ライズ・コンサルティング・グループの年収は?有価証券報告書ベースの推移と職位別水準

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ライズ・コンサルティング・グループは2023年9月に東証グロース市場へ上場したため、平均年間給与が有価証券報告書で開示されています。直近の2026年2月期は約1,108万円。前期の1,183万円から下がっていますが、これは待遇の切り下げではなく従業員数が急拡大したことによる構成変化と読むのが自然です。本ページでは4期分の推移を追いながら、水準を支える仕組みまで整理します。

この記事のポイント

  • ✓2026年2月期の平均年間給与は約1,108万円(平均年齢33.2歳、従業員397名、平均勤続年数2.3年)
  • ✓有価証券報告書ベースの推移は2023年2月期1,118万円→2024年2月期1,159万円→2025年2月期1,183万円→2026年2月期1,108万円
  • ✓直近の低下は採用拡大による若手比率の上昇が主因と考えられ、平均年齢も33.5歳から33.2歳へ低下している
  • ✓平均年齢33歳台で1,100万円台という点では、ベイカレント(約1,349万円)に次ぐ国内トップクラスの効率
  • ✓年俸制で年1回改定。職級に応じて45時間分の固定残業手当・役職手当が加算される

有価証券報告書ベースの平均年収と推移

ライズ・コンサルティング・グループの直近の平均年間給与は約1,108万円です(2026年2月期・有価証券報告書)。同時に開示されている平均年齢は33.2歳、従業員数は397名、平均勤続年数は2.3年です。

コンサルティング業界では非上場のファームが多く、年収が推計値でしか語られないケースが少なくありません。同社は東証グロース市場に上場しているため、公式開示の数値で検討できる点が大きな違いです。

平均年間給与:約1,108万円(2026年2月期・有価証券報告書/平均年齢33.2歳・従業員397名)

4期分の推移

2023年2月期から2025年2月期にかけては1,118万円→1,159万円→1,183万円と3期連続で上昇しました。上場前後の時期を通じて、報酬水準が着実に引き上げられてきたことがわかります。

一方で2026年2月期は1,108万円と、前期比で約75万円低下しています。ただし同じ期に従業員数は330名から397名へと67名増加し、平均年齢も33.5歳から33.2歳へ下がっています。組織が若返るなかで平均値が下がったという読み方が最も自然です。

決算期平均年間給与平均年齢従業員数
2023年2月期約1,118万円31.6歳241名
2024年2月期約1,159万円32.5歳264名
2025年2月期約1,183万円33.5歳330名
2026年2月期約1,108万円33.2歳397名

有価証券報告書で開示されている提出会社の従業員の状況に基づきます。万円未満は四捨五入しています。

平均値の低下をどう読むか

平均年収は「一人ひとりの年収」ではなく「全社員の年収の平均」です。年間で67名、率にして20%以上の増員が起きれば、入社直後で職位の低い社員の比率が高まり、平均は自然に下がります。

実際、同社は2026年4月に新卒16名を含む40名程度が入社しており、若手層の採用を積極的に進めてきました。平均年齢の低下はその裏付けと言えます。

したがって「年収が下がった会社」と単純に解釈するのは適切ではありません。ただし後述するように、2026年2月期は営業利益が減益となっており、報酬原資の観点で追い風だけが吹いている局面ではない点も併せて押さえておく必要があります。

数値の信頼性

有価証券報告書の平均年間給与は、金融商品取引法に基づく法定開示であり、賞与・基準外賃金を含む実績値です。口コミサイトの集計値のように投稿者の属性による偏りが生じる余地がありません。

ただし開示対象は提出会社(単体)の従業員であり、連結子会社を含む全社員の平均ではない点には留意が必要です。

日本の平均年収との比較

国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収は545万円です。同社の約1,108万円はこれのおよそ2倍にあたります。

平均年齢33.2歳という若さでこの水準に達している点が、同社の年収を語るうえでの要点です。

他ファームとの年収比較

主要なコンサルティングファームと並べると、同社の位置づけが見えてきます。

ファーム平均年収の目安分類・備考
ガートナージャパン約1,466万円リサーチ&アドバイザリー
ベイカレント約1,349万円東証プライム上場・有報開示
シグマクシス約1,208万円有報開示(平均年齢45.4歳)
ライズ・コンサルティング・グループ約1,108万円東証グロース上場・有報開示(平均年齢33.2歳)
フォーティエンスコンサルティング約1,000万〜1,200万円NTTデータグループ
PwCコンサルティング約1,000万円BIG4系
デロイト トーマツ約950万円BIG4系
アクセンチュア約866万円平均年齢33歳前後
アビーム約750万〜819万円平均年齢31〜32歳

上場企業以外は公式開示値ではなく、大手口コミサイト等の公開集計値です。平均年齢・職種構成・開示範囲が異なるため単純比較には適しません。

BIG4・アクセンチュアを上回る

PwCコンサルティング(約1,000万円)、デロイト トーマツ(約950万円)、アクセンチュア(約866万円)といった大手を、平均値では上回っています。従業員400名規模の日系ファームとしては高い水準です。

ただしBIG4やアクセンチュアは数千名規模で、若手からパートナーまで幅広い層を抱えています。母集団の構成が違う以上、平均値の差がそのまま「同じ職位での差」を意味するわけではありません。

ベイカレントとの差をどう読むか

同じ日系・ワンプール型の比較対象として最も意識されるのがベイカレント(平均年収約1,349万円)です。約240万円の差がありますが、両社は規模が大きく異なります。ベイカレントは連結従業員数約6,000名・売上高1,000億円超であるのに対し、同社は従業員397名・売上収益84.2億円(2026年2月期)です。

組織が成熟し上位職位が厚くなるほど平均年収は上がりやすいため、この差には規模と組織年齢の違いが相当程度含まれていると考えられます。平均年齢33.2歳で1,100万円台という点では、両社は同じ「若さの割に高い」グループに属します。

また、同社は東証グロース市場、ベイカレントは東証プライム市場と上場市場も異なります。企業としての成熟度が違う段階にあることを前提に読む必要があります。

他の新興ファームとの位置関係

近年増えている日系の新興ファームの多くは非上場で、年収の公式開示がありません。たとえば丸紅の100%出資で2020年12月に設立されたドルビックスコンサルティングのように、資本背景が明確でも報酬水準は公表されていないケースが一般的です。

その意味で、有価証券報告書という一次情報で年収を確認できることは、同社を検討する際の実務的なメリットになります。

職位別の年収イメージ

同社のキャリアステージは、アナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャー、パートナーという構成です。職位別の年収は公式には開示されていないため、以下は編集部による推定レンジです。

職位年収レンジの目安(推定)主な役割
アナリスト500万〜700万円調査・分析・資料作成とロジ対応
コンサルタント650万〜900万円担当タスクの遂行と論点整理
シニアコンサルタント850万〜1,200万円主要論点をリードしチームを牽引
マネージャー1,100万〜1,600万円プロジェクト全体の管理とクライアント折衝
シニアマネージャー1,500万〜2,000万円複数案件の統括と提案活動
パートナー2,000万円〜事業責任と組織運営

公式開示ではありません。有価証券報告書の平均年間給与・平均年齢と、大手口コミサイトの公開集計値(1,000万円台前半が中心帯として示されることが多い)をもとにした編集部の推定レンジです。実際の提示額は経験・評価・職級により変動します。

若手でも1,000万円が視野に入る構造

平均年齢33.2歳で平均約1,108万円という数字は、シニアコンサルタント前後の層がボリュームゾーンとして1,000万円前後に到達していることを示唆します。

同社は昇格に年次要件を設けておらず、実績と実力次第で各ステージを最短1年で昇格できるとしています。新卒入社から4年目でマネージャーに昇格した例も紹介されています。昇格が年収に直結する設計のため、若手でも早期に大きく水準を上げられる余地があります。

固定残業手当と役職手当

同社のキャリア採用ページによると、給与は年俸制で、個人の能力・経験を考慮して決定されます。そのうえで職級に応じて45時間分の固定残業手当や役職手当が加算される仕組みです。

提示年収を検討する際は、45時間分の固定残業手当が含まれる前提かどうかを必ず確認しておくべきです。同社の公表値では平均残業時間は月26時間であり、実態としては固定残業時間の範囲内に収まっているケースが多いと考えられます。

給与制度と昇格の仕組み

同社の報酬は、年功ではなく職級と評価によって決まる設計です。

年俸制・年1回改定

  • •給与は年俸制で、給与改定は年1回
  • •職級に応じて固定残業手当(45時間分)・役職手当が加算
  • •賞与を含む実績値が有価証券報告書の平均年間給与に反映される

最短1年での昇格

同社は、上位のキャリアステージへの昇進は経験年数や経歴ではなく、社内での実績と個々の実力次第であり、最短1年で昇進すると公表しています。

各職位に2〜3年の在籍を想定するファームが多いなかで、この設計は年収カーブを急にする要素です。逆に言えば、昇格できなければ年収も横ばいに近くなります。平均値だけを見て自分の年収を想定するのは危険で、「どの職位に何年で到達できるか」がすべてを決めます。

Up or Out を採らない方針

同社は「Up or Out」の制度を採っておらず、評価制度・社内研修・メンター制度を通じて個々の成長を後押しする方針を掲げています。

昇格しなければ退職を迫られるという圧力が制度化されていない点は、外資系ファームと比較した際の違いです。ただし報酬が職級連動である以上、昇格しないまま在籍を続ければ年収は伸びにくくなります。

事業KPIと報酬原資の関係

コンサルティングファームの報酬原資は、突き詰めれば「コンサルタント一人あたりの単価 × 稼働率 × 人数」で決まります。同社は上場企業としてこのKPIを開示しているため、報酬の背景を数字で追うことができます。

決算期売上収益営業利益営業利益率
2022年2月期約34.3億円約9.5億円約27.7%
2023年2月期約47.6億円約13.8億円約28.9%
2024年2月期約61.6億円約18.1億円約29.3%
2025年2月期約76.8億円約19.6億円約25.5%
2026年2月期約84.2億円約17.0億円約20.2%

同社の決算開示に基づきます。億円未満は四捨五入しています。

単価と稼働率が示すもの

月額253万円という平均単価は、コンサルタント1名が1か月あたり250万円超の売上を生んでいることを意味します。この高単価が、平均1,100万円台という報酬水準を支える源泉です。

少数精鋭で高単価の案件を取りにいくという方針は、売上総利益率54.7%という水準にも表れています。

指標2025年2月期2026年2月期
稼働対象コンサルタント人員数—298.1名
稼働率91%87%
平均単価(月額)261万円253万円
売上総利益率—54.7%

同社の決算説明資料に基づきます。稼働率・単価の定義は同社の開示定義によります。

2026年2月期は踊り場

2026年2月期は売上収益84.2億円と過去最高を更新した一方、営業利益は約17.0億円と前期比13.0%の減益となりました。営業利益率も25.5%から20.2%へ低下しています。

背景として同社は、人員構成のバランス変化に伴う稼働率の低下(91%→87%)と、販管費における人件費の増加を挙げています。採用を先行させた結果、その分だけ一人あたりの生産性指標が下がった局面と整理できます。

2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)も売上収益21.2億円で前年同期比4.1%の減収、営業利益2.4億円で同51.3%の減益となりました。稼働率は86%、平均単価は250万円です。年収を検討する際は、この収益局面が続いていることを前提に置くべきです。

2026年8月時点での見通し

報酬水準の先行きを考えるうえで、同社が示している方針を確認しておきます。

中期経営計画

同社は5年間の中期経営計画として、売上収益の平均成長率20〜25%を維持しながら、最終年度に営業利益率30%を目指す方針を示しています(M&Aを除くオーガニック成長が前提)。あわせて配当性向を15%からスタートし、5年間で30%に近づける方針も公表しています。

計画どおりに単価と稼働率が回復すれば、報酬原資も再び拡大する構図です。ただし2027年2月期は営業利益・当期純利益ともに減益計画であり、短期的には調整局面にあります。

人員構成の適正化

同社は上位層の採用強化と昇格により人員構成の適正化を進めており、若手メンバー層については厳選採用へ切り替えていると説明しています。上位層の比率が高まれば、全社平均の年収は再び押し上げられる方向に働きます。

裏を返せば、アナリスト層での入社は以前より難しくなっている可能性があります。年収の観点でも採用の観点でも、2026年時点の同社は「量から質へ」の転換期にあると理解しておくとよいでしょう。

階層従来直近
パートナー層5%7%
マネージャー層25%28%
メンバー層70%65%

2027年2月期第1四半期の決算説明資料で示された人員構成の推移です。

よくある質問

Q. ライズ・コンサルティング・グループの平均年収はいくらですか?
A. 2026年2月期の有価証券報告書によると平均年間給与は約1,108万円です。同時に平均年齢33.2歳、従業員数397名、平均勤続年数2.3年が開示されています。東証グロース市場に上場しているため、口コミ集計ではなく法定開示に基づく数値です。
Q. なぜ直近で平均年収が下がったのですか?
A. 2025年2月期の1,183万円から2026年2月期の1,108万円へ約75万円下がりましたが、同じ期に従業員数が330名から397名へ67名増え、平均年齢も33.5歳から33.2歳へ低下しています。採用拡大による若手比率の上昇が主因と考えられ、待遇の切り下げを示すものではありません。ただし同期は営業利益が13.0%減益となっており、収益面は調整局面にあります。
Q. ベイカレントと比べて年収は低いのですか?
A. 平均値ではベイカレントの約1,349万円に対し同社は約1,108万円で、約240万円の差があります。ただしベイカレントは連結従業員数約6,000名・売上高1,000億円超、同社は従業員397名・売上収益84.2億円と規模が大きく異なります。組織が成熟して上位職位が厚いほど平均は上がるため、差の相当部分は規模と組織年齢の違いによるものと考えられます。
Q. 若手でも1,000万円に届きますか?
A. 平均年齢33.2歳で平均約1,108万円という開示値から、シニアコンサルタント前後で1,000万円前後に到達する層が一定数いると推測されます。同社は昇格に年次要件を設けず最短1年で昇進するとしており、新卒4年目でマネージャーに昇格した例も紹介されています。ただし職位別年収は公式開示ではないため、推定として捉えてください。
Q. 固定残業代は含まれますか?
A. 同社のキャリア採用ページによると、年俸に加えて職級に応じ45時間分の固定残業手当や役職手当が加算される仕組みです。提示年収にどこまで含まれるかは職級により異なるため、オファー面談で内訳を確認することをおすすめします。なお同社公表の平均残業時間は月26時間です。
Q. 今後も年収は上がりますか?
A. 同社は中期経営計画で売上収益の平均成長率20〜25%、最終年度の営業利益率30%を掲げており、達成すれば報酬原資は拡大します。一方2027年2月期は減益計画で、第1四半期も減収減益でした。上位層の採用強化と若手の厳選採用により人員構成の適正化を進めている段階であり、短期的には調整局面にあると理解しておくべきです。

SUPERVISED BY — 監修者

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辰本 明日加

監修者

辰本 明日加Asuka Tatsumoto

STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

高辻 渚

監修者

高辻 渚Nagisa Takatsuji

STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

本記事はストランドパートナーズ株式会社のコンサルティング業界担当コンサルタントが内容を確認しています。

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