ライズ・コンサルティング・グループの評判は?急成長ファームの実像と課題
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ライズ・コンサルティング・グループは2010年設立、2023年9月に東証グロース市場へ上場した新興ファームです。売上収益は2022年2月期の34.3億円から2026年2月期の84.2億円へと4年で2.4倍以上に拡大しました。一方で直近は減益が続き、組織づくりの途上にあることも数字に表れています。本ページでは評価の分かれ目を整理します。
この記事のポイント
- ✓売上収益は2022年2月期34.3億円→2026年2月期84.2億円と4年で2.4倍以上に拡大
- ✓2023年2月にNTTデータ、2025年4月にSHIFTと資本業務提携。2026年6月にはリコーとの合弁会社を設立
- ✓一方で2026年2月期は営業利益13.0%減、2027年2月期第1四半期も減収減益と踊り場にある
- ✓平均勤続年数2.3年・平均年齢33.2歳と若い組織で、ロールモデルの厚みはこれから
- ✓「Up or Out」を採らず、ワンプール組織とプラクティス組織の二層構造で成長を支える設計
評価の起点 — 急成長の実績
同社の評判を理解する起点は、創業以来維持してきた高い成長率です。
| 決算期 | 売上収益 | 前期比 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 2022年2月期 | 約34.3億円 | — | 約9.5億円 |
| 2023年2月期 | 約47.6億円 | +38.7% | 約13.8億円 |
| 2024年2月期 | 約61.6億円 | +29.3% | 約18.1億円 |
| 2025年2月期 | 約76.8億円 | +24.8% | 約19.6億円 |
| 2026年2月期 | 約84.2億円 | +9.7% | 約17.0億円 |
同社の決算開示に基づきます。億円未満は四捨五入しています。
4年で2.4倍以上
2022年2月期の34.3億円から2026年2月期の84.2億円へ、4年で2.4倍以上に拡大しました。従業員数も2023年2月期の241名から2026年2月期の397名へ増えています。
この規模の成長を継続している日系ファームは多くありません。「成長企業で裁量を得たい」という志向を持つ人にとって、同社が選択肢に挙がる最大の理由がここにあります。
沿革
コンサルティングサービスの提供開始が2012年2月であることを踏まえると、事業としては十数年の歴史です。老舗ファームと比べれば若い組織であり、その若さが評価の分かれ目にもなります。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2010年12月 | 株式会社ライズアンドカンパニーとして設立 |
| 2011年12月 | 株式会社ライズ・コンサルティング・グループに商号変更 |
| 2012年2月 | コンサルティングサービスの提供開始 |
| 2021年3月 | 現体制へ移行し、本社を六本木へ移転 |
| 2022年2月 | 株式会社ライズ・クロスを設立 |
| 2023年2月 | NTTデータとの資本業務提携契約を締結 |
| 2023年9月 | 東京証券取引所グロース市場に上場 |
| 2025年4月 | SHIFTとの資本業務提携契約を締結 |
| 2026年6月 | リコーとの合弁会社「リコーAIコンサルティング」を設立 |
同社の沿革および開示情報に基づきます。
良い評価として挙がる点
若手でも高年収・裁量が得られる
有価証券報告書ベースの平均年間給与は約1,108万円で、平均年齢は33.2歳です。BIG4系やアクセンチュアの平均を上回る水準を、30代前半中心の組織で実現しています。
昇格に年次要件がなく最短1年で昇進する設計のため、成果を出せば早期に責任範囲と報酬が広がります。新卒入社から4年目でマネージャーに昇格した例も紹介されています。
実行まで踏み込むスタイル
同社は「Hands-on Style(現場に深く入り込む)」「Scopeless(変化する課題に柔軟に対応)」「More than Reports(報告書ではなく実行成果)」を掲げています。提言で終わらず実行局面まで担うため、成果が目に見えやすい点が評価されます。
戦略ファームで提言までを担った経験を持つ人が、実行まで見届けたいという動機で移るケースが想定される環境です。
働き方と報酬のバランス
会社公表値で平均残業時間は月26時間、年次有給休暇取得率は75%です。1,100万円台の平均年収と組み合わせると、時間あたりの条件は業界内でも良好な部類に入ります。
コアタイムのないフレックスタイム制、本社・顧客先・在宅から選べる勤務地といった制度面も整っています。
上場企業としての透明性
東証グロース市場への上場により、年収・従業員数・稼働率・平均単価といった指標が定期的に開示されます。非上場の新興ファームでは推計に頼らざるを得ない部分を、一次情報で確認できます。
検討する側にとっては、判断材料の質が上がるという実務的なメリットがあります。
留意しておきたい点
一方で、成長途上の企業ならではの論点もあります。数字から確認できる範囲で整理します。
直近は成長の踊り場にある
2026年2月期は売上収益が過去最高を更新した一方、営業利益は前期比13.0%減、営業利益率は25.5%から20.2%へ低下しました。2027年2月期第1四半期も売上収益21.2億円で前年同期比4.1%減、営業利益2.4億円で同51.3%減となっています。
同社はこの要因として、人員構成のバランス変化に伴う稼働率の低下と販管費における人件費の増加を挙げています。採用を先行させた結果としての調整局面という位置づけです。
成長ストーリーを前提に検討する場合、この局面がどの程度続くかは押さえておくべき論点です。
組織づくりが追いついていない可能性
従業員数は3年で241名から397名へと1.6倍以上になりました。急激な増員は、育成体制・アサイン管理・評価運用のいずれにも負荷をかけます。稼働率が91%から86%へ低下した事実は、人員増に案件供給が追いついていない期間があったことを示しています。
同社は品質管理・人材戦略本部が採用からアフターフォローまでを細かなプロセスに分解して管理する体制を敷き、研修・メンター制度を整備しています。ただし制度が整っていることと、現場での運用が安定していることは別の問題です。
平均勤続年数2.3年という数字
2026年2月期の有価証券報告書では平均勤続年数2.3年と開示されています。急拡大により入社間もない社員が多いことが主因と考えられ、この数字だけで定着率を論じることはできません。
ただし、長期在籍者のロールモデルがまだ厚くない段階であることは事実です。中長期のキャリアや育児との両立を重視する場合は、実際の事例を面談で確認しておくことをおすすめします。
「Up or Out はない」の読み方
同社は「Up or Out」の制度を採らず、評価制度・社内研修・メンター制度で成長を後押しする方針を掲げています。退職圧力が制度化されていない点は安心材料です。
一方で報酬は職級連動であるため、昇格しなければ年収は伸びにくくなります。制度としての退出圧力がないことと、キャリアが自動的に前進することはイコールではありません。
ワンプール組織への評価
同社は業界・ソリューションによるセグメンテーションを持たないワンプール組織と、得意領域ごとのプラクティス組織を併存させる二層構造を採用しています。
評価される点
- •幅広い業界・テーマを経験でき、ポータブルなコアスキルが身につきやすい
- •所属部門の業績や案件単価によって処遇が左右されにくい
- •プラクティス組織があるため、専門性を積み上げる受け皿も用意されている
- •多様な経験からキャリアの方向性を見極められる
課題として語られる点
この構造は、同じくワンプール制を採るベイカレントでも共通して指摘される論点です。自由度の高さと軸の定めにくさは表裏一体であり、主体的にキャリアを設計できるかどうかで評価が分かれます。
- •自ら専門性を設計しないと経験が散漫になりやすい
- •案件ごとにチームが変わるため関係構築を繰り返す必要がある
- •業界知識のキャッチアップが都度発生する
新興ファームの中での位置づけ
近年、日系の新興コンサルティングファームは選択肢として増えています。同社の位置づけを整理します。
| 観点 | ライズ・コンサルティング・グループ | ベイカレント |
|---|---|---|
| 上場区分 | 東証グロース(2023年9月上場) | 東証プライム |
| 従業員数 | 397名(2026年2月末) | 連結約6,000名 |
| 売上規模 | 約84.2億円(2026年2月期) | 1,000億円超 |
| 平均年収 | 約1,108万円 | 約1,349万円 |
| 平均年齢 | 33.2歳 | — |
| 組織体制 | ワンプール組織+プラクティス組織 | ワンプール制 |
各社の開示情報に基づきます。開示時点や集計範囲が異なるため、厳密な横並び比較には適しません。
ベイカレントとの違い
ワンプール型・日系・高報酬という共通点を持ちながら、規模が15倍近く異なります。ベイカレントは組織と制度が確立した段階、同社は仕組みを作りながら走っている段階です。
「整った環境で高い報酬を得たい」ならベイカレント、「作る側に回りたい」なら同社という整理が実態に近いと考えられます。
資本背景を持つ新興ファームとの違い
新興ファームには、丸紅の100%出資で設立されたドルビックスコンサルティングのように大企業の資本を背景とするものもあります。親会社の顧客基盤を活かせる一方、独立性や案件領域には親会社の方針が影響します。
同社は独立系として上場したうえで、NTTデータ、SHIFT、リコーといった事業会社と提携を重ねる形を採っています。特定の資本に従属せずアライアンスで領域を広げる戦略であり、この違いは案件の性質にも表れます。
向く人・向かない人
向いている人
- •提言だけでなく実行まで担い、成果を目に見える形にしたい人
- •年次に関係なく成果で評価される環境を求める人
- •整った仕組みを使う側ではなく、作る側に回りたい人
- •幅広い業界・テーマを経験しながら自分で専門性を設計できる人
- •上場企業として開示された数字をもとに納得して意思決定したい人
向いていない人
同社は成長企業であると同時に、いま組織の作り直しを進めている企業でもあります。この二面性を理解したうえで判断することが、入社後の納得感につながります。
- •確立された育成プログラムとロールモデルの厚みを重視する人
- •特定業界の深い専門性を組織的に積み上げたい人
- •役割と責任範囲が明確に定義された環境で働きたい人
- •成長ストーリーの継続を前提に意思決定したい人(直近は減益局面)
よくある質問
- Q. ライズ・コンサルティング・グループの評判はどうですか?
- A. 急成長の実績、若手でも高い報酬と裁量を得られること、実行まで踏み込むハンズオン型のスタイル、上場企業としての透明性が評価される一方、直近の減益局面や急拡大に伴う組織づくりの途上感が留意点として挙がります。売上収益は2022年2月期34.3億円から2026年2月期84.2億円へ拡大しましたが、2026年2月期の営業利益は前期比13.0%減でした。
- Q. 急成長は続いていますか?
- A. 売上収益は2026年2月期に84.2億円と過去最高を更新しましたが、前期比の伸びは9.7%と鈍化しました。営業利益は13.0%減、2027年2月期第1四半期も売上収益21.2億円で前年同期比4.1%減、営業利益51.3%減です。同社は人員構成のバランス変化に伴う稼働率低下と人件費増を要因として説明しており、調整局面にあります。
- Q. 組織はしっかりしていますか?
- A. 品質管理・人材戦略本部が採用からアフターフォローまでを管理し、経験の有無に応じた研修とメンター制度を整備しています。一方で従業員数は3年で241名から397名へと1.6倍以上に増え、平均勤続年数は2.3年です。制度は整いつつありますが、長期在籍者のロールモデルの厚みはこれからという段階です。
- Q. ベイカレントとどちらがよいですか?
- A. ワンプール型・日系・高報酬という共通点がありますが、規模が大きく異なります。ベイカレントは連結約6,000名・売上高1,000億円超・平均年収約1,349万円、同社は397名・売上収益84.2億円・平均年収約1,108万円です。整った環境を求めるならベイカレント、仕組みを作る側に回りたいなら同社という整理が実態に近いと考えられます。
- Q. 「Up or Out」はありますか?
- A. 同社は「Up or Out」の制度を採っておらず、評価制度・社内研修・メンター制度を通じて個々の成長を後押しする方針を掲げています。ただし報酬は職級連動であるため、昇格しなければ年収は伸びにくくなります。退出圧力がないことと、キャリアが自動的に前進することは別です。
- Q. 他社との提携は働く環境に影響しますか?
- A. 2023年2月にNTTデータ、2025年4月にSHIFTと資本業務提携を締結し、2026年6月にはリコーとの合弁会社「リコーAIコンサルティング」を設立しています。SHIFTとは人材・営業・デリバリー・AIの4領域で協業を進めており、案件の獲得経路やテーマの幅に影響します。IT・AI領域の案件比率が高まる方向にあると考えられます。
SUPERVISED BY — 監修者
監修者一覧 ›
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役
慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。
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