MSOL(マネジメントソリューションズ)の年収は?平均702万円・有報6期分の推移とロール別レンジ
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マネジメントソリューションズ(MSOL)の平均年収は702万円(2025年12月期・有価証券報告書、提出会社ベース)です。総合系・戦略系ファームの水準と比べると低めに見えますが、これは「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)という職能の単価構造」と「積極採用による若手比率の高さ」が主因です。本ページでは有報6期分の推移と公式求人票のロール別レンジをもとに、水準を誇張も卑下もせず整理します。
この記事のポイント
- ✓平均年間給与は702万円(2025年12月期・有価証券報告書、提出会社/平均年齢37.4歳・平均勤続年数2.7年)
- ✓有報でさかのぼれる直近6期はいずれも700万円前後で、大きな上下動なく推移している
- ✓公式求人票のロール別下限は、PJC約480万円〜/PMA約650万円〜/PMC約960万円〜(月給×12の単純計算、固定残業30時間分を含む)
- ✓平均値が総合系より低く見える主因は、事務局型・管理定着型を含む5階層のロール構成と、平均勤続年数2.7年という若手中心の人員構成
- ✓会社側KPIではPMOコンサルタント1人あたり平均月額単価176万円、主力のPMA/PMCは単価200万円超とされる
MSOLの平均年収は702万円
マネジメントソリューションズの平均年間給与は702万円です。2025年12月期の有価証券報告書に記載された、提出会社(株式会社マネジメントソリューションズ単体)の数値で、同時点の従業員数は1,369名、平均年齢37.4歳、平均勤続年数2.7年となっています。
平均年間給与:702万円(2025年12月期 有価証券報告書・提出会社/平均年齢37.4歳・平均勤続年数2.7年)
数値の性質 — 開示ベースであることの意味
同社は東証プライム市場に上場しているため(証券コード7033)、平均年間給与が有価証券報告書で開示されます。非上場のコンサルティングファームでは口コミサイトの公開集計値をもとにした推計が使われることが多く、投稿者の属性に偏りが生じやすいのに対し、同社の702万円は公式開示に基づく数値です。
一方で、この数値は「提出会社の全従業員の平均」である点に注意が必要です。PMOコンサルタントだけでなく、管理部門・営業部門の従業員も含まれます。2025年12月期時点の内訳は、プロフェッショナルサービス1,156名、全社(共通)213名です。
日本の平均年収との比較
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による給与所得者の平均年収は545万円です。MSOLの702万円はこれを約157万円上回り、比率にすると約1.3倍にあたります。
コンサルティング業界内では高い方ではありませんが、日本全体で見れば十分に上位の水準にあるという位置づけです。
平均勤続年数2.7年をどう読むか
同社の平均勤続年数は2.7年と短めです。これは離職の多さだけを意味するものではなく、従業員数が2020年10月期の337名から2025年12月期の1,369名へと約4倍に増えた急拡大の裏返しでもあります。新しく入った社員の比率が高ければ、平均勤続年数も平均年収も押し下げられます。
採用サイトの公開データでは、在籍者のキャリア(中途)採用と新卒採用の比率は76%対24%とされています。
有価証券報告書でたどる平均年収の推移
上場企業であるため、平均年間給与を複数年さかのぼって確認できます。以下は各期の有価証券報告書に記載された提出会社の数値です。
| 決算期 | 平均年間給与 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(提出会社) |
|---|---|---|---|---|
| 2020年10月期 | 708.6万円 | 37.1歳 | 2.8年 | 337名 |
| 2021年10月期 | 717.9万円 | 37.1歳 | 2.5年 | 472名 |
| 2022年10月期 | 704.0万円 | 38.8歳 | 2.1年 | 786名 |
| 2023年10月期 | 725.4万円 | 38.5歳 | 2.3年 | 989名 |
| 2024年12月期 | 698.3万円 | 37.7歳 | 2.5年 | 1,173名 |
| 2025年12月期 | 702.3万円 | 37.4歳 | 2.7年 | 1,369名 |
各期の有価証券報告書「従業員の状況」(提出会社)に基づきます。2024年12月期は決算期変更(10月期→12月期)により14か月の変則決算であるため、他期との単純比較には注意が必要です。
「上がっていない」のではなく「人が増えている」
6期を通じて平均年間給与は698万〜725万円のレンジに収まっており、大きな上昇トレンドは見られません。ただし同じ期間に提出会社の従業員数は337名から1,369名へと4倍以上に増えています。
毎年200名規模で新しい社員が加わる組織では、既存社員が昇給しても、相対的に給与の低い層が同時に増えるため、平均値は横ばいに見えやすくなります。平均年収の推移だけを見て「昇給しない会社」と判断するのは早計です。
平均年齢は下がり、平均勤続年数は伸びている
2022年10月期の38.8歳をピークに平均年齢は37.4歳まで低下しました。新卒採用の本格化と若手中途の採用増が背景にあると考えられます。一方で平均勤続年数は2022年10月期の2.1年を底に2.7年まで回復しており、定着面では改善の方向にあります。
会社側も決算説明資料で新卒の定着率が80%以上を維持していると説明しています。
ロール(職種)別の年収レンジ
同社のPMOサービスは、担う役割の大きさによってロールが分かれています。公式のキャリア採用サイトに掲載されている東京勤務の募集要項(2026年8月時点)では、ロールごとに月給の下限が明示されており、そこから年収の入口水準を読み取ることができます。
| ロール | 位置づけ | 基本給(月・下限) | 固定残業代(月・下限) | 年収の目安(下限) |
|---|---|---|---|---|
| PJC(プロジェクトコントローラー®) | 管理定着型PMO | 322,000円〜 | 78,000円〜 | 約480万円〜 |
| PMA(プロジェクトマネジメントアナリスト) | 推進型PMO | 435,666円〜 | 106,000円〜 | 約650万円〜 |
| PMC(プロジェクトマネジメントコンサルタント) | 参謀型PMO | 644,000円〜 | 156,000円〜 | 約960万円〜 |
同社キャリア採用サイト掲載の東京勤務の募集要項(2026年8月時点)に基づく編集部の整理です。年俸制で、固定時間外割増手当30時間分を含みます(30時間超過分は別途支給)。年収の目安は月給を12倍した単純計算であり、実際の提示額は経験・評価により異なります。
上位ロールは総合系と遜色ない水準
参謀型PMOにあたるPMCは、募集要項の下限だけでも年960万円相当です。これはBIG4系コンサルティングファームのマネージャー手前の水準と比較しても見劣りしません。「MSOLは年収が低い」という一括りの評価が実態を捉えていないことが、この数字からわかります。
逆に言えば、平均年収702万円という数字は、PJA(事務局型)・PJC(管理定着型)といった入口ロールを含めた全社平均であるということです。
固定残業代30時間分の扱い
同社の給与体系は年俸制で、月給には30時間分の固定時間外割増手当が含まれます。30時間を超えた分は別途支給されると明記されています。
採用サイトが公開する月平均残業時間は22.9時間であるため、多くの月は固定残業時間の枠内に収まる計算になります。額面の一定割合が残業代相当である点は、他社と比較する際に押さえておきたいポイントです。
総合系より低めに見える理由 — 職能の違いとして理解する
MSOLの年収を検索する人の多くが気にするのが「なぜ戦略系・総合系より低いのか」という点です。これは会社の良し悪しではなく、提供している職能とその単価構造の違いとして説明できます。
理由1:PMOは戦略提言とは別の職能
戦略系ファームは経営の意思決定そのものに値付けをします。これに対しMSOLが提供するのは、決まったプロジェクトを完遂させるための実行支援です。進捗・課題・リスクの管理、会議体の設計と運営、関係者間の調整といった業務が中心となり、クライアントへの請求も工数(人月)ベースで積み上がるモデルです。
報酬の高低ではなく、価値の出し方が違うと理解するのが実態に近い見方です。
理由2:単価KPIが公開されている
1人あたりの平均月額単価は176万円です。会社側は主力ロールであるPMA/PMCの単価は200万円を超えると説明しており、2030年に平均単価200万円という目標も掲げています。売上原資が単価×稼働率で決まる以上、給与水準もこの構造の中に収まります。
近年は新卒採用の増加により若手層の比率が上がっているため、平均単価は緩やかな伸びにとどまっています。
| 指標(PMO事業・MSOL単体) | 2025年12月期通期 |
|---|---|
| PMOコンサルタント1人あたり平均月額チャージ単価 | 176.0万円 |
| 稼働率(1人あたり契約工数) | 86.3% |
| 期末在籍PMOコンサルタント数 | 849名 |
2025年12月期通期決算説明資料に基づきます。単価・稼働率は新卒・管理職・一般管理部門を除いた定義です。
理由3:コンサルティング未経験からの入社が多い
同社の中途採用は、SIerや事業会社でプロジェクト推進・進捗管理を経験した層が中心です。募集要項の必須要件もITプロジェクトへの参画経験や課題管理・進捗管理の経験であり、戦略ファームのようなケース面接や地頭選抜を前提としていません。
コンサルティング未経験から入る人が多ければ、入口の提示年収は前職水準を基準に組まれます。これも平均値を押し下げる方向に働きます。
他ファームとの年収比較
主要なコンサルティングファームと並べると、MSOLの位置づけが明確になります。ただし後述のとおり、職能が異なるため単純な優劣比較にはなりません。
| ファーム | 平均年収の目安 | 分類・備考 |
|---|---|---|
| ガートナージャパン | 約1,466万円 | リサーチ&アドバイザリー |
| ベイカレント | 約1,349万円 | 東証プライム上場・有報開示 |
| シグマクシス | 約1,208万円 | 有報開示(平均年齢45.4歳) |
| PwCコンサルティング | 約1,000万円 | BIG4系 |
| デロイト トーマツ | 約950万円 | BIG4系 |
| アクセンチュア | 約866万円 | 平均年齢33歳前後 |
| アビーム | 約750万〜819万円 | 平均年齢31〜32歳 |
| MSOL(マネジメントソリューションズ) | 約702万円 | 東証プライム上場・有報開示(平均年齢37.4歳) |
上場企業以外は公式開示値ではなく、口コミサイト等の公開集計値です。平均年齢・職種構成・事業モデルが異なるため単純比較には適しません。
比較で見落とされがちな3つの前提
同じ「コンサルタント」という肩書きでも、担う職能が異なれば報酬体系も異なります。年収表だけを横並びにして序列をつけるのではなく、自分が積みたい経験と照らして読むことが重要です。
- •職能が違う:戦略提言型のファームと実行支援特化のファームでは、そもそも請求単価の構造が異なる
- •母集団が違う:MSOLの702万円は管理部門・営業部門を含む提出会社全体の平均
- •年齢構成が違う:平均勤続年数2.7年という急拡大局面の組織では、平均値が入口水準に引っ張られる
昇給・評価の仕組み
年収がどう上がるかは、同社の評価制度「PDR(Performance Development Review)」とキャリアバンド制に規定されます。
キャリアバンド制と絶対評価
同社は職位ごとに果たすべき役割と期待値を定めたキャリアバンド制を採用しています。募集要項では、小さな成果や成長も評価対象に入る絶対評価であること、目標は上長とすり合わせて設定することが説明されています。
評価は年2回(上期・下期)行われ、期末の取締役会で昇格などが決定されます。昇給・昇格は基本的に年1回です(入社月により変動)。
評価プロセスの特徴
プロジェクトごとに期待値と役割が異なるため横並び評価が難しいという課題に対し、キャリアバンドごとの基準に照らして一人ずつ議論する運用を採っている点が同社の特徴です。
- •プロジェクトアサインごと(継続の場合も半期に1度)に目標設定を実施
- •上司との1on1でアクションプラン策定・結果確認・フィードバックを繰り返す
- •半期に1度「パフォーマンスレビューミーティング」で全社員の成果をファクトベースで確認
- •評価とは別に、育成を議論する「タレントレビューミーティング」を取締役を含めて実施
- •評価会議には上司だけでなく現場メンバーが「レポーター」として参加
手当・福利厚生
基本給・固定残業代のほか、子ども手当(規定により月5,000円〜65,000円)、通勤交通費(上限月5万円)、テレワーク手当(1日100円)などが規程に基づき支給されます。確定拠出年金制度、従業員持株会制度、PMP受験やPDU取得の支援制度も設けられています。
会社の成長と報酬原資
報酬水準の持続性を見るうえで、事業の成長性も確認しておく価値があります。
| 指標 | 実績・計画 |
|---|---|
| 売上高(2025年12月期・連結) | 230億66百万円(前年同期比+14.0%) |
| 営業利益(同) | 27億42百万円(営業利益率11.9%) |
| 2026年12月期 業績予想 | 売上高260億円(+12.7%)・営業利益30億円 |
| グループ社員数 | 1,621名(2025年12月末)/1,831名(2026年6月末) |
| 中期経営計画 | 「Beyond1000」連結売上高1,000億円を目標(2026年2月公表) |
2025年12月期通期決算説明資料および有価証券報告書に基づきます。業績予想は同社の公表値であり、達成を保証するものではありません。
採用を続けられる体力があるか
2025年12月期は売上高・営業利益ともに過去最高を更新し、PMOコンサルタントを通期で353名(中途240名・新卒113名)採用しました。2026年12月期も中途PMOコンサルタント220〜240名の採用を計画しています。
同社は国内PMO市場が2030年に1.6兆円規模へ拡大するという調査を前提に、連結売上高1,000億円を目指す中期経営計画「Beyond1000」を掲げています。市場前提が実現すれば単価と報酬水準の引き上げ余地も生まれますが、あくまで計画段階の目標である点は割り引いて読む必要があります。
よくある質問
- Q. MSOL(マネジメントソリューションズ)の平均年収はいくらですか?
- A. 2025年12月期の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は702万円です(平均年齢37.4歳、平均勤続年数2.7年、従業員数1,369名)。東証プライム上場企業として開示されている公式数値で、管理部門・営業部門を含む全従業員の平均です。
- Q. なぜ総合系ファームより年収が低いのですか?
- A. 3つの構造的な理由があります。第一に、PMOは戦略提言ではなく実行支援であり、工数ベースで請求される職能であること。第二に、事務局型・管理定着型を含む5階層のロール構成のため、入口ロールが平均を押し下げること。第三に、平均勤続年数2.7年という急拡大局面にあり、コンサルティング未経験からの入社が多いことです。会社の良し悪しではなく、職能と人員構成の違いとして理解するのが実態に近い見方です。
- Q. 職種ごとの年収レンジはどのくらいですか?
- A. 同社キャリア採用サイトの東京勤務の募集要項(2026年8月時点)では、PJC(管理定着型PMO)が月給40.0万円〜、PMA(推進型PMO)が月給54.1万円〜、PMC(参謀型PMO)が月給80.0万円〜と示されています。単純に12倍すると、それぞれ約480万円〜、約650万円〜、約960万円〜が入口の目安です。いずれも固定残業30時間分を含みます。
- Q. 平均年収は上がっていますか?
- A. 有価証券報告書でさかのぼれる直近6期は698万〜725万円のレンジで推移しており、大きな上昇トレンドはありません。ただし同じ期間に提出会社の従業員数は337名から1,369名へ4倍以上に増えています。新しく入る社員が毎年200名規模で加わる組織では平均値が横ばいに見えやすいため、この数字だけで昇給の有無は判断できません。
- Q. 固定残業代は含まれていますか?
- A. 含まれています。同社は年俸制で、月給に30時間分の固定時間外割増手当が含まれる構成です。30時間を超えた時間外労働については割増賃金が追加で支給されると明記されています。採用サイトが公開する月平均残業時間は22.9時間です。
- Q. 昇給・昇格はどのように決まりますか?
- A. キャリアバンド制に基づく絶対評価で、PDR(Performance Development Review)という評価プロセスが運用されています。アサインごと(継続の場合も半期に1度)の目標設定と1on1でのフィードバックを重ね、年2回の評価結果を踏まえて期末の取締役会で昇格が決定されます。昇給・昇格は基本的に年1回です。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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