EYストラテジー・アンド・コンサルティングの働き方|残業・リモートの実態
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EYSCの働き方は、BIG4の中では中間的な位置づけです。残業月52時間、有給消化率65%程度という数値はPwCに近く、デロイトとは明確な差があります。加えて急拡大する組織であることが、日々の働き方に独特の影響を与えます。
この記事のポイント
- ✓残業時間は月52時間でBIG4内では中間的な水準
- ✓有給消化率は65%程度。PwC(70%以上)に次ぐ
- ✓リモートはハイブリッド推進とされ、比較的柔軟
- ✓3月・6月・12月といった繁忙期には残業が増える傾向
- ✓急拡大により、チーム編成や案件構成が流動的になりやすい
BIG4の働き方比較
| ファーム | 残業時間 | 有給消化率 | リモート | カルチャー |
|---|---|---|---|---|
| PwCコンサルティング | 月48時間 | 70%以上 | 週3〜4日可能 | 外資系らしい成果主義 |
| KPMGコンサルティング | 月50時間 | 60%程度 | 中程度 | 国内企業的なバランス重視 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 月52時間 | 65%程度 | ハイブリッド推進 | 外資系らしい成果主義 |
| デロイト トーマツ | 月65時間 | 50%程度 | プロジェクト次第 | 国内企業的なバランス重視 |
転職支援サービス等が公開している集計値をもとにした整理です。各社の公式開示値ではなく、算出基準も異なるため参考値としてご覧ください。
PwC寄りの位置づけ
残業時間(月52時間)はPwC(48時間)とKPMG(50時間)に近く、デロイト(65時間)とは13時間の差があります。有給消化率65%程度もPwCの70%以上に次ぐ水準です。
リモートもハイブリッド推進とされ、プロジェクト次第のデロイトより柔軟です。総じてBIG4の中では働きやすい部類に入ると評価できます。
業界全体で見た位置づけ
ただし月52時間という残業水準は、コンサルティング業界全体で見れば少ないわけではありません。ベイカレント(月20時間程度)やIT・デジタル系のノースサンド(月約20時間)と比べれば倍以上です。
「BIG4の中では中間からやや良好」という前提つきの評価であることは押さえておくべきです。
| ファーム | 残業時間の目安 | 分類 |
|---|---|---|
| ベイカレント | 月20時間程度 | 日系総合 |
| ノースサンド | 月約20時間(会社公表値) | IT・デジタル系 |
| PwCコンサルティング | 月48時間 | BIG4系 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 月52時間 | BIG4系 |
| デロイト トーマツ | 月65時間 | BIG4系 |
各社とも算出基準や出典が異なるため、厳密な横並び比較には適しません。
ハイブリッドワークの推進
同社はハイブリッドワークを推進しているとされ、オフィス勤務とリモートワークを組み合わせた働き方が可能です。
週3〜4日のリモートが可能とされるPwCほどの明示的な基準はないものの、プロジェクト次第とされるデロイトよりは柔軟な運用と評価されています。実際の運用は案件とクライアントの方針に左右されるため、配属予定領域の実態を選考段階で確認することをおすすめします。
拡大局面が働き方に与える影響
EYSCの働き方を考えるうえで、他のBIG4にない要素が組織の急拡大です。2020年発足でありながら4,310名(2025年7月1日時点)に達し、年間1,000人規模の採用という推計もあります。
ポジティブな影響
- •新しいプロジェクトが継続的に生まれ、機会が多い
- •中途採用比率が約84%と高く、新しく入る人が馴染みやすい
- •新領域の立ち上げに関われる可能性がある
- •昇進のポストが埋まっておらず、機会が多い
留意すべき影響
これらは急成長するどの組織にも共通する現象です。安定した環境で腰を据えて働きたいか、変化の中で機会を掴みたいかという志向の違いが、評価を分けます。
- •チーム編成や上司が頻繁に変わる可能性がある
- •組織の仕組みや制度が発展途上の側面がある
- •案件の質や難易度にばらつきが生じやすい
- •急な人員増に伴う教育・育成体制の負荷
成果主義カルチャーと働き方
同社のカルチャーは「外資系らしい成果主義」と評され、PwCと同じ分類にあたります。個人の成果が明確に評価される風土です。
成果主義のもとでは長時間働いたことが直接評価につながらないため、効率的な働き方が推奨される構造になります。残業時間がデロイトより明確に短いことと、このカルチャーは整合的です。
一方で、成果が出なければそれも明確になります。チームでの協働を重視する「国内企業的なバランス重視型」のデロイト・KPMGとは、この点で性格が異なります。
サービスラインによる繁閑の違い
EYSCの働き方を一つの数値で語りにくい理由が、同社が2つの性格の異なるサービスラインを同一法人内に持つことです。
コンサルティングとストラテジー・アンド・トランザクション
EYSCは2020年10月1日に、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(EYACC)が統合して発足しました。ディールを担う機能とコンサルティング機能が同一法人内に併存する構造です。
他のBIG4はディールアドバイザリー(FAS)を別法人または別部門として運営しているため、「コンサルティング法人の残業時間」として語られる数値にはディール人員が含まれません。EYSCの月52時間という数値は、両方の人員を含む合算値として読む必要があります。
| サービスライン | 仕事の性格 | 繁閑の生じ方 |
|---|---|---|
| ストラテジー・アンド・トランザクション(EY-Parthenon) | M&A・事業再生・デューデリジェンス | ディールのスケジュールに連動し、締切前に負荷が集中しやすい |
| ビジネス/テクノロジーコンサルティング | 業務改革・DX・システム導入 | プロジェクトのフェーズに連動し、要件定義や納品前に山が来やすい |
| ピープル/サステナビリティ | 人事制度設計、ESG対応・非財務情報開示 | クライアントの開示・制度施行のスケジュールに連動 |
EY Japan公式サイトで示されているサービス区分をもとに、仕事の性格から想定される繁閑の傾向を編集部が整理したものです。サービスライン別の労働時間データは公式非開示であり、上表は実測値ではありません。
ディール系は締切が外部要因で決まる
M&A案件では、入札スケジュールや契約締結日といった外部要因で締切が決まります。自社の都合で後ろ倒しにできないため、山場の負荷はコンサルティング案件より読みにくい傾向があります。
逆に案件が一区切りつけば、次の案件が立ち上がるまでの間は落ち着くという波もあります。平均値としての月52時間より、繁閑の振れ幅が大きいと理解しておくのが実務的です。
配属予定のサービスラインによって日々の働き方は相応に変わります。選考の過程で、直近の案件構成と稼働の実態を確認しておくことをおすすめします。
公式に確認できる働き方の情報
同社は非上場であり、労働時間や有給消化率の公式開示はありません。本ページで扱った数値がどこまで確からしいかを整理します。
月52時間・有給65%は公式値ではない
本ページおよびBIG4比較表で用いている「残業月52時間」「有給消化率65%程度」は、公開されている集計値をもとにした目安です。同社が公表した数値ではありません。
この種の集計値は、回答者の職位・所属サービスライン・在籍時期に偏りが生じやすい性質があります。また各社で算出基準が統一されていないため、BIG4の横並び比較も厳密なものではなく、傾向を掴むための参考値として扱うのが適切です。
有価証券報告書による公式開示がある上場シンクタンクなどと異なり、BIG4系ファームの労働時間は原理的に外部から検証しにくい領域です。本サイトでは断定を避け、出所の区分を明示する方針を取っています。
公式に確認できるのは組織の規模と構成
一方で、組織の拡大に関する数値は公式に確認できます。同社の会社概要では従業員数が更新されており、2025年7月1日時点の4,310名に対し、2026年5月1日現在は4,429名と公表されています。資本金は4億5千万円、本社は東京ミッドタウン日比谷です。
人員が増え続けているという事実は、「チーム編成が流動的になりやすい」「新しい案件とポジションが継続的に生まれる」という本ページの説明を裏づけます。労働時間そのものは非開示でも、働く環境の性格は公式データからある程度推し量ることができます。
| 項目 | 内容 | 出所の区分 |
|---|---|---|
| 設立 | 2020年10月(EYTASとEYACCの統合) | 公式開示 |
| 資本金 | 4億5千万円 | 公式開示 |
| 従業員数 | 4,310名(2025年7月1日時点)/4,429名(2026年5月1日現在) | 公式開示 |
| 残業時間 | 月52時間 | 公開集計値(公式非開示) |
| 有給消化率 | 65%程度 | 公開集計値(公式非開示) |
| リモート | ハイブリッド推進 | 公開されている運用傾向の整理(公式非開示) |
| サービスライン別の労働時間 | — | 公式非開示 |
「公式開示」はEY Japanおよび同社が公表している会社概要・ニュースリリースに基づきます。労働時間・有給消化率は公式に開示されていないため、目安としてご覧ください。
まとめ — 拡大局面をどう捉えるか
EYSCの働き方は、BIG4の中では中間からやや良好な位置づけです。残業月52時間・有給消化率65%程度・ハイブリッド推進という数値は、PwCに次ぐ水準にあります。
他社との最大の違いは、急拡大する組織であることです。ポジションが継続的に生まれる一方、組織の仕組みは発展途上で、チーム編成も流動的になりやすい環境です。
この流動性を「機会」と捉えられるかどうかが、同社との相性を分ける最大のポイントと言えます。
よくある質問
- Q. EYSCは激務ですか?
- A. 転職支援サービス等の集計では残業月52時間とされ、BIG4の中では中間的な水準です。PwC(月48時間)に近く、デロイト(月65時間)とは13時間の差があります。ただしコンサルティング業界全体で見れば少ないわけではありません。
- Q. リモートワークはできますか?
- A. ハイブリッドワークを推進しているとされ、オフィス勤務とリモートを組み合わせた働き方が可能です。週3〜4日可能とされるPwCほどの明示的な基準はないものの、プロジェクト次第のデロイトよりは柔軟とされています。
- Q. 有給休暇は取りやすいですか?
- A. 有給消化率は65%程度とされ、BIG4の中ではPwC(70%以上)に次ぐ水準です。デロイト(50%程度)と比べると良好な数値です。
- Q. 組織の急拡大は働き方にどう影響しますか?
- A. 新しいプロジェクトが継続的に生まれ機会が多い一方、チーム編成や上司が頻繁に変わる、組織の仕組みが発展途上といった側面もあります。この流動性を「機会」と捉えられるかが同社との相性を分けます。
- Q. 繁忙期はいつですか?
- A. BIG4共通の傾向として、3月・6月・12月といった時期には残業が増えます。クライアントの決算期や年度末の事業サイクルに連動する構造です。
- Q. 月52時間という数値の出所はどこですか?
- A. 公開されている集計値をもとにした目安であり、同社が公表した数値ではありません(公式非開示)。回答者の職位・所属サービスライン・在籍時期に偏りが生じやすく、各社で算出基準も統一されていないため、BIG4の横並び比較も傾向を掴むための参考値として扱うのが適切です。公式に確認できるのは、設立2020年10月、資本金4億5千万円、従業員数4,310名(2025年7月1日時点)・4,429名(2026年5月1日現在)といった会社概要の数値です。
- Q. 配属される領域によって働き方は変わりますか?
- A. 変わると考えるのが自然です。EYSCはディールを担うストラテジー・アンド・トランザクション(EY-Parthenon)と、業務・テクノロジー等のコンサルティングを同一法人内に持ちます。ディール系は入札スケジュールや契約締結日といった外部要因で締切が決まるため繁閑の振れ幅が大きく、コンサルティング案件はプロジェクトのフェーズに連動します。サービスライン別の労働時間データは公式非開示のため、選考の過程で配属予定領域の実態を確認することをおすすめします。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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主な参照元
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