IGPI(経営共創基盤)の評判は?強み・弱みと独自モデルの実態
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経営共創基盤(IGPI)は、コンサルティングにとどまらず自ら投資し経営に入り込む、日本発の独自モデルを持つプロフェッショナルファームです。「経営人材が育つ」という高い評価がある一方、少数精鋭ゆえの門戸の狭さや稼働の重さも語られます。本ページでは評判の実態を両面から整理します。
この記事のポイント
- ✓2007年に産業再生機構のメンバーを中心に設立。創業者の冨山和彦氏は現IGPIグループ会長
- ✓助言+投資+経営というハイブリッドモデルが最大の特徴で、連結従業員数は約5,100名に達する
- ✓みちのりホールディングス(交通)、JPiX(地方創生投資)、南紀白浜の空港運営など実際の事業経営の実績を持つ
- ✓「経営人材として育つ環境」という評価と、「稼働が重い」「門戸が狭い」という留意点が併存
- ✓報酬の絶対額ではMBBに及ばないが、経験価値で選ばれるファーム
評判の前提 — 戦略×再生×投資のハイブリッドモデル
IGPIの評判を理解する出発点は、同社が「普通のコンサルティングファームではない」ことです。
産業再生機構のDNA
IGPIは2007年、カネボウやダイエーなどの再生を手がけた産業再生機構の解散後、そのメンバーを中心に設立されました。設立を主導した冨山和彦氏(産業再生機構COO出身)は現在IGPIグループ会長を務め、経営共創基盤の代表取締役CEOは塩野誠氏です(2026年8月時点の公式サイトによる)。
危機的状況にある企業を実際に立て直してきた実務家集団が母体であるため、「絵を描いて終わり」ではなく実行と結果に責任を負う文化が根づいているとされます。
連結約5,100名が意味するもの
コンサルティング部門は単体約220名のプロフェッショナル組織ですが、連結従業員数は約5,100名に達します。この差分は、同社が投資し経営する事業会社群です。助言者であると同時に投資家・経営者でもあるという構造は、日本のコンサルティング業界では他にほとんど例がありません。
2024年には持株会社体制へ移行し、コンサルティング・投資・事業経営を束ねるグループ経営の形が明確になっています。
IGPIグループの事業経営実績
同社の評判を支えているのが、実際に事業を経営してきた実績です。主なグループ会社・事業を整理します。
| 会社・事業 | 領域 | 概要 |
|---|---|---|
| みちのりホールディングス | 交通インフラ | 2010年設立。地方のバス・鉄道事業を束ね広域連携で再生する持株会社 |
| 日本共創プラットフォーム(JPiX) | 地方創生投資 | 2020年設立。地域企業への投資・事業経営を行うプラットフォーム |
| 南紀白浜エアポート | 空港運営 | 2018年運営開始。「空港型地方創生」を実践 |
| 先端技術共創機構(ATAC) | ディープテック | 2021年設立。先端技術の事業化を支援 |
| JBIC IG Partners | 海外投資 | 2017年設立。国際協力銀行との共同出資による投資アドバイザリー |
| 海外拠点 | グローバル | 上海(2011年)、シンガポール(2014年)、ハノイ(2016年)など |
IGPIグループ公式サイトの沿革・グループ会社情報に基づきます。
「口だけではない」ことの証明
地方交通の再生は、収益性の低さから多くの企業が避けてきた領域です。そこに自ら資本を投じ、10年以上にわたり経営を続けてきた実績は、同社の「ハンズオン」が単なるマーケティング用語ではないことの証明として評価されています。
コンサルタント個人にとっても、こうしたグループ事業への経営参画機会が存在すること自体が、他ファームにはないキャリアの独自性になっています。
良い評価として挙がる点
- •助言にとどまらず投資・経営まで踏み込む、日本では希少なモデル
- •産業再生機構由来の再生実務の蓄積と、実行に責任を負う文化
- •少数精鋭ゆえ若手から経営の意思決定に近い経験を積める
- •コンサル・金融・会計士・弁護士など多様なプロフェッショナルが集まる環境
- •冨山和彦氏をはじめ経営論で広く知られる人材を輩出し、思想面の発信力がある
「経営人材が育つ」という評価
同社の評判で最も一貫しているのは、経営人材としての成長環境への評価です。3〜4名程度の少人数チームで再生・変革の現場に入るため、若手であっても分析の一部ではなく経営課題そのものと向き合うことになります。
投資先・グループ会社の経営に関与する機会や、JBIC IG Partnersのような関連会社への転籍機会が公式に説明されている点も、キャリアの広がりとして評価されています。
留意点・厳しい評価として挙がる点
- •大手口コミサイトの公開集計値では残業月70時間前後とする数字があり、稼働は重い部類とされる
- •報酬の絶対額はMBB(マッキンゼー約1,639万円等)には及ばない水準とされる
- •少数精鋭ゆえ中途採用の門戸が狭く、入社難易度が高い
- •再生・ハンズオン案件は華やかさより泥臭さが強く、イメージとのギャップが生じ得る
「泥臭さ」を覚悟できるか
事業再生やハンズオン経営は、地方の現場に足を運び、時に痛みを伴う意思決定を関係者と重ねる仕事です。戦略ファームの案件イメージで入社すると、ギャップを感じる可能性があります。
逆に言えば、この泥臭さこそが同社の価値の源泉であり、評判の分かれ目は「それを成長機会と捉えられるか」にあります。
報酬水準の位置づけ
平均年収の目安は約1,000万〜1,200万円(公開集計値ベース)と業界上位ですが、戦略系トップファームと比べると見劣りする水準です。同社を選ぶ判断は、報酬の最大化ではなく経験価値の最大化に軸足を置いたものになります。
競合ファームとの位置づけ比較
IGPIと比較されやすいファームとの違いを整理します。
| ファーム | モデル | IGPIとの主な違い |
|---|---|---|
| マッキンゼー/BCG/ベイン | 戦略助言 | 原則として自ら投資・経営はしない。報酬水準は上 |
| フロンティア・マネジメント | コンサル×M&A×再生(上場) | 同じ産業再生機構出身者設立だが、投資・経営への踏み込みはIGPIがより深い |
| アリックスパートナーズ | 外資系再生・実行支援 | 危機局面の即応に特化した助言型。自己資本投資は行わない |
| BIG4系FAS・総合系 | 大規模組織での機能提供 | 組織規模・分業度が大きく異なり、少数精鋭の裁量はIGPIが大きい |
各社の公開情報をもとにした整理です。
「どこにもない選択肢」であることの功罪
投資と経営まで踏み込む日本発ファームという意味で、IGPIの直接的な競合はほとんど存在しません。これは独自性という強みであると同時に、「他社と横並びで比較して選ぶ」ことができないという難しさでもあります。
検討の際は、戦略系・再生系それぞれのファームと並べたうえで、自分が助言型・実行型・経営型のどこに軸足を置きたいかを明確にすることが有効です。
向く人・向かない人
向いている人
- •助言だけでなく経営そのものに関わりたい人
- •事業再生・地方創生など社会性の高いテーマに長期で取り組みたい人
- •投資家と経営者の両方の視点を身につけたい人
- •少数精鋭の環境で大きな責任と裁量を担いたい人
- •報酬より経験密度を優先できる人
向いていない人
- •報酬の絶対額を最優先したい人(戦略系トップファームが候補)
- •平準化された働き方・制度化された労務管理を求める人
- •分析・提言までで仕事を完結させたい人
- •大組織の充実した研修・分業体制のもとで育ちたい人
よくある質問
- Q. IGPIはどのような評判のファームですか?
- A. 助言にとどまらず自ら投資し経営に入り込む独自モデルと、経営人材が育つ環境として高く評価される一方、稼働の重さや採用門戸の狭さも語られます。産業再生機構出身者が設立した実務家集団であり、実行と結果に責任を負う文化が特徴です。
- Q. IGPIの強みは何ですか?
- A. 戦略×再生×投資のハイブリッドモデルです。みちのりホールディングス(交通)、JPiX(地方創生投資)、南紀白浜の空港運営など実際に事業を経営してきた実績があり、コンサルタントが経営参画の機会を得られる点は他ファームにほとんど例がありません。
- Q. IGPIの弱み・留意点は何ですか?
- A. 口コミ集計では残業月70時間前後とする数字があり稼働は重い部類とされること、報酬の絶対額がMBBに及ばないとされること、少数精鋭ゆえ入社の門戸が狭いことが挙げられます。また再生・ハンズオン案件の泥臭さは、戦略ファームのイメージとギャップを生む可能性があります。
- Q. 冨山和彦氏は今もIGPIにいますか?
- A. 2026年8月時点の公式情報では、創業者の冨山和彦氏はIGPIグループ会長を務めています。経営共創基盤の代表取締役CEOは塩野誠氏です。
- Q. フロンティア・マネジメントとの違いは何ですか?
- A. どちらも産業再生機構出身者が2007年に設立したファームですが、フロンティア・マネジメントは上場企業としてコンサル・M&A・再生の助言を一体提供するのに対し、IGPIは自ら資本を投じて事業を経営するところまで踏み込む点が異なります。
- Q. 戦略系ファームとどちらを選ぶべきですか?
- A. 報酬の最大化や戦略立案の専門性を求めるなら戦略系、経営そのものへの関与や再生・地方創生といった実行局面の経験を求めるならIGPIが候補になります。助言型・実行型・経営型のどこに軸足を置きたいかで判断するのが有効です。
SUPERVISED BY — 監修者
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監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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