統合) |
| 中途採用比率 | 約84%(推計) |
| 年間採用規模 | 1,000人規模(推計) |
公開情報および転職支援サービスの推計値に基づきます。
昇進機会という形の報酬
組織が拡大する局面では、新しいプロジェクトとチームが継続的に生まれ、それを率いるポジションも増えます。成熟した組織では上位ポストが埋まっており昇進待ちが発生しますが、拡大フェーズではこの制約が緩くなります。
BIG4は年収水準を揃えているため、同じ職位であれば報酬に大きな差はありません。差がつくのは「どれだけ早く上の職位に到達できるか」です。この観点では、拡大局面にあるEYSCには構造的な優位があります。
年収1,000万円到達までの道筋
BIG4系ファームへの転職を検討する人にとって、最初の到達目標になりやすいのが年収1,000万円という水準です。同社の等級ごとの滞留年数は公式非開示ですが、職位と年収レンジの対応から道筋の輪郭は描けます。
分岐点はシニアスタッフからマネージャーの間
職位別のレンジで見ると、シニアスタッフ/コンサルタントの上限付近から、マネージャーの下限にかけてが1,000万円のラインにあたります。つまり「マネージャー手前で評価が良ければ届く」というのが、BIG4各社に共通する設計です。
したがって年収1,000万円到達の時期は、入社時にどの職位でオファーを受けるかに大きく左右されます。シニアスタッフ相当で入社した場合と、マネージャー相当で入社した場合とでは、到達までの期間が数年単位で変わります。
| 入社時の職位 | 1,000万円ラインとの関係 | 確認しておきたいこと |
|---|---|---|
| スタッフ/アナリスト | 複数回の昇進が必要 | 次の職位までの標準的な期間と評価要件 |
| シニアスタッフ/コンサルタント | 評価次第で在職中に到達し得る | レンジ内での昇給幅と評価の分布 |
| マネージャー以上 | 入社時点でレンジ内 | みなし残業の有無と超過分の扱い |
職位別レンジは公開集計値をもとにした編集部の目安であり、公式開示値ではありません。昇進に要する期間も同社は公表していません(公式非開示)。
提示額だけで判断しない
BIG4の年収には、みなし残業(固定残業)が組み込まれている場合があります。同じ提示額でも、含まれる時間数が異なれば実質的な時間単価は変わります。オファー面談では年俸の内訳を確認することが実務的です。
また同社は拡大局面にあり、上位職のポストが継続的に生まれています。提示額が想定を下回る場合でも、昇進までの見通しを含めて総合的に判断する余地があります。
- •年俸に含まれるみなし残業の時間数と、超過分の支給有無
- •賞与・インセンティブの有無と、評価との連動の仕方
- •提示職位の年収レンジの上限(次の昇給余地)
- •次の職位への昇進要件と、標準的な滞留年数
- •配属予定のサービスライン(コンサルティングかストラテジー・アンド・トランザクションか)
EY-Parthenonという選択肢
同社は戦略コンサルティングのグローバルブランド「EY-Parthenon」を擁しています。M&A戦略やポートフォリオ再編といった、ディール起点の上流案件を担う組織です。
戦略ポジションは選考倍率が40倍以上とされ、通常の応募より難易度が上がります。一方で、BIG4系の総合ファームに在籍しながら戦略案件に関与できる点は、キャリアと報酬の両面で意味を持ちます。
Long-term valueという評価軸
EYグループは「Long-term value(長期的価値)」という共通理念を掲げ、短期的な財務成果にとどまらない企業価値の向上を支援対象としています。
この理念はサステナビリティやESG関連のテーマへの注力につながっており、他のBIG4と比べた際の差別化要素です。この領域の専門性を築けることは、中長期の市場価値という観点で報酬以上の意味を持つ可能性があります。
EY Japanの法人構造と年収の見え方
EYSCの年収を他のBIG4と比較する際に見落とされがちなのが、法人の切り分け方の違いです。BIG4はいずれもグループ内に複数の法人を持ちますが、コンサルティングとディールアドバイザリー(FAS)をどの法人に置くかは各社で異なります。この違いが「どの母集団の年収を見ているのか」を左右します。
EY Japanを構成する法人
EY Japanの公式サイトでは、グループを構成する法人として次のような構成が示されています。EYSCはそのうちコンサルティングとディールを担う事業会社です。
| 法人 | 担う機能 |
|---|---|
| EY新日本有限責任監査法人 | 監査・保証業務 |
| EY税理士法人 | 税務サービス |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 | コンサルティングおよびストラテジー・アンド・トランザクション |
| EY弁護士法人 | 法務サービス |
| EYビジネスパートナー株式会社 | 経理・会計・給与計算等のアウトソーシング |
| EYフォレンジック・アンド・インテリジェンス合同会社 | 不正調査・インテグリティ関連業務 |
| EY Japan株式会社 | グループの統括・管理業務 |
EY Japan公式サイトに掲載されている構成法人の一部を抜粋したものです(公式開示)。上表以外にもEY行政書士法人、EY社会保険労務士法人、EYプロフェッショナルサポート株式会社、EYソリューションズ株式会社などが含まれます。
EYはFAS機能を別法人に切り出していない
他のBIG4は、M&Aや事業再生などのディールアドバイザリー機能を、コンサルティング法人とは別の法人に置いてきました。デロイトのファイナンシャルアドバイザリー部門(旧DTFA)、PwCアドバイザリー、KPMG FASがこれにあたります。
一方EYは、2020年10月1日にEYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(EYACC)を統合してEYSCを発足させました。つまりEYSCは、発足の時点でディール機能とコンサルティング機能を同居させた法人です。この点はEYSCの公式な発足リリースに明記されています。
したがって「EYのFAS部門の年収」を単独で調べようとしても、対応する法人が存在しません。EYSCの年収として語られる数値には、ストラテジー・アンド・トランザクション(EY-Parthenon)に属する人員も含まれていると理解するのが正確です。
| グループ | コンサルティング機能 | ディール/FAS機能 |
|---|---|---|
| EY Japan | EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 同左(同一法人内のサービスライン) |
| デロイト トーマツ | 合同会社デロイト トーマツ(コンサルティング部門) | 同法人のファイナンシャルアドバイザリー部門(旧DTFA) |
| PwC Japan | PwCコンサルティング合同会社 | PwCアドバイザリー合同会社(別法人) |
| KPMGジャパン | KPMGコンサルティング株式会社 | 株式会社KPMG FAS(別法人) |
各グループの公式サイトで公表されている法人構成をもとに編集部が整理したものです(公式開示に基づく整理)。担当領域の細部は各社で異なります。
比較のときに注意すべきこと
- •EYSCの人数・年収は、コンサルティングとディールの両方を含む合算値である
- •他社のコンサルティング法人単体の数値と並べると、母集団の性格がずれる
- •ディール系は繁忙期の残業単価や賞与の設計が異なる可能性があるが、内訳は公式非開示
- •オファー時には、どのサービスラインのどの職位での提示かを確認することが実務的
本ページの数値の出所
コンサルティングファームの年収情報は出所によって信頼度が大きく異なります。本ページで扱った数値がどの区分にあたるかを整理します。
| 項目 | 内容 | 出所の区分 |
|---|---|---|
| 設立 | 2020年10月(EYTASとEYACCの統合) | 公式開示(EY Japanリリース) |
| 資本金 | 4億5千万円 | 公式開示(EYSC会社概要) |
| 従業員数 | 4,310名(2025年7月1日時点)/4,429名(2026年5月1日現在) | 公式開示(EYSC会社概要) |
| 平均年収 | — | 公式非開示 |
| 職位別の年収レンジ | 500万円〜2,000万円超の目安 | 公開集計値をもとにした編集部の整理 |
| 中途採用比率・年間採用規模 | 約84%/1,000人規模 | 公開されている推計値(公式非開示) |
| 選考倍率 | 約25倍/戦略は40倍以上 | 公開されている推計値(公式非開示) |
「公式開示」はEY Japanおよび同社が公表している情報、「公開集計値」は各種の公開されている集計・推計値を指します。公式非開示の項目については断定を避け、目安として記載しています。
従業員数は公式に更新されている
同社の会社概要では従業員数が定期的に更新されており、2025年7月1日時点の4,310名に対し、2026年5月1日現在は4,429名と公表されています。約10か月で100名以上の純増であり、拡大局面が続いていることが公式数値からも確認できます。
年収そのものは公式非開示ですが、この人員の伸びは「ポジションが継続的に生まれている」という本ページの説明を裏づける、数少ない公式データです。
よくある質問
- Q. EYSCの平均年収はいくらですか?
- A. 非上場のため公式開示はありません。BIG4各社は年収水準を意図的に揃えており、マネージャー手前のシニアクラスで評価が良ければ1,000万円を超える給与水準とされています。参考としてPwCコンサルティングは約1,000万円、デロイト トーマツは約950万円という集計値があります。
- Q. BIG4の中で年収は高いほうですか?
- A. BIG4各社は互いに人材を奪い合う関係にあるため年収水準が収斂しており、極端な差は生じません。差がつくのは「どれだけ早く上の職位に到達できるか」であり、その点では拡大局面にあるEYSCに構造的な優位があります。
- Q. 組織の規模はどのくらいですか?
- A. 2025年7月1日時点の従業員数は4,310名です。2020年にEY Japanのコンサルティング部門を統合して発足し、中途採用比率は約84%、年間採用規模は1,000人規模という推計もあります。
- Q. 昇進のスピードは速いですか?
- A. 組織が拡大する局面では新しいプロジェクトとチームが継続的に生まれ、それを率いるポジションも増えます。成熟した組織のような昇進待ちが発生しにくいため、機会は比較的多いと考えられます。
- Q. EY-Parthenonとは何ですか?
- A. EYのグローバル戦略コンサルティングブランドです。M&A戦略やポートフォリオ再編などディール起点の上流案件を担います。戦略ポジションは選考倍率が40倍以上とされ難易度は上がりますが、BIG4系に在籍しながら戦略案件に関与できる点が魅力です。
- Q. EYにFAS(ファイナンシャルアドバイザリー)の別法人はありますか?
- A. ありません。EYSCは2020年10月1日にEYトランザクション・アドバイザリー・サービス(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング(EYACC)が統合して発足した法人で、ディールを担う「ストラテジー・アンド・トランザクション」とコンサルティングの2つのサービスラインを同一法人内に持ちます。デロイト、PwC、KPMGがFAS機能を別法人または別部門として持つのとは構造が異なるため、EYSCの年収や人数はディール人員を含む合算値として読む必要があります。
- Q. 年収のうち公式に確認できる数値はありますか?
- A. 年収そのものは公式非開示です。公式に確認できるのは資本金4億5千万円、設立2020年10月、従業員数4,310名(2025年7月1日時点)・4,429名(2026年5月1日現在)といった会社概要の数値です。本ページの職位別レンジは公開集計値をもとにした編集部の目安であり、公式開示値ではありません。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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